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リーダーに求められるコミュニケーションの極意 〜ピータードラッカーに学ぶ〜

ピータードラッカーといえば、「自己啓発」や「マネジメント」の父と呼ばれる経営学者ですが、今なお彼の「自己実現」や「強みを生かす働き方」「マネジメント」を多くのリーダーたちが学んでいます。

チームをまとめるリーダーにとって、いえ、人と関わりを持つ全ての人にとって、コミュニケーションは欠かせないスキルの一つ。
得意だという人もいれば、苦手だという人もいるでしょうが、実は、コミュニケーションそのものの捉え方を変えると、あなたのコミュニケーション能力はぐんと上がります。

結論から言うと、コミュニケーションはあなたが何を伝えたかではなく、「相手が何を受け取ったか」です。

あなたがどんなに熱弁をふるって、相手に想いを伝えたとしても相手が理解していなければ、意味がありません。伝えていないのと変わらないのです。
今まで私たちは、「何をどう伝えるか」ばかりに気をとられていませんでしたか?
話し方講座に通ったり、どうしたら部下にあなたの思いをわかってもらえるのか、言い方を何度も見直してみたり。
つまり、発信者がコミュニケーション能力をつける、と言うことに重点を置いていました。

ところが、ポイントはそこではありません。
ドラッカーによると、コミュニケーションにおいてわたしたちは、自分の伝えようとしていることを『相手が受け止めることができるかどうか』を考えなければならない、と言っています。
私たちは、みんな自分の基準をベースに他人を判断しています。あなたの当たり前が、他の人にとっても当たり前だと心のどこかで思っています。ですが、実際にはその基準は人それぞれ。
そのズレは、自分と相手の理解のズレにつながります。

そもそも、人間のコミュニケーションは「噂話」をすることで発達してきました。犬や猫、虎や虫にも「あっちには餌が多いぞ」とか「水がある」と言う情報伝達の能力がありますが、「噂話」をするのは人間だけ。
噂話って、正確な情報伝達とはかけ離れたものですよね。
私たち、すれ違って当たり前なんです。伝わらなくて当然、と言うことを念頭において、お互いがこれまでに経験してきたことを共有しましょう。そうすれば、どうして伝わらないの、という不要なイライラを感じることはなくなりそうですよね。

では何をすればいいのでしょうか。
話し手が意識することは、

1.受け手の基準(知覚範囲)を理解することに2倍の時間をかける
2.受け手の能力を上げるため、「こうやって聴くんだよ」と言うロールモデルを見せる/お手本になる

話し手と受け手の基準が近づけば近づく程、2人の間にズレがなくなるため、伝達のスピードと正確さは格段に上がります。
その為に、まず話し手であるあなたが、「受け手の理解のキャパシティ」を可能な限り正確に知りましょう。ここをどれだけ理解できたかによって、その後のコミュニケーションの質が変わります。
そして、相手のキャパシティを理解したら、今度は受け手の理解能力の範囲を広げられるよう、あなたが受け手の模範になることを意識しましょう。
「こう言う時はこうやって聴くんだよ」とロールモデルを見せてあげるのです。

この時、イメージしてください、「9聴いて、1伝える」。そして、あなたが意図していることが受け手に伝わっているか、確認してから次に進みます。そして、受け手はこれを真似します。真似していくうちに受け手のキャパシティは大きくなっていき、あなたと受け手の理解が近づいていくのです。

そして、それを今度は受け手だった人が、次の受け手に同じことをしていきます。そうなればこっちのもの!あなたの基準を理解した仲間が増えて、あなたのチームに阿吽の呼吸ができていくのです。

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