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トム・デマルコ/ティモシー・リスター『ピープルウエア』の読書メモ⑤

連続投稿記録断絶! 7日で途絶えてしまいました。やはり無理はよくないですね。反動で(?)10日ほど空いてしまいました。これからは続けることを目標に週1、いや、月2、3ペースでなにかしらを投稿できればと思います。いきなり緩めです。

各地で春一番が吹いたとのことで、暦の上でも天候の上でも春が始まっているのだなぁ、と実感します。みなさんはいかがお過ごしでしょうか。

さて、今回は「第V部 肥沃な土壌」です。ここまで人材が大事、環境が大事、育成が大事と進んできまして、それらが育つ土壌について議論を進めるのが第V部です。第Ⅳ部でチームの育成を「農業」に喩えていましたので、その比喩を引き続き使っています。

プロジェクトやチームは、もっと大きい組織が与えたコンテキストのなかで存在する。このコンテキストを企業文化と呼ぶ。企業文化には、健全な仕事を支えるものもあれば、仕事を進めることをほとんど不可能にするものもある。(P. 201;太線は筆者による)

「文化」という語感からその醸成にはある程度の時間を要するように感じるのですが――スタートアップやベンチャーといったところは文化と呼ぶにはまだ期間が短いかもしれないと感じるのですが――なにかしらのコンテキストのなかに位置づけられるという意味において期間の長短はそこまで関係ないのかもしれません。翻って私が属するところの企業の文化とはどのようなものなのでしょうか。

組織レベルの要素は、あなたがどうこうできる範囲にはないかもしれないが、それでも検討を加える意味はある。上から何を押し付けられているのかは意識しておかなければならない。将来、企業文化を刷新できる地位に立てたら、管轄下のプロジェクトが最も快適に仕事を進められるようにしたいところだ。(P. 201)

いまできることをいまやって、できるようになったときにすぐに取り掛かれるように準備もしておく。この本を手に取った目的を思い出させてくれました。

第V部のなかでおもしろかったところは「第31章 会議、ひとりごと、対話」です。

何かを目的として招集される会議は、意味のある会議と呼ばれる(それ以外は、意味のない会議である。それについては次節で詳しく取り上げる)。意味のある会議は、決定に到達するために招集される。では誰を招集すべきなのだろうか。簡単なことで、決定を下すために同意を得て置かなければならない人々である。それ以外の人々はいらない。(P. 218)

いまいるところではそもそも会議がないのです。もう少し丁寧に書くと、会議があったこともあるがいまはなくなった、のです。はて、この状況はどのように考えればいいのでしょうか。おそらくは地続きなのですが、別の論点が出てきてしまいました。

ところで、下のリンクは(リンクの機能を使ってみたかったというのが8割ですが)、いまいるところでもきっとそうなのだろうなぁ、と共感してしまったのでシェアします。これは『ピープルウエア』的にはオフィス環境にかかわるところでしょうか。

呪文:変化への基本的な反応は、論理的なものでなく情緒的なものである。(P. 238)

ピープルウエアの観点から見れば、まったくその通りなのです。

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