言いたいことがあるかどうか
まず、この記事は才能やセンスがある人は見る必要はないです。そんな人はぜひ自分の耳と心で聴いたものを信じて、自分なりの唄をぜひ楽器で奏でてほしいです。
この記事はそんなことができない僕のような凡人以下の人に見てほしい記事です。
まず最初に言わねばならないのは、ジャズをやるにあたって1番必要なことは何か、です。
これは見落としがちですが実は「唄いたいことがあるかどうか」です。
ジャズってアドリブの音楽なんです。別に我々みたいな凡人以下は必ずしもアドリブにこだわる必要はないんですけども。
ちょっと想像してみて欲しいんです。
ジャズで人前でソロを取る、っていうことがどう言うことなのか。
例え話をします。
聴衆のまえで、スピーチをお願いされました。話さないといけないことは、簡単な構成しか書いてありません。
でもそのなかで、3分話さないといけないです。
できます?
言いたいことあります?
て話なんです。
ジャズで人前で即興するというのはそういうことです。
スケールをなぞったりしてるだけの人は、スピーチで言えば
あいうえおかきくけこ!
かろかっくいいけれ!
にんべん!にんべん!
みたいなことを言ってるだけなんです。
他人のフレーズをつなぎ合わせてるだけの人は、
アイハブアドリーム!
ステイハングリー!ステイフーリッシュでボーイズビーアンビシャス!
みたいなことを言ってるだけなんです。
意味わかんないしダサいですよね。
でもそう言う人ってセッション言っても、けっこういますよね。
わかりますかね。
実は非常にクリティカルな問題なのに、あまり語られません。
言いたいことがない人はジャズはできません。
できないんですよ、本質的に。
ただ、上記のようなよくわからんスピーチの垂れ流しなら誰でもできるようになります。覚えればいいから。
うちは今3歳の子育てしてますが、
あのちゃあ、きのうちゃあ、ほいくえんでちゃぁ
みたいな感じなんですね。それが突然
あのちゃあ、きのうちゃあ、ほいくえんでちゃぁ
教師が怠慢な仕事をしてたんだけど、市に訴えようかと思うんだよ。
なんて話したら笑っちゃうでしょ。
それって基本的な事がおぼつかないのに、突然オルタードのフレーズ弾く人とかはこんな感じってことなんですよ。
指しゃぶってる赤ちゃんが「生殺与奪の権を他人に握らせるな!」とか言ったらおかしいでしょ。
まぁ、、、特にギターの初心者でもオルタードをいきなり教える教育文化は、かのバークリー音楽院が諸悪の根源なんだと思いますけどね。
おかしいと思わねぇのかな。いい年こいてるけど、バブバブしか弾けないようなおっさんがいきなりオルタードフレーズをバキッで弾いたりしたら滑稽だけど。
あとはこれは否定はしないけど、下手だけどめっちゃいい楽器、マークVIとか、Super400とか、、声はやたらといいけど言ってる事空っぽだよね。
みたいな感じですかね。
その上ジャズは伝統芸能みたいなもんなんで、ある程度型も覚えないとジャズになりません。
落語が近いかもしんないですね。
落語は構成として、枕があって、古典の噺があって、オチがある。お作法もあるわけですよね。
ジャズもある程度こうじゃないとジャズに聴こえんよね、という伝統の部分があるんです。
構成の部分だったら、イントロがあって、テーマやって、ソロ回して、、ってありますよね。
演奏の内容でいったら、そうだな、例えるならクロマチックアプローチとか、ディレイドリゾルブとか、その辺がジャズ独特の語法といえるかもしれませんね。
あと僕が昔、サックスの先生に言われたのは、ジャズで音楽的な解決するって言うのは、ただ単に
田町駅に来ました
って言ってるくらいなもんなんだよと。
なんも面白くないだろ、と。
それが、三鷹から田町にきたんだけど、その道中色んなことが巻き起こる。それが面白い。他人が聞いてて楽しめる。
それがジャズという音楽の芸術としての本質であると、おっしゃってました。
例えばその中に過去の偉人が言った名言の引用があったり、ストーリーに名作のモチーフがあったりしてもいいでしょう。
また、ジャズって人間性そのものなので、その人が言ったことならば良く聞こえる、素晴らしい、その人の名人芸の中ではミスも愛嬌である、なんてこともあるわけです。
この人は仮にK師匠としときましょうか。僕は日本一のテナー奏者だと思ってます。ただ、その名のとおり哲学的な人で、レッスンの時間のほとんどが哲学的な話でした笑
実技を教わった記憶はほとんどありません。
音楽倫理と言ってもいいのかしら。
非常に高貴な話をされていたので、ほとんどわからんちんでしたが、今となっては非常に有意義な、人生で役に立つ話でした。
あとすげぇダサいウエストポーチにマウスピース入れてました。
このK師匠に教わったのが、言いたいことがないとジャズはできん、て事だったんですよ。
そしてその中でも、他の人には言えないようなすごいこと、美しい言葉、発声、情熱的な内容、、、要するに素晴らしい事を言う、そんな事をできた人が、人々に感動を与えて、いわゆる本当の一握りのジャズマンになるわけです。
マイルスもパーカーも、モンクも、そうだったわけです。
と、いう事で、言いたいことがないと思った人は今すぐに本物のジャズは諦めましょう。
言いたいことがなくてもできる音楽は世の中にたくさんあります。
それでもやりたいならば、前述したちょっと変なジャズにしかならん事を覚悟しましょう。それならなんとかできます。
最初に言いましたけど、言いたいことがある人ってもうこんな話必要ない訳ですよ。ある程度基本が理解できちゃったらどんどん進む。技術が伴わなくても、言いたいことがある人はパパッとジャズができます。だって言いたいんだから。
だからこの記事はそんな人が読む必要がないんです。
本当のジャズは諦めて、ちょっと変なジャズができたらそれでいい、みたいな人が読んでください。
残念ですが、諦めは肝心です。
諦めたらそこで試合終了ですよ、みんな好きでよく使いますけど、そうですよ。試合終了なんです。何かいけませんか?
新しい試合を今このタイミングで始められるチャンスがあるかもしれないのに、諦めないことに何か意味ってありますか?
諦める判断すらできない人にジャズなんてできないので、早めに諦めましょうね。
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