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全訳ハトホル㉞「The Emergence of Multiple Chaotic Nodes(複数の混沌の節目の出現)」

記事の概要

 トム・ケニオンによる高次存在ハトホルの、34番目の惑星メッセージの翻訳をお届けします。

 私の見るところ、前回の「意識の転換期」同様、今と重ねて見ると、本質的にはこの記事で述べられていることが当てはまると感じます。

 主に以下の内容を扱っています。

・複数の「混沌の節目」の出現とその影響

・この状況下における感情的・靈的な危機

・二つの有害な思考形態・信念

・この状況を乗り切るための振動状態を確保するワークの紹介


ハトホルの記事の四タイプ

A:「物事の全体的な理解を与える」
B:「意識や視野を拡大する、地球にまだない、あるいは隠された概念の紹介」
C:「地球規模の変容の波にうまく乗る、あるいは影響を軽減するワークの紹介」
D:「ワークショップやイベントの紹介」

 このハトホルの四タイプの内、今回の記事は、最初の三つを扱っていると思われます。

 約1万6千字ありますので、休みを入れつつ、お読み下さい。

The Emergence of Multiple Chaotic Nodes
(複数の混沌の節目の出現) 2011/08/12

翻訳者:jacob_truth 翻訳完了日:2021/08/22(日)

原文:

瞑想使用音源:” The Crystal Palace Within(内なる水晶宮)” (15:50)

 あなた方の惑星は、複数の「混沌の節目(Chaotic Nodes)」によって特徴づけられる、重要な「転換期」(transition state)に入っています。

 これまでの通信では、地球上で起きている変化を、1つの「混沌の節目」という観点から説明してきました。しかし、私たちの視点では、複数の「混沌の節目」が出現しています。これらの複雑に相互作用する節目には、急激な気象異常、地震や火山活動の増加、地球の生態系への重大な問題、農業や食料源の問題、政治・経済の不安定さなどが含まれます。

 これらの惑星の「混沌の節目」に加えて、あなた方の太陽系の太陽も、より大きなレベルの変動と予測不可能性に入っています。それは、自分自身の内部のサイクルによって動かされているだけでなく、これまでのメッセージで述べてきたように、銀河系の中心からの大きな影響を受けて、複数の「混沌の節目」に入っています。

 近い将来、皆さんが直面するであろう物理的な問題は数多くあります。しかし、今回のメッセージは、これらの問題の物理次元に関わるものではありません。これらの変化とそれに伴う課題は、現在の出来事の表面下を見れば、誰にも明らかでしょう。

 この通信では、あなた方が直面している感情的・靈的な危機に焦点を当てています。

 システムが複数の「混沌の節目」に入ると、「混沌の節目」が起こっている存在の振動レベルに属する元素や存在たちへのストレスが高まります。

 この瞬間について、人間の存在以外の言葉で少し話してみましょう。私たちの経験では、他の意識次元や存在の次元も、それぞれのバージョンの複数の「混沌の節目」を経験しています。このように、皆さんが直面しているエネルギー的な課題は、地球だけに留まらず、意識の全次元と、地球やこの銀河系に関係する非実体存在(肉体を持たないエネルギー存在)を含む、全存在に及んでいます。

 しかし、私たちは地球上に降りてきて、時間と空間におけるあなた方の存在の結節点に来てみましょう。

 先に述べたように、複数の「混沌の節目」を経験している存在領域にいる存在たち(訳注1:生物を含む存在たちという意味と思われる)は、混沌とした事象の増加によって、必然的にストレスを受けることになります。

 惑星の気象パターンに混沌とした要素が増え、農業における問題が増え、経済問題が大きくなると、世界的に人間の不安が増大します。

 この種の不安は、物理的な生存を中心としたものです。生存への不安が人間を一種の狂気や不合理に駆り立てることもありますが、今あなた方が入っている現在の転換期には、もっと陰湿なものが隠されています。

 この隠された危険は、いくつかの主要な宗教や靈的伝統によって広められてきた思考形態に関係しています。これらの思考形態や信念のシステムは、あなたという存在の物理的側面と異次元(靈的)の側面との間に分離があるという観念を維持しています。物質界は堕落しているとみなされています。(自然界との共同創造ではなく)自然は従順で支配されるべきものとみなされ、本質的には、世界は逃れるべきものとみなされています。

 私たちはこの信念を共有していません。私たちの経験では、意識は最高の光の振動から最低の物質の振動まで一つの連続体です。そして、あなた方の世界を構成している原子や素粒子は、その性質上――「聖なる」というのが、全体に関わるという意味であれば――神聖なものです。

 複数の「混沌の節目」によるストレスが増大すると、多くの人間が「妄想」や「解離」の意識状態に陥る傾向があります。

 「物質界と靈界の間には永遠の分裂がある」という思想に固執する人は、このような意識の異変に陥りやすいでしょう。そして、複数の「混沌の節目」の複雑な相互作用によってストレスが増大すると、これらの人々の一部が物理次元の現実からますます離れていく傾向が顕著になります。このような共同体の解離は、「終わりの時」、「審判の日」、そして「地球の浄化」に関する宗教的・靈的な思考形態によって、さらに促進されるでしょう。このような妄想状態は、集団の「精神的・感情的なウイルス」のようなものです。複数の「混沌の節目」のグローバルな影響に対処しようともがくために、個人のグループ全体がストレスに屈服し、圧倒されてしまうからです。

砂の中の線
 私たちの視点では、人間の意識という砂の上に線が引かれています。その線とは、世界の主要な宗教が主張する「物質と靈の分裂」を支持する者と支持しない者との間の境界線に他なりません。

