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足趾の重要性! Part1

①静止立位および前傾姿勢の安定性と足趾筋力は関係があるのか?

安楽立位の安定性の低下と並行して、足関節底屈力および母趾屈曲力も50歳代ないし、60歳代ごろから低下することが明らかとなっている。

最前傾位での足圧中心位置は母趾屈曲力が足関節底屈よりも高い相関関係にあり、底屈筋よりも母趾屈曲力の方が強く関与している。

つまり、足趾の筋力低下が立位安定性の低下の一要因であると考えられる。

②片脚立位の安定性と足趾筋力には関係があるの?

片脚立位での足圧中心動揺と足趾屈筋群との関係に有意な相関があり、特に前後方向との関係が有意であった。

つまり、片脚立位という静的場面であるもの、歩行中の一相であると考えると、足趾屈曲筋群の役割は歩行時の安定性、特に前後方向への安定化に関与すると考えられる。

③歩幅と足趾筋力は関係があるの?

足趾屈曲力と反対側の歩幅に有意な正の相関関係が認められた。

つまり、足趾屈曲筋力により第1中足骨頭へのスムーズな重心移動を確保し、同時に蹴り出し時の足部外在屈筋力の効率化を促した結果反対側の歩幅は増大したものと考えられる。


参考文献:理学療法科学 18(1):41-48, 2003 「足趾の機能」加辺 憲人

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