見出し画像

昭和の歌姫

最近、聴きだしたアーティストがいる。

ちあきなおみ

この名前はよくラジオで耳にしていた。というのは、ラジオのリクエスト音楽番組で数か月おきに定期的にちあきなおみさんの「喝采」が流れるからである。

恥ずかしながら、ぼくはちあきなおみさんについて知らない。70年代から80年代いっぱいまで活躍したアーティストとあるが、残念ながらぼくの耳には入ってこなかった(なんといっても狭い聴き方しかしないもので)。

そんなぼくが俄然、このアーティストに興味を持ったわけはフォローさせていただいている古賀慎一郎さんのnoteを知ってからである。

この古賀さんの記事のどこかで(すいません、探すのがめんどうなもので)、ちあきなおみさんのサインを見て驚いたからである。

そのサインは一筆でさらさらと書いてあったのだけど、その梵字のようなサインにとても惹きつけられた。

このようなサインを書けるとはただものではない(誰に向かって言ってんだという話ですが・・)と思い、さっそくベストCDを購入した。

よく知っている「喝采」が一曲目に入っていた。第14回日本レコード大賞をとっただけはあって、今聴いても素晴らしい。というか、ぼくはちあきなおみさんについて何の知識もなく、音楽体験がないので、ついぼくの好きな「男はつらいよ」のリリーさん(浅丘ルリ子)を思い出してしまう。


ウィキペディアを読んでみると、第二の美空ひばりといわれたそうだ。ぼくは美空ひばりさんの曲はCDを持っていて、愛聴しているので、それを念頭に置いてちあきなおみさんのアルバムを聴いてみた。

ぼくにとって美空ひばりさんは日本の中でもこれほど歌のうまい人がいるだろうかと思うくらい素晴らしい歌手だと思っているが(ぼくごときが主張するまでもありませぬが)、ちあきなおみさんはそれとはまた別の魅力が感じられた。

勿論、歌もうまいのは当たり前だけれど、その歌に不思議な説得力がある。ちあきなおみさんの曲を聴いていると、なぜかすべての曲にその歌詞の情景が浮かぶのだ。美空ひばりさんの歌は「これは凄い!」という歌唱力に圧倒されて、どちらかというと歌手の圧倒的な力量に目がいくのだけど、ちあきなおみさんの歌はその前にスッと歌詞の世界にのめり込んでいける(これで伝わるのだろうか)。

これだけ歌が歌えたら、さぞプロデューサーはいろいろな曲を歌わせただろうと思ったら、案の定、ファンサイトを見るとアルバムごとにいろいろな企画のアルバムがあることが分かった。

まだまだベストアルバムだけしか聴いていないので、それぞれの企画アルバムも聴いてみたいものだ。

ちなみに古賀慎一郎さんの情報によれば、今日発売の週刊新潮に古賀さんのちあきさんに関するインタビューが掲載されているらしい。ぜひ、興味を持った方は読んでみてください♪



出雲神話に出てくる女神の中でもあまり人気がないのがスセリヒメではなかろうか。スセリヒメはスサノオの娘であり、大国主命の正妻である。大国主命がスサノオの試練を受けたときに助けたのもこの女神。だからもっと人気があってもよさそうなのに、全くもっての不人気ぶり。

出雲に建てられている神社の数でもそれがよくわかる。大国主命の妻で、スセリヒメと同じく出雲大社の本殿脇の社に鎮座するタギリヒメを祀るのは39社。スサノオの妻であるクシナダヒメを祀るのは49社。それに比べてスセリヒメを祀るのはわずか5社しかない。この一事をとってもスセリヒメの不人気ぶりがうかがえる。

なぜなのかはおおよそ想像がつく。スセリヒメは嫉妬深いと「古事記」にはっきりと記載されている。それを恐れて、大国主命の最初の妻ヤカミヒメは子供を置き去りにして伯耆に逃げ帰っている。

さらには、日本初の歌曲(デュエット!)を大国主命と一緒に歌ってもいる。そこでも「大国主命は津々浦々に女がいるけど、わたしにはあなただけ・・・」なんて歌っている。まさに恨み節である。

これじゃあ、スセリヒメを祀ってあげようという風にはならないのかもしれない。しかし、ほんとうにスセリヒメはそんな女神だったのだろうか。実をいうとぼくは少しだけスセリヒメに同情している。みんなにスセリヒメの見方を変えていただきたい。

スセリヒメは言わずと知れた出雲の偉大なスーパースター・スサノオの娘である。さらには叔母に高天原の女帝・アマテラスをもっている。もう一つ挙げるなら黄泉の軍団を引き連れるイザナミがおばあさんにあたる。まさに貴族中の貴族。とても八十神の下僕であった大国主命が近づける方ではなかった。それなのに、スセリヒメは大国主命と会った瞬間に、その力量を悟り、恋に落ちるのである。身分など関係なく、もっと対等な関係で相手をしっかり見れる人なのである。これは昔では考えられないくらい、というか逆に今こそ理解されるべき女神だと思う。そして、大国主命と日本初のデュエットまで歌っている。まさに神話界の歌姫じゃないか。

「出雲国風土記」の神門郡滑狭郷(なめさのさと)にスセリヒメは住んでいたと記されている。そしてそこにはスセリヒメを祀った那売佐(なめさ)神社が建てられている。


ぜひ、日本初の歌姫としてみなさんにもっと認知してもらうために、ちあきなおみさんに詣でてもらいたいものだ。ちなみに、ちあきなおみさんは92年以降歌手活動は休止中で、すでに昭和の歌姫として伝説化しているという。



今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。 
 
よかったら、那売佐神社にもいらしてください。
特に、日本の歌姫を目指している方は是非!

それでは、お待ちしています。




こちらでは出雲神話から青銅器の使い方を考えています。
 よかったらご覧ください ↓ ↓ ↓


この記事が参加している募集

買ってよかったもの

私のプレイリスト

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?