このアイデア、もう使われてる?

 いやなに、今朝見た夢の記録です。

 私、基本的には大半の夢は起きても憶えているし夢の最中に夢だとわかってしまう人なんだが、どうってことない内容だったときは、そのまま忘れてしまうことにしている。
 だが、今朝は久しぶりに面白い夢を見たので記録しておこう。

 舞台はどこかの団地……だったと思う。
 たぶんモデルとなっているのは、私が少年時代を過ごした公団の袖ケ浦団地のマーケット区画だ。
 近所のあやめ台やさつきが丘より、マーケットが広くて入り組んでいて、店舗の裏手は入れなかったし、二階より上には店舗の経営者が多く住んでて、なにより当時は活気に満ちていたので、少年時代の私には迷宮のように思えたものだ。もっと大きくなるまであそこに住んでいたら、きっとあのマーケットでドロケイをやっていただろうな。そして、構造を知り抜いて、追いかけられても逃げ道を見つけ、隠れ場所もいくつかあったに違いない。
 ……そんなノリで、私は夢の中にいた。
 そして、人に追われていた。
 身に覚えの無い借金で債権者に追われていたのだ。
 なんでも、遊演体にいた当時の関係で借金が3億円あるとかいって人を脅しつけ、大声で返せと罵る一団に追われていた。
 で、一緒に逃げている人も何人かいて、団地中をみんなで逃げまわり、私は地の利があってみんなに隠れ場所を教えたりしていた。
 その逃亡者の中心にいたのがGOさん(故人)だったので、私は例によって「あ~これ夢だな」と途中から気づいた。
 GOさんは逃げながらなんか作っているらしいのだが、最初のうち私は追っ手ばかりを気にしていたので、なにをしてるのかよくわからなかった。
 ただまあ、夢とわかっていたし、GOさんと一緒じゃ逃げまわるのもRPGか鬼ごっこか……という楽しいノリになっていたので、べつにそこはどうでもよかったのだが。
 とある階段の脇にある小さな部屋(清掃人とかの休憩室みたいの)に隠れ、なぜかマジックミラーになっている窓から、向こう側で「どこへいった!?」とか叫んでいる債権者を眺めてやり過ごしているところで、GOさんがなにかの試作品を作っているのだとわかった。
「なんです、それ?」
「食べられるボードゲームというのはどうだろうと思って」
 なんか、駄菓子のカップ焼きそばみたいな小さな発泡スチロールのトレイにカードやら駒やらが入ったものを見せてくれる。色々とルールを聞いているうちに、私も乗ってきて「じゃあ、サイコロも食べられるようにして、ルールで食べてもいいことにして……」と、話が弾んだ。
 「ゲームをする場合、駒やカードを食べていいかどうかはルールで決まっていて、うまく食べるとゲームが有利に進む」みたいな内容になっていったと思う。
 それで、夢だとわかっている自分としては「いやでもこれ、マジでいけそうな気がするんだけど」とか思い始めていた。
 まさに食玩だ。
 いや、たぶん、現実には衛生面で問題があるから没だとは思うけどね。
 でもボードゲームが子どもにも浸透してきているし、なんかいけそうな気がするんだけどなあ。真剣にデザインしてみたい気がするぞ。
 食べられるサイコロがザラザラッと入ってたら、なんかいいよね。
 カード状の食べ物ってのもひと昔前に流行ったような気もするし、技術的にはできそうだし。容器もゲームに組み込んで……。
 などと話しているところで、他の仲間がどうやら借金というのが言いがかりだから逆に訴えよう、みたいなこと言いだして、「ああ、ドラマ的に反撃に入るターンなのだな」とか思っていたら、やっぱりそうで、お菓子のゲームのアイデアがお菓子メーカーに採用されてウハウハになっているシーンに切り替わった。

 珍しくオチまで見ることができた夢だった。

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