 この線のどちら側に立つかによって、惑星や個人の変容という点において、あなたが何を受け入れるかが大きく変わってきます。

 全ての秘儀参入者は、何が真実で、何が真実でないかを自分で判断しなければなりません。特に、宗教に浸透している「物質と靈の間の分裂」に関しては、そうです。私たちの意味する秘儀参入者とは、単純に、方法や靈的伝統に関係なく、意識を高めて生きようと努力する人たちのことです。

ハートの道
 私たちの視点では、低次振動の世界から高次振動の世界への秘儀参入者の入り口は、何よりもまず、ハートを通ることです。この意識の移行は、本質的に、下位チャクラから上位チャクラへの内なる旅です。秘儀参入者は、安全、セックス、権力に対する個人的な執着を超越し、変容させた時に初めて、上昇スパイラルが開かれます。そして、この意識の上昇スパイラルへの入り口は、ハートチャクラがエネルギー的に開き、浸透した時に開かれます。

 逆説と困難は、あなたが二元的な宇宙に住んでいるということであり、事実上、あなたが取る行動には反作用があります。この逆説や困難は、牡蠣の中の微量の砂粒に喩えられるように、イライラするものです。しかし、自己進化の過程で、その苛立ち(=二元性)が真珠となり、逆説的に、問題だったものから価値あるものが生まれてきます。しかし、各秘儀参入者は、この自己変容の真珠を、自分自身で創り出さなければなりません。どんな宗教も、どんなマスターも、どんな先生も、どんなグルも、あなたのためにそれをすることはできません。

 あまりにも単純に聞こえるかもしれませんが、私たちの経験では、最大の進化の触媒であり、(皆さんが一斉に突入しているような)転換期の橋渡しをするための最大の安全な振動場は、ハート、つまり、あなたの心(heart)を通したものなのです。

 ここではより具体的に説明しましょう。「混沌の節目」の数が増えると、精神的・感情的な安定性への課題が増えていきます。その結果、非合理な意識状態に陥る人が増えてきます。このような人は、自己破壊的な行動を取る傾向があるでしょう。また、あなたはこの地球上の全生命とつながっているので、他人の感情的な混乱からある程度、影響を受けることになります。

 従って、秘儀参入者のあなたにとっては、首尾一貫した感情状態(coherent emotional state)、つまり何度も立ち返ることができる状態を培い、私たちが「ポジティブ・アトラクター(positive attractor)」と呼ぶものを強化することが大きな利益となります。

 そうすると、あたかも自分の周りに、エネルギー的なまとまりのある泡があるかのようになります。あなたは、自分が生きている二元的な世界をはっきりと見て、対応できるようになります。さらに、あなたの振動のエッセンスは、他人の混沌と不合理のレベルの増加から保護されたままです。これをどのように行うかは、あなたの自由です。これを実現する方法はたくさんあります。ここでは簡単に2つの方法を御紹介します。

 1つ目は、最も基本的で基礎的なものですが、より高度なもののための基礎となります。このメッセージをご覧になっている方の中には、この種の情報に初めて接する方もいれば、非常に上級者の方もおられることを、私たちはよく理解しています。よって、2つのテクニックを御紹介します。

基本テクニック
 この最初の方法は、自分の内なる意識の広大さに慣れていない人のためのものです。シンプルですが、高い効果が期待できます。

 この首尾一貫した状態を、心(mind)の庭で定期的に育てることをお勧めします。

 これを実現するためには、何の理由もなく、ただ感謝や恩の気持ちに浸っていればいいのです。言い換えれば、あなたは環境や生活の中で何かに感謝したり、恩を感じたりすることを求めていないということです。あなたには、ただ、この振動状態に入ることを選択した以外の理由はありません。

 この振動状態は、心身にまとまり(coherency)をもたらします。そして、多くの人間が経験するであろう下降スパイラルに対抗する役割を果たす、一種の精神的・感情的な「高揚感」も、もたらします。

 一日に何度も、この感情状態に入ることをお勧めします。ほんの1~2分でいいのですが、一日中この振動状態に入ることで、脳・心(mind)・体が自由自在にまとまった状態(coherent state)に入れるように訓練するのです。これは、この惑星の転換期(=複数の「混沌の節目」の出現)にさらに入っていく際に、非常に役立つ重要な「マインドスキル(mind-skill)」となるでしょう。

 この「マインドスキル」が役立つと私たちが言う理由の一つは、複数の「混沌の節目」が持つ固有の効果にあります。

 多くの方々が、日常生活の中で不満を感じる機会が増えていると思います。それは、行動しても思った通りの結果が得られないことが増えてくるからです。知的な才能があり、現実化の達人と呼ばれる人でも、自分には何の因果関係もないのに、他人の行動や不作為によるブロックや予期せぬ障害が発生したり、身の回りで混沌とした出来事が増えて予期せぬ問題が発生したりすることがあります。このように、自分が途方に暮れている時に、感謝・恩という「ポジティブ・アトラクター(positive attractor)」を身につけていれば、自分の感情の乱れに介入することができます。なぜなら、自分の感情的なストレスに屈してしまうと、集団ヒステリーの伝染が自分にも及ぶ可能性が高くなるからです。

 このシンプルなテクニックを救命具のように考えてみて下さい。それは受動的なもので、あなたはただその中で休んでいるだけです。そしてそれは、その性質上、あなたの感情や靈的本質を保護する振動場を作り出します。

