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知らない街

過去に通ったことのある道

通勤や通学で使う道、もしくは好んで通る道が様々あると思う

私も好きな道がある、ドライブする時や散歩する時ランニングをする時それは色んな場面で使う道

ネットで調べた行ったことのないカフェに向かう途中、昔よくドライブする時に使っていた道を通った
車を運転しながら道をよく通ったなと思い出す

久しく通ってなかった道なので新しい建物が建ち景観は多少違えど懐かしさを感じさせてくれる

初めて訪れたカフェでコーヒーを飲みながら時間を過ごす

コーヒーを飲み終えた後少し散歩がしたくなり通って来た道を歩いて登る
目の前に山の上に続く階段
階段途中に見える大きな建物が気になり階段をリズムよく登って行く
気持ちが良い、階段を登って行くごとに眼下に広がる景色は美しさを増す

階段を登りきった、気になっていた建物はとある会社の研修センターのようなものであった
しかしその時にはその建物への興味よりも階段を登りきった目の前にまた上に続く階段を見つけてしまったからだ

もうこうなったら1番上まで登るしかない
なぜならば1番上から見える景色がどんなものか気になって仕方がないからだ

階段を登る、額からじわじわと汗が出てきて頬をつたい顎から滴り落ちる
時刻は夕暮れ時、気温も高い
それでも階段を上る
登り切ったまたその目の前に上に続く階段

目の前の階段にまた1歩足をかけ登る
てっぺんまで後少し
リズムよく上がる
最後の1段を上るその時気持ち良い一陣の風が体を吹き抜ける
汗ばんだTシャツを風が冷やしてくれる

後ろを振り返ると眼下には登って来た階段と左右に広がる緑、そしてその向こうに広がる海と水平線
また気持ち良い風が吹く

そして階段の先広がるのは閑静な住宅地
そこはまるで海外に来たような錯覚を覚えさせてくれるような素敵な建物が並んでいる

私は知らなかった
過去に何十回と通った道の中にこんな素敵な場所があることを

今まで何も見ず、何も考えずに通って来た道

車を降りて歩いたことがなかった故に気が付かなかった

目の前に広がる景色を見ながら、時折吹く海風に吹かれながら、この場所に来れてよかったと思う

目的地に着くことしか見てないときっと辿り着けなかった場所
見ることが出来なかった景色

たまには何も考えずに寄り道や回り道をすることの大切さを噛み締められた瞬間

この場所にこの景色に出会えたこと、寄り道回り道をできたことそれを教えてくれた人に感謝
「有難うございます」

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