歌ってみたMIX講座【EQ基礎編】
ご観覧頂き、ありがとうございます。
音楽専門学校で教わってきたPeGiTaが歌ってみたのMIX技術をここで記事にしていきます。
MIXを知るためにはまずは専門用語やそのエフェクトにはどういう効果があるのかを知る必要があります。まずはMIXには欠かせないCOMPとEQ、その他エフェクトについて解説していきます。
分かりにくい部分があればコメントください!
今回はあくまで基礎的な用語やエフェクトの効果をこの記事で書いていくつもりです。
そのエフェクトを使った細かな技術などは違う記事で紹介します。
イコライザーには今から紹介するような調整部分があります。MIXをする上でかなり重要なプラグインですので、是非覚えてください。
イコライザーにある機能
フリケンシー(Frequency)
ゲイン(Gain)
キュー(Q)
タイプ(Type)
これらの機能を解説していきます。
イコライザー(Equalizer)【通称:EQ】
簡単に言えば、音域を調整する効果(フィルター)のことを言います。こちらはジャンルも名前同様Equalizerと言われています。
イコライザーには種類が2つあります。
一つ目は『グラフィック・イコライザー』というものがあります。
これはあらかじめ決められた周波数帯ごとに区切られたフェーダー(音量を上げ下げする部分)を上げ下げするタイプのEQです。
このような見た目だったり
このような見た目だったりと様々です。
全てグラフィック・イコライザーになります。
もう一つは『パラメトリック・イコライザー』というものです。
こちらはその周波数帯とその帯域幅を自由に設定できるタイプのEQです。
こちらの方が自由度は高く、ミックスや作曲によく使われています。
このような見た目だったり、
このような見た目だったりと様々です。
全てパラメトリック・イコライザーになります。
使いやすさは人によって変わってくるのでどちらが良いとは言えませんが、
個人的には自由度の高いパラメトリック・イコライザーの方が使いやすいです。
『グラフィク』も『パラメトリック』も両方ある
機能について解説していきます。
Frequency(フリケンシー:周波数)
どこの周波数を調整するかを決めます。
Gain(ゲイン)
決めたフリケンシーの音量を上下させます。一般的に音量を上げる場合は『ブースト』音量を下げる場合は『カット』
という言葉が使われます。
Q(キュー:幅)
決めたフリケンシーの範囲を設定します。決めたフリケンシーを中心に山の形や谷の形などの幅を変えます。
言葉では難しいので、下の図をご覧ください。
かなりわかりやすいのではないでしょうか?
EQのプラグインは全てこの形になっています。
横軸がフリケンシー、縦軸がゲイン、そして①の範囲を決めるQ。
この①はプラグインによって数が10個あるものもあったり様々です。
もちろんですが、数が多いほど細かく設定出来ます。
その分パソコンには負荷がかかるので、多い方が良いというわけでもありません。自分の使っているパソコンと相談しましょう!