上級テクニック
 2つ目のテクニックは、自分の内的世界をよりよく知っている人のためのものです。

 この方法の最初の部分については、以前の「Ecstasy and the Heart(エクスタシーと心臓) 2005/04/18」というメッセージで御説明しました。

 このテクニックでは、ハートチャクラではなく肉体の心臓に意識を向けます。肉体の心臓に意識を向けている間は、(先ほどの簡単な方法と同じように)感謝や恩の状態に入ります。

 意識を心臓に向けながら、感謝や恩の気持ちを感じ、この2つを長く保持すると、至福やエクスタシーを創ることができます。

 至福やエクスタシーに浸ると、自分の体の原子と環境の間にある空間に意識が向くようになります。これは精神的な注意の転換であり、物理的な物質は99%以上が空間であるという量子的な現実に基づいています。

 もちろん、神経系の限界により、身体の原子と身近な環境との間にあるこの空間を、肉体的な感覚で知覚することはできません。しかし、物理的な現実の制限を受けない、あなたの意識の「非局在的な」側面は、この空間を経験することが「できます」。

 このテクニックの最終段階では、注意を移すことが必要です。自分の体内の空間と周りの空間を意識することで、意識の逆説的な芸当を行います。自分が体験している感謝や恩を、体内の空間や周囲の空間、そして自分の体や周囲の世界を構成する物質の粒子にも送ります。

 このように空間と物質の両方を感謝や恩の振動領域に「保持」することで、最終的には――肉体や形をもって生きている存在であると同時に、形に縛られない意識であるという――受肉した存在と受肉していない存在の、両方の性質が明らかになります。この方法を続けていくと、やがて奇跡の扉が開き、アセンションの本質に関する深い洞察へとつながる扉が開くでしょう。

 どの方法を選択するかについては、まず御自分が置かれている所から始めることをお勧めします。

 1つ目の方法は、シンプルですが、人間の不合理性の伝染から自分を守る効果が高い。それゆえ、周りが下降しても、自分は上昇螺旋に乗って上昇していくでしょう。

 準備ができたと思ったら、上級者向けの方法を試してみましょう。これは、誰が一番早く上級者向けの方法にたどり着けるかを競うマラソンレースではありません。

 必要なのは、因果関係なく、できるだけ頻繁に感謝や恩の気持ちを持っていることです。このシンプルな振動領域は、現在の惑星の転換期を通過する際に、あなたの大きな味方となるでしょう。

 この転換期におけるもう一つの味方は、以前の通信でお伝えした瞑想です。私たちはそれを「内なる水晶宮(The Crystal Palace Within)」と呼んでいますが、是非、試してみて下さい。それをしばしば使えば、あなたをガイア(地球)の叡智に結びつけ、あなたという存在の高次領域への中心的な導管を活性化するからです。それは、あなた方の科学では「松果体」として知られ、私たちには「頭の中の宝石」として知られているものです。

 今年の11月11日(2011/11/11)に行われる世界瞑想に参加される方は、世界瞑想で使用される次の「次元調整(Dimensional Attunement)」の準備のために、都合の良い回数だけ『水晶宮の瞑想』に取り組んでいただきますようお願いいたします。

 この「次元調整」は、内分泌系のマスター・レギュレーターである脳下垂体に光を伝達するために作られたサウンド・メディテーションになります。このサウンド・メディテーションを御自身で使用する方法と、2011/11/11の世界瞑想で使用する方法を、今後、お伝えします。

要約

 このメッセージの冒頭で述べたように、あなた方は、重要な転換期を迎えています。前回の「意識の転換期(Transition States of Consciousness)2011/04/20」というメッセージを御存知でない方は、是非、この通信を御覧下さい。

 あなた方の地球は、上昇気流の中で危険な時期を迎えています。あなた方の現実の多くの側面が、想像以上に急速に目の前で変化していきます。

 時間の加速により、あなた方の文明の変容は、指数関数的に増大します。「変容」という言葉は、文字通り「形を超えて移動する」ことを意味します。従って、あなた方の現実の構造(思考形態や信念、そして人生の外的現実を意味します)は、急速に変化していきます。

 意識の大きな流動性を高めることが必要です。あなたの振動のエッセンスによる保護が不可欠です。あなたは苦難の時代に入っていますが、この複雑さの中に、あなた自身の進化のための計り知れない機会があるのです。

 「混沌の節目」の数と強度が増すに連れて、人々の間の二極化が大きくなると考えられます。しかし、そのような二極化の最中でも、心(heart/mind)を開いていれば、この瞬間の神聖さ・生命の神聖さ・この地球の神聖さを認識している他の人間の目を見るたびに、たとえ見知らぬ人であっても、他者との深い交わりの瞬間が訪れるでしょう。

 私たちの思いと祝福は、あなた方と共にあります。

ハトホル
2011/08/12


トム・ケニオンによる見解と考察
 ハトホルたちによると、現在、私たちは複数の「混沌の節目」の上昇を目の当たりにしており、その結果、世界中で、混沌とした出来事や状況が増加しているとのことです。

 ハトホルたちは、これらの「節目(Nodes)」をいくつか取り上げてメッセージを伝えています。例えば、生態系への極度のストレス、農業や食料源に悪影響を及ぼす奇妙な天候パターン、(地震や火山などの)地球の変動、そして、言うまでもなく、経済や政治の急激な変動などです。

 しかし、彼らはこれらの物理的な災害の詳細には多くの時間を費やしていません。彼らは、時事問題の表面下を見れば、これらの「混沌の節目」の結果は誰にでも分かると言っていますが、私はその通りだと思います。

