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味覚は脳力

学校で教えられている事は殆どが仮説であり、現状分かっていることを合理的に述べているに過ぎない。時代が経過し、振り返ってみると歴史は言うに及ばず、物理等色々な点で修正が行われている。

昔は味覚地図なるものを学校で教えられた。舌先で甘味を感じるとか大きな舌の図に塩(鹹)味苦味とか感覚部位が図示されていてそれを記憶していた。渋味、辛味は全体で感じる。などと記憶していた。食いしん坊の私は書籍などを調べ甘鹹酸辛苦渋旨(カンカンサンシンクジュウシ)と語呂合わせで覚えていた。

最近は研究が進んで味覚地図など存在しないことが確認されている。甘鹹(塩)酸苦旨だけが味覚として認識されている。辛味と渋味は痛覚に属するので味覚には加えないことも最近知った。

旨味を理解しているのが日本人だけだと知ったが納得できる。フランスに行った時も現地の人が言うほど、味に面白みがなかった。これをたくさん食べなければならない人は大変だろうなと同情する。イタリアはまずまず満足できる食べ物が多い。多分新鮮な魚を食べるからだろう。「全ての道はローマに通ず」と言われ、世界中の料理が普及していたのだと思う。ソースで素材をごまかす料理が少ないのも、納得できる。フランス料理は16世紀頃イタリアのメディチ家のお嬢さんが輿入れの時に連れて行ったコックが普及させたものだと思う。

旨味を理解できるのが日本人だけとなると、最近の現象が不思議に思える。「何とかの三つ星」などと評価された店がもてはやされている。審査員が日本人なら公平だが、旨味のわからない人が審査しているとなると、少し疑問が残る。

味を感じるのは舌ではなく脳であることは、理解できる。舌は単なるセンサーにすぎない。たくさんおいしいものを食べて、脳力を鍛えよう。

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