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宗教哲学

宗教と哲学は全く逆の概念だ。

宗教とは先達の意見を無条件に信じる。それがどんな突飛なことでも。空中から物が出たとか、水の上を歩いたとか。一瞬でどこかへテレポートしたとか。荒唐無稽なほど都合が良い。一切の自分の思考を停止して全てを他人に委ねてしまう。その代わり何も悩まない。どうしても選択肢に迷って決断できない時などに有効である。人生を楽に過ごすための一手段だ。自主的に自分の意志を捨てた者を宗教上の信者という。強制的に自分の意志を持てない状況にさせられた者がいる。奴隷ともいう。     

哲学は宗教と真逆だ。徹頭徹尾定義を疑い真理を追求する。他人の意見を信じない。迷いの根源を追求しようとする姿勢だ。困難な人生だろうが満足感はあるだろう。

大辞林第3版 しゅうきょう【宗教】
①神仏などを信じて安らぎを得ようとする心のはたらき。また、神仏の教え。
②経験的・合理的に理解し制御することのできないような現象や存在に対し、積極的な意味と価値を与えようとする信念・行動・制度の体系。アニミズム・トーテミズム・シャーマニズムから、ユダヤ教・バラモン教・神道などの民族宗教、さらにキリスト教・仏教・イスラム教などの世界宗教にいたる種々の形態がある。〔「哲学字彙」(1881年)に英語religionの訳語として載る〕
てつがく【哲学】
①世界や人間についての知恵・原理を探究する学問。もと臆見や迷妄を超えた真理認識の学問一般をさしたが、次第に個別諸科学が独立し、通常これらと区別される。存在論(形而上学)、認識論(論理学)、実践論(倫理学)、感性論(美学)などの部門をもつ。
②自分自身の経験などから得られた基本的な考え。人生観。「社長の経営術には一つの━がある」〔西周の造語。初め英語philosophyの訳語として「理学」「窮理学」「希哲学」「希賢学」などとした。のちに「哲学」が定着。西周「百学連環」(1870~71年)にある。philosophyはギリシャ語philosophia(知恵への愛・希求の意)に由来〕

宗教哲学とは誠に面白い観点だ。頭からまるっきり信じたものを徹頭徹尾疑って信じない。どういう展開になるのか楽しみだ。逆の発想で哲学宗教はあり得るのだろうか。信じないことを信じる。


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