 彼らのメッセージの主な焦点は2つあります。1つは、私たちが一斉にこの転換期(及びそれに伴う世界的な混沌の増大)に移っていく中で、私たち一人一人がいかにして「保護の振動場(vibrational field of protection)」を作り出すことができるかということです。2つ目は、隠れた危険と思われるものに対処することです。逆説的ですが、それは身体的なものではなく、精神的なものです。

 彼らは、世界の主要な宗教や靈的伝統が、その中心的な思考形態から受ける有害で陰湿な影響を非難しています。まず、(ハトホルの言葉を借りれば、「自然界との共同創造ではなく」)「自然は、私たち人間の意志で支配し、従わせるべきものである」という思想です。そして2つ目は、「物質と靈の間には永遠の分裂と闘争がある」という思想です。ハトホルは、これらが有害な思考形態や信念であると確信しています。そして、最近の2つのメッセージの中でそれらに言及しています。

 私はハトホルたちと20年以上一緒に仕事をしていますが、彼らは通常、他の人が自分の考えを持つことを認めることに関しては、より寛大です。彼らがこのように、断固たる態度をとるのは非常に珍しいことです。

 この最新のメッセージを受け取った後、私はハトホルのメンターの一人に、多くの宗教や靈的伝統に共通する2つの思考形態に対する、この前例のない攻撃について尋ねました。彼の答えは、「人類(humanity)は今、転換点にあり、前述の2つの思考形態は、人生そのものに対する私たちの集団的なアプローチを汚染し、今も汚染し続けている有毒な毒物である」というものでした(これらの伝統の一部によれば、人生は罰・誤り・幻想のいずれかであるからです)。

 ハトホルの認識では、靈(=異次元の現実)と物質の間には隔たりがないため、これらの考えは本質的には妄想であると、彼らは考えています。確かに、彼らが言ったように、意識は光の最高次の振動から物質の最低次の振動までの、一つの連続体として捉えられています。彼らにとって、物質はこの連続体の表現であるので、本質的に神聖なものなのです。ただ、物質の世界では、光の世界に比べて物事がゆっくりと進むのです。

 ハトホル流に言えば、秘儀参入者(意識を高めて生きようとする人)は、「宗教に浸透している靈と物質の分裂という思考形態(religiously perpetuated schism between spirit and matter)」についてどうするかを、自分自身で決断しなければならないということです。言い換えれば、彼らは私たちが何を信じるべきかを指示しているわけではありません(そうすべきでもありません)。しかし、彼らは疑いもなく、自分たちの立場を明確にしています。

集合的狂気
 また、「混沌の節目」の地球規模での影響が強まると、私たちの多くが大きなストレス反応を経験することになると、ハトホルたちは述べています。彼らによれば、人間のストレスの一つの結果として、集団的な精神的・感情的不安定さが増大するとしています。そしてさらに、「多くの人間が「妄想や解離」の意識状態に陥る傾向があるだろう」と、彼らは考えています。

 人類(humanity)の心理社会史を振り返ると、社会的・経済的・環境的ストレスが一定のレベルに達すると、春のマッシュルームのように、人間集団に、精神衛生上の問題が発生することがあるのが、よくわかると思います。

 精神科医のカール・ユングは、第一次世界大戦が終わって間もない頃、患者が見る苦悩に満ちた夢から第二次世界大戦を予言しました。患者の悪夢の強さと類似性は、人間集団が近い将来、実現するであろう何かによって、深く心をかき乱され、精神的外傷を与えられることを示していると、彼は考えました(訳注2:ユング『現在と未来』平凡社ライブラリー所収の「影との戦い」に該当する記述がある)。

 実際、社会心理学という比較的新しい分野では、社会的・経済的圧力の複雑な相互作用や、それらがどのように人々にストレス反応をもたらすのか、また、このようなストレスがどのように精神衛生上の問題を引き起こすのかを研究しています。この点、米国国立精神衛生研究所が発表した研究は、とても興味深い内容でした。このような問題に関心をお持ちの方には、「社会的ストレス要因と、社会的資源、そしてそれらの健康への影響(Social Stressors and Social Resources and their Health Consequences)」と題された文書(NIMH Office of Prevention and Special Projects, Bethesda, MD, August 17-19, 1995)を御紹介します。また、このURLアドレスを検索エンジンに貼り付けてインターネット検索を行い、ドキュメントを見つけることもできます。

 しかし、ハトホルのコメントに戻ると、妄想や解離性意識状態の増加の一例として、私たちが「審判の日(Judgment Day)」を目前にしている(あるいは既に迎えていると言う人もいる)という、多くの人の期待を挙げています。

世の終わりのシナリオ
 私たちが黙示録的な時代の終わりに近づいているという考えは、新しいものではありません。

 最初の千年紀の終わりに、ヨーロッパでは一種の「終末の狂気」が発生しました。世界が終わりに近づき、イエスの再臨が迫っていることを確信した数多くの人々が、神に対する罪を償うために、村や生活の場を離れ、巡礼の旅に出ました。新しい千年紀(西暦1,000年)の最初の日が明けて、世界が終わっていなかった時、多くの堅固な信者は間違いなく落胆しました。なぜなら、イエスの再臨によって、この時代の狂気から逃れることができると信じていたからです。

 最近では、現代の預言者が、創造の終わりの日を、今年(2011年)の5月21日と計算しました。その根拠となったのが、彼の言う「聖書の綿密な分析」でした。そして、彼の黙示録的な終末の時代のビジョンは、原理主義的な福音派キリスト教徒の大きなグループに広まりました。最後の千年紀の奇妙な再現として、これらの献身的な信者の多くは、仕事を辞めました。他の人は全財産を寄付して、「最後の日(the final days)」に、「異教徒である未信者(the heathen unbelievers)」を群れに引き入れて永遠の天罰から救うために、全面広告を出したり、看板を出したりしました。

