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人生の後半戦を幸せにする3つのおすすめ

俗に、「お年寄りを大切にしよう」とはいうものの、当の高齢者には年寄り扱いされることに忸怩たる思いをしていたりします。私も年齢を重ねるほどに、実感できるようになりました。周囲から年寄りらしく振舞うことを求められることの不愉快を。

そもそも、高齢者もいろいろです。見るからに品がよさげでステキな淑女紳士もいれば、「絶対に席なんか譲ってやりたくない」と思ってしまうような人も。ま、何も高齢者に限ったことでもありませんね。こどもにも、愛くるしい子もいれば、生意気に感じる子もいます。教師も医師も弁護士も政治家も、みんな同じです。ただ、いわゆる老人が相対的に嫌われる確率が高いというのは事実だと思います。

たぶん人間って生き物は、生まれた時がいちばん可愛くって、誰からも愛されるのではないでしょうか。だれしも齢を重ねるにつれて穢れていって、純真無垢ではいられなくなっていく…。それが老いるという過程だと思います。なので、せめて自分の大切な人たちや身近な人たちからは好感を持ってもらえるような老い方をしたいものです。

ということで、以下に、老後がハッピーになる取組みを3つ紹介します。読者のみなさんの親御さんはどうでしょうか。みなさんも30年後、自分の親のような女性・男性になっていたいですか?

残念ながら、答えは明らかです。なので、そうならないように、若い人たちから「あんな年寄りにだけはなりたくない」と後ろ指を指されないように、50歳を過ぎたら是非とも実践してほしい。そんな取組みです。ビジュアルはなかなか制御できませんが、行動は変えられます。過去は変えられませんが、未来は変えられます。レッツ・トライです!

まずは結論から。

①非課税贈与
②生前葬
③老いらくの恋

これらがシニアライフに幸せを呼び込む、私のおすすめの3つです。

まずは非課税贈与。これについては、過去記事でも頻繁に触れています。認知症対策や相続税対策でもありますが、それより何より、自分の願う人生をまっとうするために、わが子のサポートを確保するための手段です。50歳を過ぎたら、想い入れの強い子や孫たちと接触する機会を意図的に作るようにしましょう。で、そのたびに、お小遣いをあげましょう。後々の税務調査リスクと争族リスクを回避すべく、必ず現金手渡しにします。できたら、目標マンスリーで慣例化したいところです。おカネをもらえることがわかったら、こどもであれ孫であれ、拒むことはなくなります。やがて自分が可愛がられていることを実感して、諸々のサポートへの心理的抵抗がなくなります。げんきんなものです、現金だけにね(笑)。

逆に、お小遣いもくれない年配者と頻繁に会ったり飲食を共にしたり、してくれるはずもありません。ここは理性的に判断して、「これは!」という娘や息子や孫を手なづけておくべきです。エンディングまでの支援を確保するためにも。そうすることで、青写真どおりの老い先をまっとうできる確率は確実に高まります。

特別かわいいと感じている子や孫にはちょくちょく会っておカネをあげる…。メリットは、老後支援の確保、(財産を減らすという意味での)相続税対策、(送金ではなくキャッシュで渡すという意味での)贈与税対策…です。

ちなみに、『年間110万円までなら贈与税ゼロ』というのはよく知られていることですが、これには契約書を用意したり、死亡時から遡って7年間分は課税対象とか、ちょっと面倒なところがあります。これはこれでいいのですが、別枠で、子や孫にこまめにおカネを渡すというのは最強の節税対策になります。意外と見落としがちなのですが、直系卑属(血の繋がった実子と孫)に対する扶養義務の一環で、生活費や学費を援助してあげることは、税法上、課税対象外だからです。

各人の経済状況に寄りますが、客観的にみて妥当な金額を手渡しするのが基本です。感覚的には、ワンショット20万円以下に抑えた方がいいでしょう。あわせて、受け取る側にも言っておくべきは、毎月5万とか10万とかを機械的にATMで入金しないようにすることです。タンス預金にしたり、一部を使ってしまって半端な残金だけ入金するとか、ちょっぴり工夫が必要です。こんな秘密を共有することでも、こころの距離は確実に縮まることが実証されていますので、やらない手はありません。

続いて生前葬です。なにも、葬儀社がやってるように、実際に死に装束に着替えて棺に入ったりする必要はありません。ホテルやレストランでパーティーをするのです。私のおすすめは、周年記念祝賀会です。還暦、古希、喜寿、傘寿、米寿…。何でも構いません。好きな人たちだけに声かけして、飲んだり食べたり、歌ったり踊ったり。で、記念に写真や動画を残したりして、現実のエンディングでは何もやらない…。

実際、足腰が弱くなってから香典を持って遠方までお焼香に出向くというのは大変な作業です。それよりも、元気なうちにこそ大切な人たちと旧交を温めたり、感謝やお詫びの気持ちを自分の言葉で伝えておくことは、人士意を清算する意味でも価値あることです。

そして、仕事や家庭のことで忙しい子どもや孫たちにとっても助かる話です。時間とお金がかかる上、亡くなった親に所縁のある、会ったこともないような人たちに気を遣うのは、かなりストレスのかかることだからです。

みんなに負担のかかる葬儀葬祭におカネをかけるのはもうやめにして、然るべき節目のタイミングに自分自身でパーティーを企画してみませんか?

最後は、老いらくの恋です。ひとことで言えば、『恋すりゃボケてる暇はない』!まさに究極の認知症対策です。理想の相手は、わが子や孫の世代の異性です。シニア同士だと、ちょっと恋愛ホルモン(フェニルエチルアミン:快楽や興奮を得ることで放出されるホルモンの分泌を促してくれる脳内物質)の分泌が足らないからです。でもまぁ、介護施設で仲のいい入所者同士がいいムードを醸し出しているのを見ると、恋の相手がいないよりはいたほうがいいでしょう。

好きな人と一緒にいれば、ウキウキワクワク・ハラハラドキドキして自然と前頭葉が刺激されてきます。当然、身だしなみにも気を遣うようになって、いわゆる老醜化リスクは低くなります。さらに、歳を重ねるごとに””デキちゃった””リスクも落ちていくので、不用意に相続人を増やしてこどもたちの反感を買う危険性も低いですからね。ちょっと不謹慎かもですが、相手の同意を取り付けた上での老いらくの恋は、ホント、ハッピーなシニアライフのためには鉄板です。

あっ!一句うかびました…。

老いらくの 恋は良薬 苦からず 長~いキッスで 長生きす

チャンチャン♬

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