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ハンドメイド、“何を作るか”問題と“稼ぐ”ということ

この先、販売が成り立っていくのかどうかはわかりませんが、今はとりあえず好きなものを作っています。
タティングレースの技法を使ったブレスレットが中心で、形としてはこれ以上ないくらいシンプル。
私が好きなものを作ったら、そうなりました。

そもそもタティングレースを始めた時は、好きな雪の結晶モチーフばかり作っていました。でもモチーフは、作ってもどうにもならないというか、オーナメントかコースターくらいしか使い道を思いつかない。もっと別の実用的な使い道があるものはないかと考えた時に、アクセサリーが作れたらいいなと思ったのです。
身につけて自分で見えるものだったら、さらに良し。

つけていても自分では見えないピアスなどのアクセサリーでも、身につけることだけで気分が上がったりするとは思います。でも自分の目に入るものだったらその度に少しずつ良い気分が積み重なって、アクセサリーをつけてない時より上向き気分でいられるように思うのです。

それでブレスレットを作ってみることに。初めはもっと複雑なレースっぽい幅のあるものを作ったのですが、「あ、これは違う。」と。
「この感じじゃない。私が好きなのは、もっとシンプルなもの。」

それで今の、“これ以上ないシンプルデザイン” になったのですが、自分が好きで作りたいものを作って、でもそれが受け入れられない時はどうすればいいんだろうな、と思ってしまいます。SNSで見るハンドメイド作品はどれも素晴らしくて、それらを見ていると、特に。

やりたくないことをやらなければならないのなら、やめてしまう?
やりたくないことでもやれば成り立つのなら、飲み込んでやっていく?

どっちを選ぶにしてもしばらく続けた先にあることなので、とりあえずは試行錯誤していきます。
しばらくってどのくらいやれるのかな。
生きていくにはお金がいるしね。

0から1にするって大変。それをやってる人達ってすごいと思う。それで生きていけてるならなおさら。

勤め人だった時、仕事で結構大変だと感じることもあったし、「だから給料がもらえてるんだ」とも思っていたけど、「 “とりあえず行けば給料がもらえる” って簡単だな」という感覚があったのも事実。
就職した時点で、“稼ぐ”ということに関しては思考停止。自分の努力で増やせる余地がまったくない給与設定で副業も禁止だから、もらえるものがすべてでそれ以上はないし。そういうこともあってか、働いていても“自分の力で稼いでいる 感覚”は全然ありませんでした。

だから自分の作ったものが売れた時、「自分の力で稼いだ」と初めて思えるのかもしれません。
作りたいものが売れるとは限らない。でも作りたいと思えないものを作っていくことに心がついてきてくれるかな。
仕事になるならそれもあり、と思えるのか。仕事になるならそんなこと言ってる場合じゃない、のか。
稼ぐ、それだけならアルバイトでもなんでも、勤め人になった方が早いということもわかってるけど。

稼ぐための仕事、ではある。でも本当は“好きなこと”をして生きていきたかった。何になりたいとかはひとつも思ったことがないけど、中学2年の時、美術の課題をやりながら「こういうことをして生きていければいいのにな」とぼんやり思ってたことはずっと心にあった。
いろいろあって、楽しいとは思えない仕事をずっと続けてきてしまう人生になってしまったけど。

思いがけず早くやってきた自由だし(半分は自分で選んだことだが)、好きと思えることをやれるところまでやってみる所存。


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