Type(タイプ)
どこの帯域をどのような形で上げ下げするかを決める部分になります。
プラグインによって名称は多少変わりますが、
以下の項目があります。
Bell もしくは Peac
Band Pass Filter(BPF)
Low-Shelf Filter(LSF)
High-Shelf Filter(HSF)
Low-Pass Filter(LPF)
High-Pass Filter(HPF)
大まかに分けてこの6つがあります。
他にも細かいResonant High-Shelfなど色々とありますが全てこの6つのタイプに属すので細かいものは今回、割愛します。
では、まずよく使われるBellから説明します。
Bell もしくは Peac もしくは Band Pass Filter(BPF)
大体の名称は『Bell』とありますが、プラグインによっては
『Peac』と書かれていたり、『Band Pass』と書かれていることもあります。
形としては指定した周波数のポイントを頂点にした山型のカーブになります。
これが『Bell』です。Qを調節すると・・・
このように山が変わります。
続いては『Band Pass Filter(BPF)です。
Band Pass Filter(BPF)
必要な周波数帯域のみを通すフィルター。他の周波数は通さないすフィルターです。
本来はこういう意味のフィルターですが、プラグインによっては上記の『Bell』と同じ効果として表記されていることがあります。
指定している周波数以外は全カットされているので
こういう形になります。
自分の持っているプラグインにはちゃんとしたBPFが無かったので、
後々出てくるHPF、LPF、Bellを使って表現してます。ご理解お願いします。
ちなみに、自分の使っているQ3というプラグインはBellがBand Pass表記です。
続いては『Shelf Filter』です。
Shelf Filter
『Shelf』とは日本語で『棚』という意味です。
つまり、棚の形をしたフィルターをかけます。
言葉だけだと想像が付かないと思うので、
画像をご覧ください。
このように、指定した周波数から角がない四角のような形で
ブーストしたりカットしたりするフィルターです。
そして、ブーストやカットしている反対側は影響を与えません。
この黒文字が非常に大事になってきます。
Low-Shelf Filter(LSF)
指定した周波数からLow部分(左側)をブーストしたりカットしたりするフィルターです。High部分(右側)には影響を与えません。
これがブーストした形のLSFです。
もちろんカットも出来ます。
あと、LSFに関してはQの値を変えてもほとんどのプラグインは何も変わりません。
プラグインによっては
このようにQの値を変えると一部カットしてくれるプラグインもあります。
別名でResonant Shelf Filterという名称ですが、LSFの分類です。
細かいところは難しくなるので割愛します。
続いては『High Shelf Filter(HSF)』です。
High Shelf Filter(HSF)
こちらはLow Shelf Filter(LSF)とは逆で、
指定した周波数からHigh部分(右側)をブーストしたりカットしたりするフィルターです。Low部分(左側)には影響を与えません。
これがブーストした形のHSFです。
カットも出来ます。
HSFもLSFと同じくQの値を変えてもほとんどのプラグインは何も変わりません。
こちらもLSFと同じくResonant Shelf Filterがあります。
上と内容が同じなので省かさせて頂きます。
続いては『Pass Filter(LPF)』です。
Pass Filter
『Pass』とは日本語で『通す』という意味です。
つまり、〇〇を通すフィルターになります。
そして、反対側はカットするのが特徴です。
『Shelf』と『Pass』の大きな違いは
Shelf Filter=LSFならHighに影響を与えず、HSFならLowに影響を与えません。
Pass Filter=LPFならHighはカット。HPFならLowをカット。ブーストカットはしない。
この差があります。図で比べるとさらにわかりやすいです!
この2つはGainやFreqやQを全く同じ値にして『Type』だけを変えた図です。
左がLow Pass Filter、右がLow Shelf Filterです。
先ほども説明しましたが、
LPFはHighがカットされてるのに対しLSFはHighに影響がありません。
LPFはHighがブーストカットされていないのに対しLSFはHighがブーストカットされています。
また、このQ1というプラグインは変化しませんが、Qの値を変えることによってHighのカットする範囲が変わるプラグインもあります。
これがQの値を変えた画像です。
右側の黄色の部分だけを見てもらえるとわかりますが、
Qの値を大きくするほど傾斜が大きくなり、小さくするほど傾斜が小さくなります。
Low-Pass Filter(LPF)
Low(低い)Pass(通す)フィルターなので
低域を通すフィルターになります。
反対側は高域をカットします。そして、ブーストカットはしません。
重複してしまいますが、Qの値を変えることによってHigh部分のカットする傾斜角度が変わります。
続いては『High-Pass Filter(HPF)』です。
High-Pass Filter(HPF)
High Pass Filterは高域を通すフィルターになります。
反対側は低域をカットします。そして、ブーストカットはしません。
Qの値を変えることによってHigh部分のカットする傾斜角度が変わります。
以上でEQの説明は終わります!
これを踏まえた上で本格的なミックス技術を別の記事で教えていきます。
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