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新型コロナウイルス患者を治療している医師に聞いた感染拡大の見通しと治療は・・・

                         

10人前後の患者治療にあたってきた国立国際医療センターの忽那賢志
(くつなさとし)医師に今後の感染拡大の見通しや治療について聞いた。(写真はHPより)

Q:終息のめどは?
A:今回の新型コロナウイルス感染症に関しては、感染者数は前回のSARSよりもずっと多くなっているので、同じくらいの時期に終息する可能性はどちらかというと低いのかなと思う。もう少し時間がかかるか、本当に終息するものなのかも今の段階では言えないかもしれない。これから世界的に広がっていくようなことがあれば、少し病原性の高い風邪というか、インフルエンザよりも、ちょっと重症化しやすい呼吸器感染症のようなものとして定着する可能性もあるのかもしれないと思う。
Q:定着したとして通年でずっと感染者が出る可能性もある?
A:冬の間に流行る感染症に今後もなるとしたら、北半球では12月から3月までで流行を迎えて、南半球では北半球が夏の時期に流行を迎える感染症になるかもしれない。
Q:インフルエンザなどは暑くなって湿気が増えてくると流行のピークを終えるものだが?
A:実際にそのシーズンを迎えてみないとわからないが、(ピークを迎える)可能性はあると思う。コロナウイルス自体が風邪の元々ウイルスの仲間なので、風邪は冬の時期に流行やすいものだから、その可能性はあるかと思う。常態化して風邪のウイルスとして残る可能性はある。

Q:どんな治療しているのか?
A:症状とるような薬を使っている。熱が出たら熱さましを使い、脱水があると点滴をするとか。そういう治療が基本的に中心になっている。
A:どれぐらいの期間で治癒するのか?
Q:人によるが、1週間で良くなる人もいれば、2週間くらい熱が続くこともあるので、2週間ぐらいかけてゆっくり良くなる方もいる。
Q:インフルエンザとの比較は?
インフルエンザよりは少し、肺炎になりやすく、重症化しやすい可能性があるのかなという印象は持っているが、もう少し症例を見てみないとなんとも言いがたい。
Q:SARSとの比較は?
A:これから(重症度が)SARSを超える可能性はないまずない。おそらく致命率はこれからもっと下がっていくだろうと思うので、SARSよりはずっと重症度は低い感染症だと思う。


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