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独断専行の奈良案内(7)

所変われば(続き)

 天気予報の話をしているうちに思い浮かぶことがあった。

 30年以上も前にドイツ(当時は西ドイツ)で暮らしていたころ、聞き取りの練習を兼ねてテレビニューズ番組をよく見ていた。衛星放送は一般家庭にはまだ普及せず、国営放送が2局しかなく、しかもコマーシャル専用の時間帯があるなど何もかも驚きであった。

 天気予報もまたその一つ。日本の3分の2の国土面積であるが、ゾーンは北部・中部・南部と三分割されるだけ。天気イラストも晴、曇り、雨の三つ。時間帯も昼と夜を区別するだけ(今はどうかわからないけれど)。

 これだけ大雑把でもドイツ人にとって十分用は足りるようで、さしたる不満もなかったようだ。なにしろ雨が降っても傘を持って歩かない国民性である。湿度が低いから濡れても雨があがれば歩いているうちに乾いてしまうのだ。ならば元の木阿弥なので余計な荷物は持たない。

 そういえば傘は私の大嫌いなもののひとつである。これを持つだけで片手が完全に使えなくなる。腕一本使えずに外を歩く不便さは、どうして普遍的な議論にならないのだろう

 ドラえもんのタケコプターのようにヘルメット(のようなもの)のうえに回転式の傘を乗っけて高速回転で雨を防げるような道具はできないものか。

 奈良の話が出てこない!! いくら独断でもこれはないなあ。


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