 5月21日が終わり、5月22日の朝を迎えた時、それがなかったことになっていたので、多くの信者が震撼したことは間違いありません。しかしながら、船に乗っている人たちはまだいて、5月21日は誤算で、世界の終わりの正しい日付は、2011年10月21日だと言っています。

 しかし、この「終末の狂気(End Times Madness)」は、キリスト教原理主義者に限ったことではありません。ニューエイジは、「マヤ暦の終わり(Mayan End Times)」と呼ばれる、独自の強力で頭の良い企みを持っています。そして、これらの直解主義者によれば、現在のマヤの長大な暦が2012年12月21日に終焉を迎える時に、世界は終わると言います。

 個人的には、マヤ暦は宇宙の走行距離計のようなものだと思っています。暦が終わると、それは単に移管され、新しい時間のサイクルが始まります。古い時間のカウントは終わり、新しい時間が始まります。来年(2012)の12月21日に世界が終わるというのは、私にとっては、「走行距離が10万キロを超えたら車が消える」というのと同じです。私は、そんな車は買いません。

 私はハトホルたちに、マヤ暦の終わりについてどう思うかを様々な機会に尋ねましたが、彼らの立場は一貫しています。マヤ暦の終わりは、彼らにとっては世界の終わりを意味しませんが、私たちが知っている世界の終わりは意味します。彼らはまた、2012年12月21日に銀河系コア、つまり「セントラル・サン」と呼ばれるものから、強力な進化のエネルギーが放出されると信じています。しかし、このエネルギーは人類(humanity)に強力な変容をもたらしますが、彼らにとっては、ホモ・サピエンスの終焉を意味するものではありません。実際、彼らの人類(humanity)に関する予測の中には、西暦2023年に起こる宇宙の出来事が中心となっているものもあります。つまり、彼らはすぐに人類(mankind)が滅亡するとは考えていません。しかし、人類(humanity)のグローバルな意識そのものが急激に変容するとは、考えているのです。

暗に示された帰結
 もちろん、この「世界の終わり(End of the World stuff)」について誰が正しく、誰が間違っているかは、いずれ歴史が明らかにしてくれるでしょう――もちろん、これは、人類(humanity)に、何らかの未来の歴史が実際に存在することを前提にしています。

 不運を予言する人々の言う通り、怒り狂った神が下す最後の審判で、世界は終わるのかもしれません。あるいは、古代の宇宙人の介入を信じる人たちが証言しているように、アヌンナキが遺伝子組み換えの奴隷労働力(=人類[mankind])を見直すために戻ってきた時に、世界は終わるのかもしれません。

 もしかしたら、ある人たちが信じているように、「大いなる善意の者たち(the Great Benevolent Ones)」が戻ってきて、私たちを自分自身から救ってくれるかもしれません。そして、マヤ暦の終わりは、私たちを「神々の新しい時代(a new Age of the Gods)」へと導き、私たちの周りで起きている悪夢のような出来事は、目が覚めた時には一つの悪い夢のようになっていることでしょう。

 あるいは、マヤ暦の直解主義者たちが正しく、マヤ暦が終わると、時間も終わり、私たちの世界も終わるのかもしれません。

 しかし、「終末思想(Doomsday Thinking)」は、その起源にかかわらず、少なくとも私にとっては、いくつかの本質的な問題を抱えています。一つは、その性質上、自分を制限し、本質的に力を失わせるものであることです。また、数々の終末論的なシナリオに時間をかけすぎると、人は、非常にネガティブな精神状態に陥ります。

 このような考え方をしていると、知らず知らずのうちに、人生で取るべき行動が少なくなってしまいます。そして、人生の状況を変えるために行動する力は、人間の最も重要な特性の1つです。

保護の振動領域
 このメッセージの中で、ハトホルたちは、私たちの惑星が今、入っている、「転換期(transition state)」の混沌とした性質に対処するための2つの方法を教えてくれました。この2つの方法は、どちらもハート(心臓)やハート(心臓)に関連する感情状態を扱うものです。これは驚くことではありません。霊的進化を加速させる最も効果的で安全な方法は、ハートと感謝・恩の感情を通じたものであると、ハトホルたちは、最初の日から私に教えてくれたからです。

 彼らが共有した最初の方法は、この種の情報に初めて接する人のためのものです。もしあなたが上級者なら、この次のセクションはかなり基本的なことなので、読み飛ばしてもいいかもしれません。上級者向けのテクニックについては、「上級者向けテクニック/哲学的考察」という見出しで説明しています。

基本テクニック
 ここでの考え方は、「感謝」や「恩」という気持ち、つまりフィーリングの状態に入ることです。このような心身の状態になるのは、それを経験しようとする以外に理由はありません。

 つまり、感謝・恩の気持ちを持つためには、自分の人生における何かに目を向けるのではありません。自分の意志でもって、この感情状態になるのです。

 ハトホルによると、このような心身の状態でいると、「ポジティブ・アトラクター(positive attractor)」と呼ばれるものができます。それは、あなたの気分・思考・行動に、ポジティブな影響を与え、あなたの振動エネルギー場にも影響を与えると、彼らは言います。

 ハトホルは、この感謝・恩の気持ちを持った状態に、1日に何度も入り、この方法のマスターになること――昼でも夜でも好きな時にこの状態に入れるようになる――を提案しています。

