Check&Confirm&Go

今から20年ほど前、
私の担当する
世界的な米系外資系企業に
勤めていらっしゃる
日本人の開発責任者の方から
接待先の温泉旅館で
こんな話を
聞きました。

外資系企業の場合、
日系企業とは違い、
雇用した社員には
本人の
◆ミッション(役割)と
◆年棒
が文書化されている。

だから
その企業に
雇用されたアメリカ人の方達は
自分に与えられた
ミッション(役割)
については
ベストを尽くす。

裏を返せば、
企業に勤めるアメリカ人の方々。
自分のミッションを
超えた業務(Task)に
直面した時、

◆この業務(Task)は
 私のミッションの
 範疇外のこと

として
その業務(Task)には
取り組もうと
しないのが
一般的。

だから
ある大きな課題について
関連するメンバーで
取り組んでいる時、
深掘りされて
浮かび上がってきた
個々の課題に
気づいたとしても

その個々の課題が
自分のTask外の場合
◆それは私の仕事ではない。
◆僕の仕事ではない。
となり
誰も手をつけない
課題(リスク)。

誰かと
誰かの
ミッションとの
隙間に残る課題(リスク)

が発生する。

これは
その企業にとっての
リスクになる。

だけど、
日系企業の社員の場合、
自分のミッションを
超えていると思われる業務でも
そこをなんとか
しようとする
傾向にある。

誰かが
◆じゃあ、私がそれ、
 やってみますよ。
とか。

日系企業に勤める人と
外資系企業に勤める人には
そんな違いが
あると思う。

自分のミッションを
超えた状況を知った時、
その状況を打開するために
考え、行動できるかどうか?

そういった
自らの視点と行動の有無に
その企業の発展は
左右される。

と。

そんな
話を聞いた時、
私がシカゴ
に駐在していた頃、

私が勤務する
日系企業の場合でも
そうだったな、
と思い、
その方に

私もそう思います!
と言って
こんな話をしました。

シカゴオフィスで
ローカル社員を
雇用する時、

確かに
本人の
◆ミッション(役割)と
◆年棒
を文書化した上で
本人を雇用してました。

(今は
そういった
雇用形態も
変わってきて
いるかも知れませんが
当時は
そうでした。)

今でも
覚えているのは
シカゴオフィスの
私の部下の
ローカルスタッフの
アメリカ人。

自分のミッションの範疇外
とまではいかなくとも
それに近い事例でした。

日本本社の
海外営業部の窓口のメンバーに
伝えなければならない重要情報を
そのローカルスタッフは
FAX(懐かしい!)を
日本本社の
海外営業部に
送信したあと、
自宅に帰ろうと
していました。

当時のFAXの通信状態は
よくなく、
送信した、
と思っても
相手に届いていないことが
よくありました。

だから
日本本社に
FAXを送信した後は
FAXを送信した相手に
電話をかけ、
確実に相手が
そのFAXを受け取ったかどうか?
確認しなければ
なりませんでした。

そこで
私は
“ __(本人のニックネーム)!
 Did you make a Phone call
to Mr.A(本社海外営業部の窓口の
 日本人)?
 This issue is very important !
Please make Phone call to
Mr.A!“
と言ったんですが、

そのローカルスタッフの
アメリカ人。

“No need !
I sent a Fax to Mr.A!“

と言って
国際電話を
かけようと
せず、
退社しようと
してました。

そこで
私は

“__(本人のニックネーム)!
 Please make a Phone call
to Mr.A(本社海外営業部の窓口の
 日本人)!”

と怒鳴ったんですが

その
ローカルスタッフは
私の指示を
聞き入れず、
本社に
国際電話を
かけることもなく
シカゴオフィスを
後にしました。

そのローカルスタッフの
アメリカ人にとっては
重要情報を
日本本社に
FAXで送った
ことで
自分は
自分のミッションを
遂行した、
と思っていたの
でしよう。

ただ
当時の
私にしてみれば
◆その行為は不十分
と思ってました。

◆自分はミッションを
 遂行した、
 と考えていた 
 ローカルスタッフのアメリカ人
◆あなたの行為は
 まだ不十分、
 と思っていた私。

どちらも
一理あると
思います。

ただ、
その時の
光景を
思い起こすと、

自分の
属する集団のメンバーに
自分が届けたい情報が
ある場合、

その相手に
自分の思いが
確実に届いたかどうか?
見届ける(Confirm)ことは
大切なこと
だと
思います。

日本本社に
重要な情報を
FAXで送ったとしても
そのFAXを
相手は
受けとっていない
◆かも知れない
というリスクは
残っていた。

ならば
そのローカルスタッフの
アメリカ人は
そのリスクを
なくす為に
相手に電話をかけ
◆Confirm(確認)
すべきだった。

と。

将来、
起こりうるリスク、
どんな些細なリスクでも
自分がそのリスクに
気づいたのであれば
そのリスクを
最小限にするための
行動を取ることは

ビジネスや
プライベートでも
大切なことだと
思います。

なお、
私は
たまたま
そういった
事例があったという
ことを書いただけで
◆アメリカ人はみんなこうだ!
という気は
さらさら
ありません。

逆に
私は
アメリカ人の
◆おおらかさ
◆自分の気持ちを全身で表現する
 表現の豊かさ
が大好きです。

話を元に
戻しますと、
私がお伝えしたいことは
◆将来のリスクを察知し
◆そのリスク撲滅に向けた行動をとる
ことの重要性
です。

身近な例ですと
こんな事例。

車を運転してる時。
100mぐらい先の
横断歩道の
手前に
トラックが停まっている。

そのあたりには
歩行者はいない。

ならば
その横断歩道を
通常のスピードで
走行しても
問題ない
◆だろう
と思う。

でも
もしかして
そのトラックの
向こう側に
横断歩道を渡ろうと
している
歩行者がいるのに
運転中の自分には
見えていない
◆かも知れない。

そういったリスクを想定し、
車の速度を
落とす
という行動。

Check & Confirm & Go

#ミッション
#リスク
#Confirm

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