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そこ知り!017:NICU退院後の親子とベビーウェアリング

適切なベビーウェアリングに関する文献紹介や役立つ知識をお届けする「JaBAのそこが知りたい!」通称「そこ知り!」。当団体会員限定の内容を有料(200円)で公開している記事になります。

今回は、NICUを退院した児とその親にベビーウェアリングがもたらす影響についてアメリカのセントラルオクラホマ大学の看護師の方たちが研究した、海外の論文を読んでみます!
What is the experience of babywearing a NICU graduate?
著者:Robyn Reynolds Miller, Susan Bedwell, Leann L Laubach, Joyce Tow.
雑誌:Nursing for Women's Health

低出生体重児など、NICUで過ごす赤ちゃんは、80%近くの時間を医療機器によってケアされ、人と接する僅かな時間の大半は医療従事者によるお世話や医療的ケアとなっており、最も身近な存在であるはずの親との時間は極めて少ない場合が多いです。その影響で、親は子どもとの関係構築が難しかったり、鬱状態になりやすく、トラウマのような症状を呈することがあります。一方、ストレスを受けた子どもは大きくなったときに身体的および社会的な発達に影響を及ぼす可能性があります。そのような状況を、カンガルーケアに似ているベビーウェアリングが改善できるかもしれない、そんな研究の論文です。

ベビーウェアリングとは?

note-NICU抱っこ

この論文で言いたいこと3つ!

●低出生体重児の親は、ストレス・不安・家事などの負担軽減、セルフケア・アタッチメントの促進・自信をもたらす、といったベビーウェアリングのメリットを受けられるかもしれない。
●医療従事者は本研究の結果を利用して、多胎児やパートナーから協力を得られにくく、鬱や不安のコントロールを要するリスクをもった親へ、ベビーウェアリングを推奨できる可能性。
●NICU入院中、十分に児と時間を過ごせていない、もしくは、親子のアタッチメント形成が遅れてしまっている、と感じている親に対し、NICUの医療従事者はベビーウェアリングを提案できるかもしれない。

更に詳しく知りたい方は、続きをどうぞ!(つづきは有料記事となります。読むのに必要な時間は5分ほど。)

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