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食べ盛りの頃を過ぎても

月曜で雨降りの朝を一人で受け止めるには重すぎて、適度なざわめきを求めてコメダへ行く。

頼むのはいつもコーヒー。たくさん飲みたいから大きいサイズにする。砂糖もミルクも入れない。モーニングがあるときは絶対に背徳のバタートーストにあんこ。これは絶対。しかし今日はそれを揺るがす事態が発生した。新たなパンが導入されていたのです。デニッシュ生地の丸いパンといつものトーストと、どちらかを選べるシステムになっていた。

これは悩むな……と思ったけれど、ものの数秒でいつものトーストに決めた。「トーストのサクフワ食感が好きだから」とか「ルーティンは変えたくないから」とかそれらしい理由をあたまの中にあれこれ並べてみたけど、よくよく考えてみると、その奥に鎮座しているのは「トーストのほうが大きいから」という理由のみだった。自分の食い意地の張りっぷりを改めて認識する羽目になってしまった。

食べ盛りも成長期もとっくに過ぎたというのに、わたしは本当に食い意地が張っている。

最近はあまり見かけなくなったけれど、以前「ケーキを模したタオル」が売られているのを目にするたび、納得いかない思いを抱えていた。ケーキだと思ったら実はタオルでしたって、そんなのってあんまりじゃないか……いたずらにケーキへの思いを掻き立てるようなことはやめていただきたい。

そんなことを思いながらおぐらバタートーストを食べた。秒でお腹に飲み込まれていった。

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