キャリアを考える「不安」の力
先日、会社の元同僚で今は別会社で働いている二人と飲み会をしました。二人とも、今はデータ分析に関する仕事をしているのですが、自分の今後のキャリアについて、とても具体的に考えていました。その根底には、二人とも「不安」があると教えてくれたので、今回のnoteにまとめてみました。
同年代の凄い人との比較
一人目は、現在データ分析の中でも実際にプログラムを書いて仕事にあたる、エンジニアの立場にいます。「実際に手を動かす仕事」というのがしっくりくるイメージです。
その人は、「転職先では自分と同年代でより高度な分析をしていたり、管理職としてプロジェクトを引っ張っていたりと、ずっと先をいっている人がいる。自分がこのままここで5年過ごしても、彼らとの差は容易に縮まらないだろう。将来、この会社に自分の居場所があるか不安だ。」と話していました。同年代の凄い人と今の自分を比較して、将来に対して不安を感じられていました。今は業務終わりに高度な分析手法やプロジェクトマネージャーのやり方に関する学習をしていると話していました。
実際に手を動かすことが少なくなった
二人目は、現在データ分析の中で複数人の人と協力してプロジェクトにあたり、最初の方向性を示して分析結果を最後にまとめる役割を担っています。「企画を考える仕事」というのが近いイメージです。
その人は、「以前は、会社の規模が小さくて手を動かす仕事と企画を考える仕事の両方をしていたが、別会社と合併して規模が大きくなってから、より高度に手を動かせる人が分析をやってくれて、自分は最後にまとめるだけの仕事をしており、『働かないおじさん』になりそうで不安だ。」と話していました。実際に手を動かす仕事が少なくなり、単に他の人へ指示を出す立場になって「働かないおじさん」となることへの不安を感じられていました。今は、改めて手を動かす仕事ができる環境への転職を考えていると話していました。
不安をキャリア検討に役立てる
二人とも、今の仕事に対して不安を感じていますが、その不安を基にして将来のキャリアを考えて前向きに進んでいると感じました。単純に考えると、不安は悪いもののように感じてしまいますが、キャリアを検討する上では具体的な行動につなげることができるキッカケとなります。キャリアを考える際は、自分のやりたいことや大切にしたいことを基にする、というのが一般的に言われているかと思いますが、「現状に対する不安」というのは「自分のやりたいことや大切にしたいことが、現状ではできていない」と感じて起きるものですから、結構役に立つものではないかと思いました。
皆さんはどう思いますか。