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#2 年賀状を書きながら思うこと

あけましておめでとうございます。2021年が始まりました。

こんなにデジタルな世の中になっても、毎年書いている年賀状。年賀状終いという言葉も聞きますし、なぜ年賀状、を書く必要があるのかと聞かれれば私は明確な答えを話せないような気もしますが、昔から欠かすことなく書いています。大人になると、毎年この連絡だけでつながっている方もいらっしゃって、「あ、お子さんが生まれたんだな」「お年を召されたけれどお元気に過ごされているな」と、嬉しい気持ちになります。

さて、毎年100枚近く書いている年賀状ですが、ここ数年住所録を頻繁に更新していて思うことがあるので、今回は年賀状にまつわることを書いていきたいと思います。

あれ?この子は今何さんになったんだっけ?

まさにアラサー世代の女子である私の友人もまさにアラサー。年々友人の名字が変わっていきます。20代前半の頃は結婚したい!と強く思っていたこともあり、名字が変わるって羨ましいなぁと感じていました。また、自分は旧姓があまり好きではなかったので「私も早く違う名字になりたい!」とすら思っていました。自分の名前が変わるということに対して、大きな疑問も抱かず、結婚したら当然自分が夫側の名字を名乗るのだと感じていました。

日本の法律では、民法750条により「夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する。」と定められていますが、夫側の名字を選択するカップルが95%だそうです。どちらにしてもよいが、夫側を選ぶ。そして当たりまえのように女性は20年近く生きてきた自分の名前をあっさり変更する。全く疑問に感じていなかった自分の名前を捨てて旦那の名字を名乗るということが、昨今話題になる「選択的夫婦別姓」に関するニュースなどを通して「なぜ私は何にも疑問に感じなかったのだろう」と思うようになってきました。

私の中にも確実に存在した「男尊女子」成分

2020年に読んだ本の中に、酒井順子さんの「男尊女子」があります。お正月で時間があるのでもう一度読み返してしまいました。

男女雇用機会均等法が施行され、バリバリお仕事をする女性が増えた。各所で男女平等が叫ばれ、女性も男性と同等に、対等に扱われることを公然と求められるようになった。一見すると男女間の差別はなくなったかのように見えるが、実際は「見えなくなった」だけ。なぜか?女性側自身が「男性を立てる」ことに居心地の良さを感じているからだ。賃金の平等を訴えながらも食事代は割り勘してほしくない。必死に努力して得た学歴でも男性の前では自分の出身大学を隠したがる。男性を立てて、女性は一歩下がったような振る舞いをすることで社会もなんだか全体が丸く収まって、自分も結局おいしい思いをする。「男尊女卑」を自ら体現し、作り上げる方に加担するそれが「男尊女子」である。

とまぁかなり私のフィルターがかかった解釈ですが、「男尊女子」は私にとって衝撃ワードでした。母の姿に憧れ、逞しく生きていく女性になりたいと思っていたのに、自分の姓を喜んで捨てて結婚して男性の姓を名乗りたい、それがおめでたくて、羨ましくて、憧れの対象であると感じていたことになんとも言えない思いを感じました。別に悪いことではないのだろうけれど、なんだろうこの釈然としない感じは。名前が変わったからと言って私が夫に養われるわけではないし、仕事を辞めるわけではないし、自分の稼ぎがなくなるわけでもない。物理的に庇護下に入るわけではないけれど、やっぱり夫側の姓に落ち着くことが「結婚」という形なんだ、という認識が自分も含めて多くの女性のDNAに刷り込まれている。飛躍するかもしれませんが、その刷り込みが日本のジェンダーギャップ指数121位にも表れているのかなぁなんて考えてしまいます。「選択的夫婦別姓」制度はこういった話題の一部ではあると思いますが、今後も注目していきたいなぁと感じる今日この頃です。

せめて手間なし手数料なしを希望

これは完全に蛇足というか余談ではありますが、本当に本当に指名変更の手続きが面倒でこればっかりはどうにかならないのか、いやどうにかしてくれ、どうにかなるだろうよと思います。小栗旬さんと石原さとみさんが出演んされていた「リッチマン・プアウーマン」というドラマで、個人情報を一括で管理できるインターフェイス「パーソナルファイル」を開発する!という夢のような話がありましたが、本当にお願いだから誰か実現してくれ!と切に願います。

役所関係は平日しか行かれないし、住民票も戸籍抄本も発行してもらうにはお金がかかるし、パスポートなんて氏名変更に6000円もかかります。果たして世の中のご夫婦はこういった費用の負担をどうされているのでしょうか。我が家は結婚してもお財布が別なので、もちろん私の自己負担です。うーん、腑に落ちない。婚姻届けを出した瞬間に全ての登録情報が変更されるようにはならないものでしょうか。マイナンバーでそのあたり解決してくれないかな。そういうことが一発でできるようになるんだったら、マイナンバーカードも通知カードのままじゃなくて写真付きのものにグレードアップする気になるのだけど。それも平日行かなきゃいけないのが難点だなぁ…。

さて、いよいよ1月1日もそろそろ終わります。これから始まる2021年。本当にどんな年になるのか想像がつきませんが、とにかく安全に、健康に生きていけることを考えていきたいと思います。そしてお正月休みが終わったらパタッと更新できなくなると思います。笑

お読みいただいた皆様、どうぞ今年もよろしくお願いします。

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