 この能力は、私たちや地球上の約70億人の人々が、これほど多くの「混沌の節目」の結果に深く入り込んでいく際に、大いに役立つだろうと、彼らは述べています。言い換えれば、感謝・恩の感情状態は、混沌としたストレス反応に対する解毒剤であり、精神的・感情的な保護装置でもあるのです。

 このように、自分の心や感情を感謝・恩の気持ちに切り替えることは、何度も練習すればするほど、上手にできるようになります。このような感情に関わる脳のスキルは、まさしくスキルです。他のスキルと同様に、習得は繰り返し行うことで可能になります。必要な時に必要な反応を得られるようにするには、脳内の神経回路を構築する必要があります。

 もしあなたが、自分の感情にアクセスできる神経ネットワークが発達しているタイプの人なら、感謝・恩の気持ちを思い浮かべることができるでしょう。そうすると、自分の感情の質が、「感謝」や「恩」というまとまりのある(coherent)ポジティブな感情に変化していることに気づくはずです。あとは、一日に数回、この感情状態に入ることを選択すればいいのです。一種の精神的な実験のようなものです。簡単にできる時と、イライラしていると時、焦っている時、怒っている時など、やりにくい時にやってみましょう。この首尾一貫した感情状態(=感謝や恩)で、自分の精神的・感情的な経験に介入するとどうなるかを見てみましょう。そして覚えておいてほしいのは、これを実践すればするほど、あなたはより熟達した達人になるということです。

 自分の感情に直接アクセスできないタイプの人は、「記憶を呼び起こす方法(memory recall method)」を試してみてはいかがでしょうか。これは、感情を経験した出来事や状況を覚えていると、その記憶にアクセスした時に、その感情が意識の中に戻ってくる傾向があるというものです。

 そこで、最初のステップとして、過去に感謝や恩を感じたことを思い出してみましょう。その理由は何でも構いません。大きなことでも、小さなことでも良いのです。ある程度の感謝や恩の気持ちがあれば、それでいいと思います。

 次のステップは、実際の記憶を思い出すことです。状況や自分がいた場所の詳細を思い出して下さい。五感をフルに使って、その経験を思い出してみて下さい。自分が実際にその場にいることを想像して下さい。それを見て、聞いて、身体的感覚を感じて下さい。自分が何に感謝していたのかを記憶しておくと、その感情を再び感じることができるでしょう。

 最後のステップは、記憶を捨てて、感情状態そのものを残すことです。この感謝・恩のまとまった感情の中に身を置きながら、その質に慣れ親しんで下さい。最終的には記憶を辿らなくても、感謝・恩の気持ちを思い出すことができるようになります。この時点で、一日に数回、感謝・恩の、一貫性のある感情状態に入れるようになります。覚えておいて下さい・・・「習うより慣れろ」、です。

 人によっては、感謝や恩の気持ちに直接、あるいは記憶を呼び起こす方法でアクセスすることができないかもしれません。これは、脳内の神経ネットワークや過去の経歴など、様々な要因によるものです。つまり、過去に「感謝」や「ありがたみ」を感じたことを探しても、何も出てこないのです。このような感情を生むようなポジティブな経験を思い出すことができないのです。

 このタイプの人は、脳内に新しい神経ネットワークを作ることで、実際には経験したことがなくても、「感謝」や「恩」というまとまりのある感情を味わえるようになります。

 そのためには、「創造的想像(creative fantasy)」というものを行うことになります。奇妙に聞こえるかもしれませんが、ある状況下では、体や心は現実の出来事と空想の出来事の区別がつきません。

 癒しのファンタジーを創造すると、癒しの反応の源はあなたの想像力であるにもかかわらず、強力な癒しの反応を体/心に放出します。

 この方法の最初のステップは、感謝や恩の気持ちを感じることができる何かを思い浮かべることです。その思い浮かべたものが何であっても構いません。大きなものでも、簡単なものでも構いません。ただ、感謝・恩の気持ちが湧いてくるようなものであればいいのです。

 次に、自分がその状況に置かれていることを想像し、感謝・恩の気持ちを感じられるような何かを受け取ることで、ファンタジーを構築していきます。自分がこの状況に完全に入っていることを、実際に起こっているかのように想像して下さい。目で見て、体で感じて、音を聞いてみて下さい。

 自分の感覚を満たすことで、ファンタジーがどんどん現実味を帯びてきます。感謝・恩の気持ちが湧き上がってきたら、ファンタジーを捨てて、その気持ちだけを残すようにします。

 また、感謝・恩の気持ちだけでなく、二次的な反応がある場合もあります。この二次的反応とは、「感謝」や「ありがたみ」を感じることができなかったことへの悲しみや後悔、怒りなどの感情です。

 このような場合は、二次的な反応を経験することを自分に許して下さい。ここでの目的は、何か――特に、自分の人生における状況に対する本物の感情的反応――を隠してしまうことではありません。新しい感情状態を導入して、それに対応できるようにすることです。

 二次的な反応を充分長く感じていると、やがてその強さは薄れていきます。ここで、ファンタジーに戻り、再び感謝・恩の気持ちが湧き上がってきます。そして、この首尾一貫した感覚状態の中で、その質を認識できるように、自分が心地よいと感じる限り、休んで下さい。

 二次的反応が多い人は、この「創造的想像の技法」を、何度も行う必要があるかもしれません。この方法を続けることで、この方法もあなたも価値あるものになるでしょう。

 二次的な反応を伴わずに、ファンタジーから生じる感謝・恩の感情状態を感じることができたら、前述したような、首尾一貫した感情状態の実験を始める準備ができています。それを試してみて下さい。あらゆる場面で試してみましょう。望むままに感謝・恩の気持ちに入る練習を重ねることで、より使いこなせるようになります。

