1P模写#2 あすなひろし「青い空を、白い雲がかけていった」
偉大な漫画家の作品からまるまる1p模写するシリーズ。前回の坂口尚先生に続き、今回はあすなひろし先生の「青い空を、白い雲がかけていった」から模写していきます。ちょっとやり方変えてみたのでどうなることやら。
今回のお手本は?
あすなひろし先生の「青い空を、白い雲がかけていった」
この作品の途中で出てくる降雪の表現が素晴らしくて絶対パクってやるって初めて読んだときに思った。
ベタやカケアミのところに白抜きの雪。なんというか現実の雪が周囲の音を吸っていつもより静かな風景、そんな感じがした。
今回も前回と同様すこぶる勉強になった。制作過程とともに気づきをかいていきます。
まずは完成ページ
本当はあすなひろし先生の完成原稿を貼り付けて比較したいんだけど著作権もあるし、勝手にデジタル化したものだからアップするのは控えておく。
まぁ、描きながら実物と否応なしに見比べるから絶望しますよね。華麗で丁寧な描線なんですよ。
見てもらえるとわかると思うんですが、ベタとかの上に白抜きで雪を表現するんですけど、電柱や壁の輪郭線にはほとんどかかってないんですよ。
当たり前ですけど、現実はそんなの関係なく降雪しますよね。でもベタのところだけで十分、いやそれ以上に雪が降っていることを表現できる。
素敵な表現方法だ。マンガらしくて好み。
制作過程
今、手持ちのマンガや書籍をデジタル化してる最中で、この作品はもう電子化してあるから模写するページをクリップスタジオに貼り付ける。
そして、貼り付けた原稿をトンボに合わせてサイズ調節。
原稿の色を青色に変える。
枠線レイヤー作り、枠線引く(原稿を下敷きにしながら)
フキダシを別レイヤーになぞる(原稿を下敷きにしながら)
ペン入れ
前回はお手本を横に置いて見ながら模写したんだけど、今回はトレースにした。
理由は完全に模写しようとすると枠線のサイズだったり人物の大きさだったり、かなり大変。ものすごく時間がかかる。
作業環境
トレースしてて途中に解像度の関係かお手本がつぶれててよく見えなかった。きっちり確認するたびに原稿の色を青色から黒に戻してペン入れレイヤー非表示にするのも面倒くさいから「あぁやっぱり資料はアナログに限るな。」なんて思ってた。が、隣にiPadおいてお手本表示させることを思いつき決行。これでやりやすくなった。
感想
前回は模写、今回はトレース。手順を追って深く理解するなら模写のほうがいいです。ただ、途方もなく時間がかかる。
トレースならほぼ下描きがいらないし、コマ割りとフキダシのコマの大きさもぴったりだしラクですよね。
それでも勉強になる。
二コマ目のヨシベエの全身ショットで傘を持つ左手の小指の表情とか。
改めてコマの隅々まで神経がいきわたってるなと。こういうデティールの積み重ねが大事なんだなぁ。
小林まこと先生はとくにキャラクターの仕草だけでその人物の性格がわかりますもんね。
リアクションだったり顔の表情はもちろん歩き方や仕草全般でキャラクターの内面がにじみ出てる。
三コマ目のカケアミのハッチングの綺麗さね。自分の雑魚さがわかる。う~~~ん。
あすなひろし先生...うますぎる。勉強になりました。
次は『ワイルド7』か『柔道部物語』か『哲也』かな。
あすなひろし先生の関連リンク
消えた漫画家・あすなひろしの叙情的で繊細なギャグマンガの世界!(NAVERまとめ)
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