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どうして不登校を選んだの?前編

なぜ不登校を選んだのか
正確には、不登校を選びたいと言った息子たちの想いを、保護者としてなぜ受け入れる選択をしたのか
      
そして今、出した結論に全く不安を抱えていないのか
    
よく聞かれるこれらのこと
5分10分では語り尽くせないほど
理由と根拠がたくさんあります
     
     
      
保育園が大好きで
休みたくない!と泣くほどだった長男
1年生になることも楽しみにしていた
     
そんな長男が
1年生になったばかりの6月頃から
帰宅後に親にイライラをぶつけ泣き叫んだり
朝起きなくなっていった
     
考えてみたら
この頃にもう限界が来ていたのだろう
     
私は、まだ学校に慣れていないのだろうと判断し、家ではできるだけ好きなことに没頭できる環境をつくり、バランスを取ろうとしていた
     
    
       
「ママ、俺学校辞めるね」
1年生の冬休み、唐突に言われた長男からの言葉
    
「何言ってんの。学校に辞めるなんて概念ないから!」
と返事をした途端、長男の顔が曇り「え。そうなの?」と言われたのが忘れられない。
この時、彼は心から絶望していたそうだ。
     
      
      
ここから、ガラガラと積み木が崩れていくように
放課後の長男は荒れていった
     
一方、学校では至って問題なく成績も良い
先生に放課後の様子を何度か話してみたが
「問題ありません」とのこと
ぼーっとしていて注意することは多々あるので、家庭でもっと厳しく言い聞かせてほしいと言われた。
     
しかし、私から見て長男はいつも必死でぎりぎりの状態。私はとても不安だった。
     
      
そこでふと
「私は何が不安なんだ?」
と考えてみた
    
・子どもが学校へ行かなくなったらどうしよう
・仕事へ行けなくなったらどうしよう
・勉強は誰が教えるの?
・誰がどのくらいの頻度で勉強しないとならない?
・小学校へ行かなかったら中学校へも行かない?そしたら高校へも行けなくて働ける?
・そもそも私が働けなくなったらお金どうしよう!
・家族に子どもを甘やかすなと怒られる
     
まだまだたくさん不安はあったけれど、我にかえると「これ全部、息子の抱えている不安じゃなく、私が抱えている不安だ」と気がついた
       
となると、この不安と向き合うべきは息子ではなく私だなと腑に落ちた
    
     
      
息子のストレスを出来るだけ解消することを考えながら、私の不安ともひとつひとつ向き合った
    
まず、学校を辞めるという概念が本当に無いのか から調べた
結論はすぐに出た
学校へ行くか行かないは
子ども本人が選ぶことができたのだ
子どもを学校へ行かせられる環境を用意することは保護者の義務だったが、子どもは学校へ行かなくてはならないものではなかった
私はこれが衝撃だった
   
わたしの不安って
いったい何から来ているんだろ
ひょっとして
思い込みと勘違いだらけではないのか?
    
     
      
学校に辞めるという概念が無いと発言していたことに関して、私はすぐに息子に謝り訂正した
    
学校は辞められる
行くと行かないを選べる
子どもを学校へ行けないようにしてはならないのは保護者の義務
これらを細かく説明し伝え
     
ごめんね。
調べてみたらママの間違えだったよ。
      
息子の顔がみるみる明るくなるのを感じた
しかし私は続けた
     
でもね、なぜなかなか不登校を選ぶ家庭が無いのかって考えた時に、親が不安になるからだなって思ったの。
その不安っていうのは、学校が教えてくれる勉強は誰が教えるんだ〜とか、あなたが家にいたらママは仕事へ行けないじゃんとか、学校って人がたくさんいて同じ世代の子たちから色んなことを学ぶ要素もあるだろうから、それが無くなるって大丈夫なのかなぁ〜とか、色々あるんだけど、そのあたりについて、本当にそうなのかなって最初から全部調べてみたいから、「行かない」のは待ってほしいの。なるべく休めるように工夫はしてみるから。
     
息子がすごく明るい声で
「 わかった! 」
と言い笑顔になってくれた時
私のこの選択を 間違え ではないなと確信した
     
     
       
改めて確認してみたいことがたくさんあった
不安の数だけ確かめる必要のあることがある
どこからはじめよう
なんだかわくわくしてきたあの日
      
      
人はそもそも
学びたい生き物であり
学ぶことが楽しいと思える生き物だ
いつから私は「不安」を軸に物事を考えるようになっていたんだろう
    
     
毎晩、自分と、自分の過去と
向き合う日々がはじまった

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