青い蜃気楼
https://www.amazon.co.jp/dp/4043755015/
エンロン社の隆盛から破産までの経緯を小説という形で記述した本作。各社各様の思惑で目先の利益に手を伸ばし、長期的目線でのリスクは起こり得ないものとして積み重ねた爆弾が一挙に破裂する様を、金融やエネルギー産業に明るくない読者にも伝わる形で描写されている。
会社としては会計処理の産物として利益(実質的には架空のもの)を挙げ、少なくともマネジメント層は企業が凋落していく様に気付かず、気付いていても対処できると楽観視することで、リスク管理ができなかった。
リーマン・ブラザーズの破産も同じように複雑な金融商品の絡み合いが連鎖的に爆発したものが起因したと記憶しており、金融商品への規制はある程度は避けられないと思う反面、資本流動性を損なわないよう自由を聞かせる必要もあることが難しいと感じている。
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