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教科書かSNSどちらで勉強したら良い?について知り合いに伝わるように話した

水野「さて今日はセラピストの勉強の仕方について話していこうと思う」

セ「理学療法士って休みの日もセミナーとかに行くんでしょ?」

水「コロナ前のセミナーブームは凄かった。僕も1.2年目あたりは毎週のように行っていた、しっかり懇親会まで」

セ「懇親会楽しそう」

水「最近、教科書やSNSなど何で勉強していますか?という質問が来る」

セ「学生時代は追試ばかりだったのに勉強の仕方の質問をされるとは」

水「確かに、学生時代を思うと甚だ信じ難い!とはいえ社会人になってからの方が自発的に勉強していることも事実」

セ「やらされた勉強では伸びないと」

水「その辺は今回置いておいて、セラピストの勉強方法について少しまとまってきたので話していこうと思う」

セ「社会人になってからの方が勉強するってのが一般職の私からするとまず意外だけど」

水「理学療法士に限定すると、勉強方法で言うと教科書/論文/最近ではSNSに分かれる印象、どれが正解などは今回の論点ではないので誰かに話してもらうとして」

セ「うん」

水「結論から言うと、勉強方法どうこうよりも実際の現場で起こる様々
なケースに対してどれだけ自分の引き出しを多く持てるかが大事」

セ「そもそも論だね。でもその引き出しを増やすための勉強方法は?」

水「最低限の知識があることは大前提。その上で1年目などと仮定すると、同期や先輩などとテーマを持って練習することが大事」

セ「教科書とかの前に?」

水「そう。教科書にもよるけど、自分の疑問や仮説が無い状態で読んでも何も入ってこない」

セ「読むことが目的になる、と」

水「その上で、いきなり患者様に触るのはリスクなので身近な人で練習する。」

セ「でも、若い人って身体に痛みとか無いから練習にならないんじゃないの?」

水「痛みなどがなくても、筋肉の硬さや特徴などは人それぞれなので練習になる。あと筋肉の走行は年齢問わず同じなので触診の練習とか」

セ「そっか。それをガンガン積み重ねればつつ、教科書やSNSを使えば良い?」

水「そう、触診などは教科書を横に置きながらやれば良いし、SNSはエクササイズのバリエーションを増やす系アカウントが多いので上手く
つまめば良いと思ってる」

セ「そして晴れて一人前、と」

水「ならない。実際の患者様は教科書通りにならないケースの方が多い」

セ「引き出しの話に戻るのか」

水「そう。そこで悩んで教科書や論文を読み、自分の患者様と照らし合わせて、という作業を積み重ねてやっと引き出しが少しずつ増えてくる」

セ「論文って正しいイメージがあるけど、必ず正解では無いんだ」

水「基本的に人体って謎に包まれているので正解などの概念がない。」

セ「人体を切って中身を見るわけにも行かないしね」

水「あとは、細かいニュアンスなどは教科書にも論文にもSNSにもないので、先輩などに聞くのが良いと思う」

セ「何事も先輩に聞くのが一番と」

水「もちろん聞く人は選ぶべきだけど。僕もクリニック時代は臨床の話を先輩に聞いていた。あの時はこう、みたいな話は同じ空間にいる人の方が断然精度が高い」

セ「雑談的なものから見えてくることもありそう」

水「美容室業界などはこの辺がもっと著明」

セ「アシスタント?とか呼ばれてるよね?」

水「そう、下積み時代に業務後ガンガン残って練習するらしい」

セ「その辺理学療法士との違いはあるの?」

水「理学療法士は基本的に良くも悪くも固定給。で、美容師ほど下積みは長くなくすぐに患者さんを見る。なので残って練習のようなものは美容師ほどは多くない。良いか悪いかの話でなく事実として」

セ「なるほど。」

水「対して美容師は、歩合の要素が大きい。要するにやればやるだけ給料をもらえる。あと、実力がつかないとそもそもアシスタントから脱せないのでお客さんを見れないらしい」

セ「ずっとシャンプーは嫌だね」

水「なので、自己研鑽する。だた練習だけでは実践に対応できないので引き出しの話に戻る」

セ「そこは同じなんだ」

水「基本的にお客様の要望に応えるリアクションありきの職業なので似ている業界。」

セ「なるほどねー。そういう意味ではまだまだロボットやAIに代替されることもなさそうだね」

水「そうだね。ロボットなどはリアクションにはまだまだ対応できないと思う。15年後くらいはわからないけど」

セ「そろそろまとめようか」

水「理学療法士の何で勉強するか問題は、解剖・運動・生理学など基本的な知識は教科書で」

セ「理想は学生時代に、ただ実際問題難しいのもわかる」

水「臨床現場の知識、触診などは同じ職場のスタッフなどととにかく練習」

セ「教科書と照らし合わせながらがベター」

水「エクササイズ系はSNSでも良いかも。ただ闇雲にではなくか違うと思ったら自分のエッセンスも入れる」

セ「目の前の患者さんの状態を踏まえて」

水「とにかく教科書にせよ論文にせよ、仮説を持って読む。ただ暗記してもテストじゃないので実際には役に立たない」

セ「引き出しにならないと意味がない」

水「あとはセラピスト同士で話すことで思考の幅も広がる。たまにマウントとってくる人もいるらしいけど、そういう人は避けましょう。」

セ「正解不正解の勝負をしている訳ではない」

水「そんなところかな」

セ「他業種と照らし合わせるとまた面白い見え方がしてくるね。」

水「特に手に職系は似ているけどここは違う、みたいなところがあって面白い」

セ「アンテナを張るのは大事、ということで!」


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