 この練習をすることで生じる、思いがけないもう一つのメリットがあります。自分の意志で、何度も何度も、感謝・恩の一貫した感情状態に入れるようになることで、「ポジティブ・アトラクター(positive attractor)」を作ることができます。そして、最終的には、現実の生活の中で、感謝や恩を感じられるような状況・人々・機会を引き寄せることができるようになります。

上級者向けテクニック/哲学的考察
 上級者向けテクニックの詳細に行く前に、その哲学的な意味合いを説明することが重要だと思います。その理由は、上級者向けテクニックが、脳の処理や内なる知覚に大きな変化をもたらすからです。そして、自分が何をしようとしているのかを知ることで、それが実際に体験したいことなのかどうかを判断することができると思うのです。

 ハトホルの説明を読むと、この方法には、感謝や恩の感情を感じながら、自分の肉体の心臓に意識を向ける瞬間があることに気がつきます。

 この状態に充分、長くいられると、自ずと至福やエクスタシーが生じてきます。そして、ハトホルによれば、自分の体を構成する虚空や空間を思い浮かべながら(意識しながら)、至福の中に留まります。

 この至福と虚空の二重の意識は、内なる知覚に大きな変化をもたらします。これは一種の解放であり、自分の意識の無限性と非局在性(non-local nature)を直接体験することになります。このような内なる意識の状態では、身体の制約や世界の制限を超越しています。

 あなたは、境界のない無限の心の状態に入ったのです。

 ここまでのテクニックを習得したら、次のステップに進む前に、この拡大した心の状態で充分な時間を過ごし、それを本当に楽しむことをお勧めします。少なくとも私にとって、これは、体と心に深い栄養と安らぎを与えてくれる状態だからです。

 次のステップでは、自分の体を構成する空間と、自分の体を構成する実際の物質の両方に感謝の気持ちを送ります。あなたの体を含む全ての物質は、99%以上が空間であることを忘れないで下さい。

 このステップの経験は、人それぞれでしょう。私の場合、それは理屈抜きの経験です。縛られない心の状態から、肉体の限界に縛られていると同時にそれを超越している状態に戻されます。言い換えれば、私は、非局在的であると同時に局在的でもあります。これは実に奇妙な状態です。

 この非局在的な意識と局在的な意識の二重の意識状態を、充分長く続けていると、体の内部空間と思われるところから、エネルギーの波動が体に入ってくるのを経験し始めるようになります。そして、私の体は自然と、円を描くように揺れ始めます(正座やあぐらをかいている場合)。これは、ヨギやヨギーニの間では「クリヤ(kriyas)」と呼ばれています。クリヤは、微細エネルギーが体中を移動していることを示すサインです。

 技法のこの段階では、少なくとも私にとっては、休息ではなく、強力なエネルギーを得ることができます。

 ハトホルによると、上級者向けテクニックのこの段階では、身体の異次元空間からカー(エネルギー体)への微細エネルギーの流れが発生します。そして、ここからミトコンドリアを経由して肉体の細胞、さらにはDNAへと流れていきます。これが実際に起こっていることなのかどうか、私にははっきりと判断する方法がありません。この技法における、私の個人的な経験について鋭い質問をした時に、ハトホルたちがそれについて話してくれたことを報告しているだけです。

 カー/ミトコンドリア/DNAにエネルギーを与えることで、実践者がこのテクニックを充分長く使っていれば、アセンションのプロセスと性質に関する洞察が自ずと明らかになると、彼らは言います。

 これこそが哲学的ジレンマの核心です。上級者向けテクニックでは、自分という存在の局在的な側面だけでなく、非局在的な(つまり超越的な)側面も経験するように、内的な知覚を変化させます。

 さらに、受肉した自分の側面と、受肉した部分を超えた自分の側面との間に橋を架けます。この「意識の橋渡し(bridge in consciousness)」の効果の一つとして、あなたは自分の体に、肉体を超越した側面から非常に強力なエネルギーを持ち込むことができます。

 「物質と靈(spirit)の分裂」を信じている人や、「靈と肉との間に戦いがある」と考えている人には、この技法を、お勧めしません。この技法は、最も基本的なレベルでは、物質を靈的なものにします。もしそれに興味がないのであれば、私はこの技法を使うことを、全くお勧めしません。


 この最新のハトホルメッセージに関して、参考になると思われるウェブサイトのリンクを2つ御紹介します。

 どちらのリンクもmp3オーディオファイルで、当サイトの「listening」セクションにあります。これをオンラインでお読みになっている方は、下のリンクをクリックすると試聴規約が表示されます。規約に同意される場合は、ページ下部の「I agree with the terms and conditions statement」をクリックして下さい。その後、「listening」セクションで、現在提供されている全てのオーディオファイルにアクセスすることができます。

「猫と犬:感謝と恩(Cats and Dogs; Appreciation or Gratitude)」

「内なる水晶宮: エネルギー瞑想(The Crystal Palace Within: An Energy Meditation)」

注意:この資料は国際著作権で保護されています。あなたはこのハトホルメッセージのコピーを作成することができますが、「listening」セクションのオーディオファイルは作成できません。このハトホルのメッセージは、課金せず、いかなる方法でも変更せず、作者のクレジットを表示し、この著作権表示をすべて含める限り、希望するあらゆるメディアで提示することができます。

