2020.07.22 死んでしまった思い出

人が死んだ思い出を標本のように並べ哀悼と言い換えればいいが愛でてさえいるかのように思い返す。
自己が死に惹かれがちな質であるから、一抹の羨ましさが混じるが大部分は悲しさを覚える。
君たちが死んでしまった世界を私はまだ生きている。
恨み言を言っている。
話すのが楽しかった。居なくなってしまって恨み言を言うのも仕方ないだろう。

昔友達が死ぬとどんな気持ちがするのだろう、と想像したことがある。
その時想像したものの、どんなものでもなかった。
ひたすらに悲しい訳でもなく、ひたすらに涙が出るようなものでもない。
重い。ただ重い。
思い出のひとつひとつが自分を責めて苦しくなる。
ちょっとした事を思い返して喚きたくなる気持ちを抑える。
君が好きな曲を聴いている。

君たちが死んでしまった世界の続きを生きている。
これは恨み言であって、追悼ではない。

#日記

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