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頭が良い、とは。

O師匠に学んだ事。


色々学んだんですが、人生で1番役に立ってるなという一言。
O師匠には音楽的、人間的、ギター的に色々教わったのですが、未だに1番役に立ってるなと思うのは、頭が良いとはどう言うことか、です。

O師匠は非常に聡明なかたです。

しかし、自宅でのレッスンも受けましたが、例えばジャズのスタンダードブックや、理論書は一冊も持っていません。
スタンダードは3-400曲くらいは頭に入っていると言ってました。

こういうのが頭ん中入っちゃってるんです。

勘違いしがちですが、彼らはそれをスコアの形で覚えているのではないんです。サウンドで覚えてるんです。

僕らもたとえば鼻歌で何曲歌えるか?といったらかなりの曲数歌えますよね。童謡からポップスまで。
単にそれを自分の楽器でパッと奏でられる、と言うことなんです。

だからジャズを学ぶ時に耳を鍛えて、耳と自分の歌が連動して手に伝達できないといけないんです。

この感覚はひたすら耳を使わず、タブ譜だけ読んで形だけできるようになったギタリストにはなかなか備わらない感覚です。

だからどんな細かな事でも、コードのサウンドを感じながら、メロディを耳で聴いて即座に自分の楽器で表現できる訓練が必要なんです、ジャズをやるには。それがジャズの場合はメジャースケールに加えて、クロマチックなアプローチや複雑なテンションが入ってきてジャズ的な語法になるので、せめてシンプルなメロディくらいはパッと弾けないと話になりません。

簡単なスタンダードのメロディくらいなら、ぱっとソラで弾けないとジャズは無理です。できるようにならないです。だからそれに取り組めないのであれば今すぐジャズは諦めましょう。

話をもとに戻しまして、そんなO師匠がとあるレッスンの時に確かImaj7 VI7の進行をうまく弾けなかったときに、そんなもんIIIm7 VI7で考えろ、Imaj7とIIIm7は一緒だから、頭使いなさい、的な事を言われました。

この曲のときだったかなぁ、、、。違うかもですけど。


にわか知識のあった僕は、あ、それは代理コードですか?と聞いたところちょっと笑いながら、そんな難しいこと言ってる暇があったら簡単に考えろよ、Imaj7とIIIm7なんて同じだから。代理とかじゃなくて同じなんだよ。
大島さぁ、ジャズって頭良くないとできないんだよ。

頭いい
ってどういうことかわかる?
簡単に考える能力だから。

これはさらっと言われた一言だったんですが、今でも役に立っています。
確かにジャズが永久にできないタイプの人はジャズを難しいと考えて頭でひたすらごちゃごちゃとこんがらかせて、何一つ面白くない退屈な音楽を天才的に我々に提供してくれます。

仕事しててもそうですよね。
難しい事はもちろんありますが、それをそのままパワープレイで解決しようとする人って、効率も悪いし、解決しないですよね。工数も無駄にかかります。

なにより、仕組みというのは、汎用性や、運用、耐久性、メンテナンスの容易性も含めてシンプルな仕組みを土台として組むことが大切で、最初から複雑な仕組みをガッツで頑張って組み上げると後で応用の効かない、ハリボテを重ねていくしかない仕組みが出来上がります。

このO師匠の言葉自体が非常にシンプルで、人生のどんなことにでも応用できる、素晴らしい一言だったと思います。

僕は会社員になった後も、この事を常に意識することで、良い仕事をしてこれたと思っています。

結論ですが、
頭が良いとは、簡単に考える能力である

以上です。

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