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【マッチレビュー】ブライトン vs ボーンマス 「4-4-2に対する最適解をさがして」

ご覧いただきありがとうございます。じゃっくです。
今回は22-23プレミアリーグ第22節ブライトンvsボーンマスのマッチレビューです。
早速本題へ参ります。

スタメン・主要スタッツ

Starting Ⅺ

特筆すべきは、先発からのフェルトマンCB起用でしょうか。ビルドの設計・保持の時間が長くなるという”土壌が整っていた試合”だったので、フェルトマンに2CBを慣れさせるために良い機会だったと思います。

Goal:1 - 0
Possession:✅71.8 - 28.2
Shots:✅20 - 12
On Target:✅6 - 2
Shots Block:3 - 7✅
xG:✅2.34 - 1.0
xT:✅1.91 - 1.08
Corners:✅7 - 3

Who Scored, Markstats bot

前半

ビルドvプレス局面

●ブライトンの3-2-5ビルド

ブライトン:3-2-5ビルド

今節のブライトンは3-2-5ビルドでした。3-2-5はデゼルビ就任初期に採用されていたものの13節を最後に見なくなっていた型であったため、全くの予想外でした。

●ボーンマスのミドルブロック

BOU(右):4-3-3ミドルブロック
BOU(左):5-3-2ミドルブロック

対するボーンマスは、主導権を完全にプレゼントするミドルブロック。4-4-2をベースとし、ブライトンの3-2-5化に合わせて4-3-3・5-3-2に可変していました。

●プレス回避法「フェルトマン」

ブライトンの3-2-5ビルド(右)

ブライトンの前進方法は「フェルトマン」。”3-2-5と5-3-2のかみ合わせ”・”ボーンマスのマークの付け方”からフリーとなったフェルトマンがドリブルで持ち運び、ボーンマス陣内に侵入していました。ex)0:40, 9:14

ただし、左サイドからのビルド(⇊)は、”かみ合わせ”の問題からフリーの選手を生み出せず、ほとんど前進することができていませんでした。ex)5:18, 5:45

3-2-5ビルド(左)

4-4-2ミドルブロックを得意とするボーンマスに対して3-2-5ビルド最適解ではなかったのでは??という印象をいだきました。

フィニッシュvブロック局面

●ボーンマスのブロック

BOUブロック

ブロックの基軸はマンマーク。マンマークなので配置で優位性を出されません。ex)5:52, 13:53
”押し込まれてもブロック内部には入れさせない”という強固なブロックを形成しました。
シュートは12本浴びたものの枠内は2本のみであり、比較的狙い通りにいっていたと思います。

●ブライトンの攻略法「6トップ化」

CH列上げによる6トップ化

ブライトンが選んだ打開法はCHの列上げによる6トップ化。ex)30:26, 31:13, 43:43
CHが列上げすることによって相手IVに対して2v1を作るカタチです。数的優位を生み出すことでブロック内侵入に成功しました。

後半

4-1-2-3ビルドへの変更

BHA:4-1-2-3ビルド

HT明け、デゼルビは攻撃時の陣形を3-2-5から4-1-2-3に変更しました。ex)50:00, 55:14, 58:50
結論として、対ボーンマスにおいて4-1-2-3は最適解だったと思います。

今節における4-1-2-3ビルドのメリットは「WGの1on1局面」を多く創出できる点です。
ブライトンの両翼、三笘&マーチはリーグ屈指の”1on1突破力”を持っています。しかし前半の3-2-5では、三笘は相手RSBの徹底マークに遭い前を向けず、マーチは可変によって内側にポジションを移すため、2人とも全く1on1の局面をもらえませんでした
4-1-2-3への変更によって三笘/マーチの2人を大外に配置し、RSBで相手LSHを釣りだして5バック化させないことで、この状況を一変させました。素晴らしい修正だったと思います。


備忘録

「相変わらず素晴らしいGKビルド設計」(7:43)
4-2-2-2
BOU、GKビルドにはCHをCHにあてにくる=ライン間空く
CBからライン間のCFへ楔
BOUはCBが出てきて潰す設計だが出れるCBは1枚のみ。(WGのピン留め効果)
楔を受けたCBはもう片方へレイオフ。<2CFv1CBの構図>
CFが降りた分SBが駆け上がってバランスを保つ(ハーフバイタルに入っていく)

22:06のGKビルド失敗の要因
似たようなCFへの楔だが、GKからではなくSBから。
こうなると、外への選択肢を捨てれるので圧は強い。実際にウンダブは潰れた。

BOUは馬力ちゃんとある。
ちゃんとロングカウンター戦術が取れるチームになってる。
しかもぼちぼち主力欠いてる。

ワンプレーで3種の外し方をみせるウンダブ(12:48)
スーパーゴールも決めるけど簡単なシュートは外すタイプだと確信。

ピニャンの1v2の対応が教科書的(68:25)
被ロングカウンター
ゴール正面を駆け上がるセメンヨ(右利き)
→パスの選択肢を切る+右への持ち替えには飛び込める位置取りで並走
→逆足の左足に持ち替えたところを寄せてシュートブロック

ブオナノッテがデビュー(75:00)
ポジションはRCH。あまりプレーを見る機会がなかった。

またもや三笘のクラッチで勝利
FA杯リバプール戦と合わせて2試合連続
公式戦3戦連発。


戦術的攻防、的確な修正、若手の大量投入、クラッチ。非常に見応えがありました。
本当に素晴らしい試合でしたね。

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