「骨の消滅」 エピローグ 【手紙】
俊太へ
あれから4年の歳月が過ぎた。
順当にいけば、君は高校生になっているころだね。今も出雲神話の真実を追求しているのだろうか。
今まで、ずっと連絡を取らなかったのは、ほんとうに悪かったと思っている。君に出雲さんのことを、どう知らせていいのか迷っていたからだ。
新聞やテレビのニュースで騒ぎになっていたから、君も知っているかもしれないが、君たちと別れてすぐに出雲さんが謎の失踪を遂げた。警察や刑事が大勢来て、大学や自宅、その周辺になんども足を運んだが、結局、何の手掛かりも