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「じゃがいも」のお寺話27 仏舎利塔

仏舎利塔とは、仏様つまりはお釈迦様の遺骨を祀った塔なので仏•舎利•塔で舎利は遺骨の意味になります。

サンスクリット語でシャリーラ(sarira)は遺体、遺骨という意味のようです。単数だと遺体、複数だと遺骨になると聞いたことがありますが、英語のようにsがつくのか…分かりません。仏教でシャリーラと言ったら遺体ではなく遺骨を指すことがほとんどだと思います。
シャリーラに対して中国で舎利という漢字を当てたようです。元のシャリーラの意味からしたら舎利は遺骨で、仏舎利がお釈迦様の遺骨になるはずですが、日本で遺骨ではなく舎利とあえて表現している場合、仏教上の遺骨ととらえられるので文脈によっては舎利だけでお釈迦様の遺骨を意味する場合はたくさんあります。
遺骨は白くて細かいので似ているという理由からか、日本語一般の言葉としてお米を炊いたごはんをシャリと呼ぶ場合があります。特にお寿司の酢飯をシャリと呼び、お茶椀についだごはんは銀シャリと呼ぶことがあると思います。
日本は古くからお米、稲を大切にする信仰があり、お米を敬う作法、儀式、風習は今でもたくさん残っています。尊いものとしてお米をシャリと呼んだのでしょうか。だとしたら誰のものかも分からない舎利ではなくてお米のシャリはお釈迦様の舎利つまり仏舎利の意味でないと違和感ありますね。炊いたごはんを銀シャリと表現するとお米に対しての敬意が増しているようには感じます。

仏舎利塔、仏足石、法輪などを信仰の象徴としてきた仏教ですが、インドから徐々に他の国に伝播していくなかで、お釈迦様を崇拝するための仏像が作られるようになります。

世界で初めて仏像が作られたのはガンダーラとマトゥラーの2つの場所と言われます。どちらで先に仏像が造られたかについては分からないのが現状と聞きます。調査や論争が続き結論は出ていないようです。
紀元前50年から紀元前後くらいには仏像は作られたようです。お釈迦様の時代から約500年を経た今からおよそ2000年前の出来事です。

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