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【デッド・ドント・ダイ】愛すべきバカゾンビ映画【ネタバレあり】


ゾンビ映画愛溢れる、バカバカしいゾンビ映画だった。出演陣も豪華で、それなのにこんな感じの映画とってもいいの?もったいなくない?って思えるぐらいバカバカしい。でも、おそらくそのもったいないといった部分も含めて、監督は意図的に作っているのだろう。全体的な雰囲気もおそらく意図的に作られていると思う。バカバカしい部分も含めて。


ナイトオブザリブングデッドを思い起こす導入から始まる。でも、すぐにはゾンビは出てこない。これは最近の映画を少し皮肉ってるのかもしれない。そしてラジオから流れる曲をビルマーレイが「なんか聞き覚えがあるな?」というセリフに、アダムドライバーが一言サラッと「テーマ曲ですから」。このセリフの時点でもう「この映画は何でもありの映画ですよ。」っと言わんばかりの導入。ここでもう私は引き込まれてしまった。というか冒頭にトムウェイツが出た時点で「あ、この映画いい映画」って思ってしまうただのバカである。そんなバカだから楽しめられたのかもしれない。
そこから割とゆっくりと進む。どことなくタランティーノ映画っぽさが感じられる。無駄なようで無駄でないというか。ゾンビが出てくるのも後半のほうだ。ラスト終盤に近いぐらいでしか出てこない。でも、いろいろちりばめられた小ネタなどによって飽きずに見られた。

月の影響とかという部分は恐らく「ゾンビ」日本公開時に追加された設定をモチーフにしているのだろう。それとアダムドライバーの「まずい結末になる」というセリフは恐らくハンソロの「まずい予感がする」とかけているのだろう。後半でデストロイヤーのキーホルダーも出てきたのでそうじゃないかなと私は思う。
それとティルダ・スウィントン演じるゼルダはもしかしたらあの有名ゲームのゼルダとかけてるのかな?保安官事務所へ来るときの歩き方がどことなく昔のRPGっぽい動きだったし、トムウェイツの「任天堂の・・・(字幕では人気のゲームと出てくるとこ)」っというセリフもあったので可能性があるかもしれない。(まぁ最後のあのオチの意味での可能性もあるが。)
あと「生前の行動が・・・」ってのはもしかしたらランドオブザデッドのネタなのかな?ちょっと自信はないがそんな設定を何かのゾンビ映画で見たことがある気がする。


ダニー・グルーヴァーとスタンドのあんちゃんが立てこもるときのシーンはゾンビのバリケードシーンとかなのかな?間違ってたら申し訳ない。
あと、ラストシーンのトムウェイツの語りはそのために彼を起用したんだろうなと思ってしまった。それと最後の語りは現代社会に対してのメッセージなのだろう。今はみなゾンビのようになっていると。

本作は恐らく相当好き好きが分かれると思う。まずメタ的要素が含まれる映画が苦手な人は絶対ダメだろうし、ゾンビ映画や出演陣について少しでも知っておかないと笑えない場面も多々あったと思う。そういった要素が大丈夫な人にはオススメできるが、そうじゃなければ映画館で見るのはオススメしないかもしれない。

この映画が好き!って人は「プラネットテラーinグラインドハウス」やゾンビ映画ではないがシュールでブラックなツッコミ不在の変わった映画「スノーロワイヤル」がオススメかもしれない。もし見てなければ時間があるときにでも見てほしい。


本作は私の中ではソフトがリリースされたらコレクションに入れたいぐらい気に入った作品であった。皆が本作をどれだけクソ映画と言おうが、私にとってはクソ”楽しい”映画だ。定期的に酒を呑みながらまったりと見たい。


最後に映画ブログっぽく予告編でも貼っておく。


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