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食農立国vol.3「女性生産者グループ『華音~はなおと~』を訪ねる」

こんにちは!広報担当のWです。

管内各地では少しずつ田植えが始まっています。
車で走っていると、農道から見える田んぼ一面に映る景色がなんともきれいで…。
つい、ずっと眺めていたくなります。
そんな美しい農村風景に癒されながら、中の人たちは今シーズンも取材に走り回りたいと思います!

さて、今回は広報誌4月号でご紹介した女性花き生産者グループ「華音~はなおと~」の皆さんについてご紹介していきます。

女性生産者が多い品目!JAいわて中央の花き生産

イベントや冠婚葬祭など、様々な場面で私たちの生活を彩る花。

JAいわて中央管内では毎年、お盆やお彼岸にかけて出荷の最盛期を迎え、花き生産部会に所属する生産者約90人で栽培に取り組んでいます。

その生産者のうち、栽培や出荷などに関わる女性従事者が他の品目に比べて多いことも特徴の一つにあり、栽培指導会や出荷の際にアイディアを出し合いながら高品質の花を届けています。

栽培での「もったいない!」をヒントに活動スタート

紫波町で家族とともにトルコギキョウや菊などを栽培していた竹原さん。仕事を退職し本格的に栽培に携わるようになってからは、JAが開く指導会などにも参加するようになり、同じ花を栽培する女性生産者とも交流するようになったといいます。

出荷などで顔を合わせる際は、生産者仲間と互いに栽培管理の相談などをしていた竹原さん。そのなかでよく話題になっていたのが”廃棄してしまう花”についてでした。

竹原さん「次に咲く花を良い状態でならせるために摘み取る一番花(1番最初に咲いた花)や規格外の花などは、せっかくきれいに咲いても摘み取ってそのまま捨ててしまうことが多かったんです。この花を他に活用することはできないかなといつも話していました」

そんな時、竹原さんらは県主催の女性農業者グループの活動体験発表会を訪れることに。そこで同じ花を栽培するグループが、花の加工に取り組んでいることを知り、自分たちにもできないか考えるようになったといいます。

そこから本格的に行動を起こしてみよう一念発起した竹原さんらは、県が募集する「幸せ創る女性農林漁業者育成事業」に応募し、女性生産者4人で令和元年に「華音~はなおと~」を結成。現在の活動をスタートさせました。

長年花を栽培しているものの、加工の経験はほとんどなかったというメンバーの皆さん。結成後は県内の専門店などで花を加工して作るドライフラワーやプリザーブドフラワーについて勉強し、基礎知識を学んでいきました。

竹原さん「栽培している花を実際に加工してみると、花自体の特性や作り方によってでき栄えが全く違うことが分かり、生花をきれいな状態で加工するのは難しいことなのだなと感じました。でも逆に、『この状態の花でも加工でなら活かすことができる』みたいな、栽培にも活かせるような発見が多くありましたね」

こうして加工技術を習得を重ね、花の加工の奥深さを知っていったメンバーの皆さん。それ以外にも加工に適した花の状態をメンバー同士で共有することで、本業でもある花の栽培管理にも活かしていきます。

グループ活動が生産者としての”成長”に

結成から3年、地元でのアレンジメント体験会の開催や産直イベントへの参加、また最近では地元高校の卒業生が身に付けるコサージュの制作など、グループ活動の幅をさらに広げています。

竹原さん「イベントでは『花を見たい』と足を止めてくれる方がいたり、『癒された』と感謝されたりすることが多く、私たちは普段から花に囲まれた生活をしているのでつい鈍感になりがちですが、花には人の心を癒す力があるのだなと改めて感じています」

竹原さん「そういった声が私たちの糧になって、『喜んでもらえるような良い花を作ろう!』と、もっと力が湧いてくるんですよね」

花の新たな活用法を見出すためスタートした活動。技術の習得だけでなく、活動を通じて色んな分野に携わる方との出会いもあったと振り返る竹原さん。それはグループとしてだけでなく、花を栽培する生産者としての経験や成長につながっていると話します。

竹原さん「グループ活動としてまだまだ経験の浅い私たちですが、応援してくださる皆さんに本当に感謝したいです。その期待に応えていけるようにこれからも活動を続けていきたいです」

グループ名の「華音~はなおと~」に込めた、「花を加工して華やかなものを作りたい」・「花を通じて喜んでもらう輪が音のように広がってほしい」という願い。

竹原さん「花は日常に彩りを与えてくれるだけでなく、自分で好きな花を組み合わせてアレンジしたり、加工する楽しさもあります。そういった花の持つ魅力をこれからも発信していきたいです」

「華音~はなおと~」代表竹原さんのインタビューやその他記事は広報誌「JAんぷ」4月号からご覧いただけます。ぜひご覧ください!


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