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認知バイアスとデザイン

こんにちは、じょうじです。
突然ですが皆さん、認知バイアスという言葉はご存知でしょうか。
この記事では、認知バイアスを利用してデザインすることで得られる可能性のあるメリットを例を上げて説明していきます。


認知バイアスとは

人間は時折、自身の今までの経験や環境による知識の偏りから、
事実を正しく認知することが出来ず非合理的な判断を行ってしまいます。
認知バイアスとは、そのような主に意思決定をする際の人間の思考において起こる"誤り""偏り"のことをいいます。

私たちの身の回りにはこれを利用したマーケティング手法や、
セールスなどが数多く存在しており。
知らず知らずのうちに"誤り"や"偏り"の中にいることも珍しくありません。

上手に使えば利益をもたらす認知バイアスですが、
理解していないことでマイナスの効果を被ってしまうこともあります。
その認知バイアスを理解し、デザイン(画面作り全般)に応用して+の影響を享受できる例を紹介していきます。


フォン レストルフ エフェクト / Von Restorff effect

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より特徴的なものをより強く記憶してしまう脳の働きのこと。

デザインの強調で利用されることのある破調は、
こちらの認知バイアスによりもたらされていると言えます。
ジャンプ率やコントラストなどの差を利用することで、
より強く訴求したい部分を強く意識させることが出来ます。

しかし意識させたい部分が多くなると、
そもそもその画面でのスタンダードな調子が存在しなくなり、
散漫な印象しか残らないデザインになってしまいます。


セルフ レリバンス エフェクト / self-relevance effect

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自己との結びつきが強い物ほど記憶が定着しやすいという脳の働き。

デザイン上で消費者に自分ごと化を起こさせるのは、
より意識を集中させ記憶の定着を狙うのに最適と言えます。

例えば、
「この文章は自分の体験と一致している」
「この写真の地域は自分に縁のある土地だ」
など様々な方法で消費者との関連性を想起させることが可能です。


デコイエフェクト / Decoy Effect

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複数の選択肢の中に実際には選ばれることのない、
明らかに劣ったおとりの選択肢を追加することで、
消費者は特定の選択肢を選ぶようになる傾向がある現象のこと。

強制することなく消費者を意図した選択肢に誘導する際に、
おとりの選択肢を用意するという方法があります。

メイン商材より明らかに劣った商材を用意することで、
格下の比較対象として消費者が選択するきっかけを作り出します。


ダブルバインド / Double bind

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選択肢を与えられると、
実際は存在するそれを行わないという選択肢に気づき難くなるという現象。

こちらはそもそも選択肢を制限してしまうという手法です。
(実際に制限するわけではありません)

「A or B!あなたはどっち派!」のようなキャッチコピーが代表的で、
そもそも消費者から購入しないという選択肢を見えづらくしています。
こちらは強く使うと強迫的な印象を作ってしまうため慎重に使用するべき手法と言えます。


まとめ

いかがだったでしょうか、
「ああ、確かにこういうのよくある!」
と感じていただけた方もいるのではないでしょうか。
このほかにも世の中にはたくさんの認知バイアスが利用されています。
強い衝動を感じたり、大きな決断をした際は一度意識をして自分の選択にバイアスがかかっていないかを確認してみると面白いかもしれません。


この記事はエイチーム引越し侍 / エイチームコネクトの社員による、[Ateam Hikkoshi samurai Inc.× Ateam Connect Inc. Advent Calendar 2020]8日目の記事です!

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