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旅程3日目(11/26)フィンランド

まずは2日目をもう一度振り返りますが、Volter社長の別荘は、非常に快適でした。床暖房があるのですが、地中熱ヒートポンプによって効率よくあたためられる(動力源は電気ということですね)。詳しくは、こちら。いつかは採用したい。

それと、夕方着とわかっていたので、朝に遠隔(スマホ利用)でスイッチを入れ、到着した頃にはやんわりとあたたかい。断熱気密はもちろん、換気も熱回収していると考えられ、全体を通じてなんだか「涼しい」感覚があります。断熱気密住宅の最終形って、こういう感じなんですね。日本だと、温度差ムラはもちろん、足元は冷たいし、気密性低いから換気扇回したらヒューっと風が入ってくるし、換気扇は熱回収がされていないことも多いので、どんどん熱が逃げちゃいますね。涼しい場所なんてなくて、暑いか寒いか、だもんな。

さて、3日目の朝にsnow angelの形跡を確認したのち、学校へ向かいました。Pudasjärvi (プラスヤルビ)という町のこの学校は、小中高で合計4つの学校を1つにまとめたもので、6-18才まで700人が通っています。遠くは片道数十kmほどで30分ぐらいバスに乗ってきている子もいるとか。この日は、校長先生による1.5時間のツアー+学食食べられるというコースでした。記事も色々あるようです。

子供の年齢別にいくつかの建物にわかれていて、その真ん中にビュッフェ方式の食堂があります。木造で建てられていて、これは地域で製材ができる会社があること、そしてシックハウスを避けるため、ということもあるそうです。断熱気密はもちろん効いていて、換気による熱回収も大きな設備が入っていました。足元は床暖房。やはり、ハイレベルな証拠である「涼しさ」を感じました。そしてこの木造の学校は、世界最大の木造建築の学校という話もありました。ほうほう。高校生の美術の授業ですね。手前の子とか、音楽聴きながら絵を書いてます。自由だなあ。

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子どもたちのなかには、難民としてここにだどりついた子たちもいて、数十人がいたと思いました。また、その両親もフィンランド語を学べるようになっていて、この日も教室が開かれていました。あの難解なフィンランド語を、2年間でビジネスでも使えるようなところまで持っていくようです。

食堂では、朝の10時半ぐらいだというのに小さいこどもたちのランチが始まっていました。メニューはサーモンとジャガイモのスープと、あとはサラダ。シンプルですがおいしかったです。同行していたフォレストエナジーの沼さんによれば、沼さんの学校(小中時代に8年間米国在住)もそうだったとのこと。学食があって、学年ごとに食べにくる方式は、日本の給食を一斉に食べる方式とは全く異なりますね。食堂で給食をいただく。左が沼さんで右が半田くん(sonraku)です。

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また、専門のコースもあって、パイロット養成コースと建築コースです。めちゃくちゃローカルな場所にあるのに、最先端教育がそこにはあって。フィンランドは、ヘルシンキが首都ではありますが、国全体として550万人しか人口はおらず、目指すマーケットは世界なのでしょう。ですから、首都と地方ということの差も日本ほど大きくないと推測され、地方だって高等で専門的な教育が提供されるのだと思いますし、ローカルの企業も欧州全体を意識するのでしょうね。

日本の場合は、明治-昭和初期の一時期に中央集権を強めることで、地方から資源と人を動員し、さらに土建国家の生成過程で地方に監視社会を植えつけたという特殊な歴史があるからこそビジネスは非常にやりにくい(「日本列島回復論」のなかで井上岳一が丁寧に解説)ので、なかなか地方でスタートアップはやりにいくいんでしょうね。

この日は、15:40のオウル発のフィンエアー国内線でヘルシンキに戻ります。16:30到着で、わりと疲れ果ててヘルシンキに繰り出すこともなく、ホテルのサウナを満喫したあと空港でパスタと赤ワイン。半田くんとデートです笑
ヘルシンキ空港は霧雨。オウルの雪景色が早くも懐かしい。それにしても朝も夕方も暗く、ずっと夜なので感覚狂いますね。明日からはオーストリアへゴー!

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