電車に乗れない病気になった

こんにちは。
最近「長時間電車に乗れない」「人混みにいけない」なんて話をSNSで見かけたり、直接相談を受けるようになったので、今日は僕が患ってしまった病気について書こうと思います。

※気分が悪くなる部分もあるかと思いますのであらかじめご了承ください。

まず前提として、僕は幼少期から「嘔吐恐怖」があった。
嘔吐に対するかなりの恐怖があり、気持ちが悪くなると固まってしまい、どうしたらいいかわからなくなるような状態。

それが、大人になって、お酒を飲むようになって吐いたり、そういった環境のおかげでなぜか嘔吐に対する恐怖は薄れた気がする。ところが、最近それが急に戻ってきてしまった。


新型コロナウイルスが世に広まって、僕はリモートワークになった。
リモートワークはすごく快適だが、外に出ることは次第に少なくなっていった。もちろん、人に会うこともかなり少なく、2ヶ月ほどフルリモートで自宅にいた。

一時的にコロナウイルスが落ち着き、皆が外にで始めた頃、僕も友人と食事に行った。久しぶりの居酒屋で、お酒を少しだけ飲んで、酔わない程度で店を出た。居酒屋が多い通りでもあるため、かなりの人混み。

すると、急に気分が悪くなり、近くのゲームセンターのトイレで嘔吐してしまった。その後もずっと気分が悪く、友人にもかなり迷惑をかけてしまった。

なぜ急に気分が悪くなったのか、原因がわからなかった。

翌日以降しばらくは今まで通り自宅で仕事をして、自宅で食事をして、自宅にこもった生活がスタートした。

それから1週間ほど今まで通り普通の生活を送っていたが、
夜、会社の社長から電話がかかってきて、色々と業務上の話をしていたところ、猛烈な吐き気に襲われダウン。手足は震え、嘔吐は止まらず。

しかし翌日、また普通に戻った。

ここで内科を受診して、胃腸に異常がないか診てもらった。
結果、胃腸には全く異常はなく、吐き気止めなんかを処方された。


しかし全く改善されることはなかった。


友人と車で出掛けた時も、助手席に乗せた状態での吐き気。
しかしコンビニなどで降りるとスッと治ってしまう。

その後、出勤することになった時も電車内で猛烈な吐き気。
駅から走って出て、人のいない路地裏に入ると落ち着いた。
電車に乗ることができないので、3駅ほど歩いて会社に向かった。

友人や他人に迷惑をかけたり不快な思いをさせていはいけないという気持ちが自分を追い込んでしまう。電車や車ではいつ外に出られるかわからない、閉じ込められているという感覚に陥って抜け出せない感覚だった。

そんなこんなで、外出時に体調に異変が起こることが多くなり、外出予定がある時は、「吐かないため」に、何も食べず、電話がかかってくる前後も食事をとることができなくなって、約1週間ほど経った時、流石に体力の限界と、意識が朦朧としているのを感じた。

頭も回らないし、何か食べないといけないのに、吐いてしまうから食べられない。

そんな状態が続いて、ネットで調べてみることにした。
すると、「不安障害」と、「パニック障害」に関する事例と治療に関する記事があった。

まさにこの人と同じ症状だと思ったので、自宅近くの心療内科に行ってみることにした。


結果的に「不安障害」「パニック障害」と診断された。


頭の中で「不安」が大きくなり、最悪の事態を考えてしまい、それに伴って体調も悪くなるというものだった。

医者はかなり長い間話を聞いてくれた。
「トラウマ」や、「長時間日光を浴びなかったことによるセロトニン不足」ということで原因がなんとなくわかった。
また、「あなたが思っているほどあなたは他人に迷惑をかけることは少ない」という言葉もいただいた。確かに最悪の想定として「電車など公衆の面前で嘔吐してしまう」なんてレアケースだ。少し元気が出た。

確かにトラウマはあったし、それよりも急にこうなったことに対する疑問が晴れた。長時間日光を浴びない生活だった。
ほぼ一日中、太陽光が入ってこない部屋に座りっぱなしで仕事をしているので、思い当たるのはまさにこれだと思った。

まさか日光を浴びないことでこんなことになるとは思ってなかった。確かにデスクワークだし、今までも日光は浴びていないはずだと思ったが、今までは「通勤」をしていた。


そんなこんなで、太陽光を浴びる生活と、投薬治療が始まった。
抗うつ剤による投薬治療と、日光を浴びる生活。

投薬に関しては開始した翌日から日中の眠気がとんでもない。一日中オール明けの気分だった。2日くらいで慣れた。もちろん飲酒は禁止。

あとは「セロトニン」を生成する食品をできるだけ摂取するようにした。大豆製品やバナナ、あとはよく噛むもの。

繰り返し同じ動作をする運動はセロトニン不足に有効らしく、よく噛むこともそれに含まれているらしい。

それに日光を浴びるために日が出ている日は早起きして散歩をした。
健康でいるご老人は毎日散歩しているんだろう、理にかなっている...なんて思いながら30分ほど散歩をするようにした。


ここまでなんとか頑張って療養生活を続けて、とにかく食事が取れるようになったので投薬治療は2週間で終わった。

しかし未だに電車に乗っているときに急に不安に襲われたり、人といると具合が悪くなってしまっている。

コロナウイルスがもたらした弊害とも言えるかもしれないが、日光を浴びることは思ったよりも人間の体に大事で、考えていなかったような病気になってしまうかもしれない。

とにかく、少しでもこの体験談で同じような症状や電車に乗れない人が、病院に行く勇気が出たり、改善するきっかけになればと思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?