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ITC2024体験記~ITCで勝つ工夫~

International Trade Challenge 2024に参加し、日本代表として国際大会に出場された高校2年生の大堀さんに体験記を投稿していただきました。

International Trade Challenge(ITCとは)
提示されるチャレンジトピック(ターゲット国・テーマ)に沿って新しい商品を考案し、ターゲット国で販売するための市場参入戦略を競う、ビジネスアイデアのコンテストです。 海外への市場参入戦略を立案するため、ワークショップ(一部)、書類選考、国内大会、国際大会は全て英語で行います。書類選考を得て国内大会で日本代表に選ばれると、アジアパシフィック地域で開催される国際大会に出場することができます。国際大会では他国の参加者とペアを組み、新たに提示されるチャレンジ トピックに沿ったビジネスプランの立案・プレゼンを行います。
詳細:https://ja-japan.org/contests/ITC.html

私にとってITC自体の参加は2回目でした。
同じパートナーと2度挑戦しました。
1回目は高校1年生の頃でした。残念ながらその時は書類選考で落ちてしまい、国内大会に出場できずに終わってしまいました。その後、東京都が行っている高校生起業家養成プログラムなどに一年ほど通い、高校2年生になってから再度ITCに挑戦してみました。

今回の大会で一番意識したのは、アイディアの独特性でした。
誰もが思いつくアイディアをベースに自分にしか思いつかないようなアイディアを加えることや、以前から存在している技術を全く違う目的に活用すること、プレゼンの際にビデオを見せるところから始めることなど、細かい工夫をたくさん行いました。

結果としては国内大会では2位となり、アジアパシフィックの国際大会でもチーム自体は2位になりました。残念ながら僕自身はシンガポールの環境の変化で初日から体調を少々崩し、最終日には体調に大手をかけられ、プレゼンを辞退することとなり、パートナーに全てを委ねることになりました。そのため私自身は失格となりましたが、パートナーと一緒に考え、作ったビジネスプランで2位でしたので、心の中では2位です。ただ体調管理は一番大事だということがよくわかりました。

私自身がなぜそれほどオリジナリティを自分に求めたか。
アイディアだけの採点を見ると点数的にはそれほど大きくないですが、ビジネスコンテストではファイナリストの多くは実力がほぼ皆同じだと僕は思っています。ビジネスプランの内容の多くは、マーケットリサーチ、経理、ターゲットリサーチなど、できるレベルがある程度決まっていると思います。

どれほどマーケットリサーチを頑張っていても、自分が知れるマーケットの情報は有限です。オンライン上のコンテンツや以前話に聞いたことなどしか使えません。一番説得力のある既に成功しているものと自分のアイディアを比較することも、正直誰もがプレゼン内でできることです。そして、実際に僕以外の多数のチームが同じことを行っていました。

経理やマーケットや企画に気を配らなくてもいいというわけではありませんが、ここでは違いがあまり見せにくいので力を入れることも難しいということです。それに比べ自分自身のアイディアは他と一番区別しやすいと思っています。アイディアでインパクトを残したチームが一番なはずです。

しかし、限られた時間でのアイディア作成には僕も苦労しました。ですが、以前あったものを少し変えるだけでも全く違うアイディアが生まれます。例えばですが、商品説明の方法です。僕のプレゼン内では商品説明は広告を作り、一番最初に貼りました。会場にいたチームで僕たちだけでした。他のチームの説明を数時間にわたり聞く審査員からしても、ビデオを見るのは少々気楽で楽しいものだとも思えます。

作成したビデオの一場面

他人が気づかないような小さな工夫を少しずつすることで、大会内の限られた時間で他者との違いを見せつけられたのだと思います。この工夫が善に出るか悪に出るかはやってみないとわかりません。

私はマーケットリサーチのために、今回の書類選考のチャレンジトピックでターゲット国となっていたトルコの大使館に自分のアイディアが通用するかを尋ねるメールも送りました。実際に全世界で百館以上の大使館等にメールを送りましたが、一通も返ってきませんでした。ですが、もし実際にメールが返ってきたら、とても説得力のあるものだと思ったので実践しました。

このような工夫は大会内だけではなく、実際に将来営業につく時や、もしかすると文化祭の準備中などにも役立つかもしれません。自分が他人より少々違うことをしてみようという考えで行う工夫はあなたを他とは一つレベルの高いものにし、僕が達成できなかったアジアでのITCの優勝にも貢献すると思います。

日本代表の初めての優勝にむけて頑張ってください!
 
記載:高校2年、大堀晃

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