※なお、音楽は、運転中や複雑な機械を扱う作業中には聴かないでください。操作を誤る可能性があります。瞑想や静かなワーク、あるいは、リラックスのためにお聞きください。

※瞑想音源は、個人使用に限り、無料で使用できます(トムの公式サイトの「リスニングセクション」注意書きより)。


コメント

 「混沌の節目」という概念を知ると、今起きている様々な問題や混乱・困難の一つ一つに一喜一憂したり、不安になったりするのではなく、より大きな視座で物事を捉えられるようになるのはないでしょうか。

 少なくとも、私自身はそうです。

 確かに、日本の状況(マスメディアが本当のことを報じていると前提すれば)は、一見、良い状況には見えないかもしれません。

 しかし、私たち地球人類が入れられていた「知覚の牢獄」から、抜け出る人が増えつつあるという観点で見ると、状況はとても良くなっていると言えるように思われます。

 2000年と今、2010年と今を比べると、私たちを、「知覚の牢獄」に閉じ込める様々な嘘・虚偽の概念に多くの人々が気づき、洗脳から目覚めています。

 この数は増えはしても、減ることはありません。

 また、ハトホルは、私たちの感情的・靈的危機のいくらかが、自分が持っている信念・思考形態に左右されることを示唆しています。

 ですから、彼らが示唆するような有害な思考形態・信念を持っておらず、また感情のブロックをかなり外している人たちは、こうした危機と無縁か、影響をかなり軽減できるのではないかと、私は推測しています。

 秘儀参入者のあなたにとっては、首尾一貫した感情状態(coherent emotional state)、つまり何度も立ち返ることができる状態を培い、私たちが「ポジティブ・アトラクター(positive attractor)」と呼ぶものを強化することが大きな利益となります。

 そうすると、あたかも自分の周りに、エネルギー的なまとまりのある泡があるかのようになります。あなたは、自分が生きている二元的な世界をはっきりと見て、対応できるようになります。さらに、あなたの振動のエッセンスは、他人の混沌と不合理のレベルの増加から保護されたままです。

 「感謝できることを見つけて感謝することをして下さい」と、ハトホルは、折々に言ってきましたが、自分の基本感情の質が感謝や恩になり、それが持続するようになると、それが不合理な感情・状況から自分を保護する膜となるのです。

 今まで、またこれからもいろいろなワークやサウンド・メディテーションを御紹介していきますが、「感謝できることを見つけて感謝する」ことに習熟して、いつでも、どんな状況でもできるようになれば、それで充分とも言えます。

 このワークは、応用範囲が広い。

 単純ですが、「どんな時、どんな状況でも、一貫してこれを行う」には、絶え間ない練習が必要です。

 サウンド・メディテーションは音楽を聴く装置が必要ですが、このワークにはそうしたものは一切必要ありません。

 また、有害な思考形態・信念についてのハトホルの指摘について勘違いする方がおられるかもしれませんが、トムが指摘するように、「彼らは私たちが何を信じるべきかを指示しているわけではありません(そうすべきでもありません)」。

 この記述を読みながら、「自分たちの立場・考えを明確にしながら」、同時に、他人に対して、「何を信じるべきかを指示しない」というのが可能なのだと、改めて気づかされました。

 私たちは、(多分洗脳によるところもあるでしょうが)自分の立場・考え・信念を明確に告げることが、他者の考え・信念を侵害するとか、自分は意図していないのに他者に「こう信じるべきだ」と感じさせるのではないかと、危惧してしまうことがあります。

 しかし、ある概念・考え・信念の有害さを指摘し、「私はそれに同意しない」「それらは妄想だ」と言いつつも、他者に「これを信じるべきだ」と言わない、こういう態度を示すことは可能なのです。

 自分の中に、状況や他者に対して全く恐怖がなく、コントロールや支配の欲求もなく、相手の自由意志を尊重できれば、おそらく可能でしょう。

 いつでもこれができるわけではないのが、むずかしいところです。

 そういう意味では、まだまだ「覚醒」とは言いがたく(「他者を変えたい欲求」に囚われている)、日々、精進する以外にありません。

 トムの考察部分の「世の終わりのシナリオ」の箇所は、興味深く読みました。

 今でも、新約聖書のヨハネ黙示録や、日月神示のような終末論・予言を引用する人はいます。

 しかし、それにあまりに囚われるのは考えものです。

 デーヴィッド・アイクが『ハイジャックされた地球を99%の人は知らない 下』(ヒカルランド、2014)で、終末論に基づく予言は、「精神の罠」だと指摘しています。

 トムが指摘するように、終末思想の何が問題かと言えば、「その性質上、自分を制限し、本質的に力を失わせるものであること」です。さらに、「数々の終末論的なシナリオに時間をかけすぎると、人は、非常にネガティブな精神状態に陥り」、「人生で取るべき行動が少なくなってしまいます」。

 「知覚の牢獄」から抜けるのを「目覚め」と言うのでしょうが、少なからずの自称「覚醒者」が、この自分を制限する「精神の罠」にはまり込んでいるのは、奇妙なことと言わねばならないでしょう。

 個人的には、2011年時点で、トムが、マヤ暦について、とても冷静な見方を抱いていたことに驚きました。

 「マヤ暦の終わりは世界の終わり」ではなかったことは、今、わかっています。

 しかし、それがやってくる前に、持ち前のバランス感覚と、広い視野、深い知識に裏付けられた視点で、冷静に「あれは世界の終わりではない」と見ていたところは称賛に値しますし、このような冷静さと広い視野・バランス感覚を持ちたいものだと思います。


以前の翻訳記事はこちらをご覧下さい。



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