頭の良い学校に行けばいいの?子どもに伝えたいことシリーズ7

 最近、子どもの保育園が決まり登園準備を少しずつ始めました。子どもが保育園生になることが現実味を帯びてきて、その先の小中高校、大学はどんなところに通わせたいのか、夫婦で話すことも増えました。そこで、今回のnoteでは偏差値の高い、いわゆる頭の良い学校に子どもは行けばいいのかを考えてみました。

目次
・学校で学んで欲しいこと
・偏差値が高い学校ならできる?
・学校の外にも目を向けたい

○学校で学んで欲しいこと
 まず、そもそも学校で子どもに学んで欲しいことは何か。私は、人としての基礎能力について学び、成長して欲しいと考えています。具体的には、以前のnoteでもまとめていますが、社会で生きていくために「言葉が分かる力」「自分を伝える力」「論理的に考える力」「数字を使う力」「歴史・科学から未来を考える力」の五つの基礎能力になります。
 これらの能力は、教室で行う様々な科目の授業でも学べますが、クラスメイトとの学校における普段のやり取りや、教室外の活動も大事な学びの場になると思います。この五つの能力は、偏差値の高い学校なら学ぶことができるのでしょうか?

○偏差値が高い学校ならできる?
 まず結論として、「偏差値が高い学校の方が、ある程度能力を学び成長させやすいだろう」と私は考えています。
 通う生徒の偏差値が高いならば、必然的に授業のレベルが高く、科目の学びは当然問題ありません。授業がしっかりできるから、教室外の活動にも力を入れられますし、生徒自らに任せるような自由度も大きいでしょう。
 しかし、偏差値が高いという共通の特徴を持つ生徒が集まっているということは、普段のやり取りも同じような趣味や話題、価値観に基づくものに偏るでしょう。それはそれで居心地の良いものですが、五つの能力のうち「言葉が分かる力」「自分を伝える力」の成長が小さくなってしまう恐れがあります。
 「言葉が分かる力」は、自分が今まで知らなかった言葉でも、それを話す相手の仕草や感情、前後の文脈や自分の経験を踏まえて推察する能力も含まれます。「自分を伝える力」も似たように、相手が知らない言葉について、相手の言葉に置き換えたり、言葉だけでなく仕草や感情も使って伝える能力が含まれます。自分と同じような趣味等を持つ相手とだけコミュニケーションを取っていると、先にあげた自分と全く異なる人とのコミュニケーションに必要な「言葉が分かる力」「自分を伝える力」の成長は難しいでしょう。

○学校の外にも目を向けたい
 五つの基礎能力のうち、「言葉が分かる力」「自分を伝える力」の成長を考えると単に偏差値の高い、いわゆる頭の良い学校に通わせれば良いとは言えないと思います。
 この二つの能力を伸ばすなら、学校以外の場所で子どもが活動できる環境が必要だと思います。できるだけ、様々な年齢やバックボーンの人々と集まって、何か共通の活動を行うような環境であれば、相手と自分の価値観等が異なり、コミュニケーションで必然的に鍛えられると考えます。
 まとめると、「子どもに学校で学んで欲しいことは科目の内容以上に、社会で生きていくための五つの基礎能力である」、頭の良い学校であればある程度その基礎能力を成長させやすい、ただし同じ価値観ばかりに触れてしまうので学校の外に活動できる環境が必要である、ということになります。

 皆さんはどう思いますか。

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