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脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方

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適度な運動を行うことが脳の働きを良くすることを科学的に説明されている。具体的には、運動による刺激が脳細胞の生成を促し、ニューロン感の結び付き(神経伝達物質の生成)を強化する。本書では従来見落とされがちであった脳と運動の関わりについて、多数の論文の成果を引き合いに出しており、納得性の高いものと感じました。

本書では運動による脳の刺激による脳への影響が、うつ病やADHD,はたまた老化防止に効果があると説いている。中でも面白いと感じた事例として、運動後に勉強することで成績が向上する点を挙げたい。運動すると確かに気持ちはスッキリするが、それだけではなく、運動によって新たに生まれたニューロンがその後の学習にて使われることで学習効果の引き上げを果たすという。

運動をして脳の準備を整えてから、机に向かってなにか新しいことを覚えようとすると、脳に入ってくる刺激がニューロンの結合を強めていく。そうしてできた脳の回路は、情報が何度も通ることでさらに強くなる。


他にも、運動することの自己肯定感から来る日々の生活へのポジティブインパクトも参考になる。特にコロナ禍で外出する機会が減ると運動する機会がどうしても失われてしまうため、いつもより塞ぎがちになりやすい。運動することで得られる全身への幸福感は日々の生きる活力になるため、生活に運動を取り入れたいと改めて感じました。

人間の心を厳密に生物学的に解釈しようとするとき、心と脳と体が互いに影響しあっていることは往々にして見落とされがちだ。運動すると気分がよくなるだけでなく、自分を肯定的にとらえられるようになる。そのことがもたらすプラスの効果は、特定の化学物質や脳の特定の部位が生み出せるものではない。気分が落ち込んでいても、体を動かしてすっきりすると、自分はきっと大丈夫で、信頼できると思えるようになり、態度もすっかり変わる。この日課を定着させるだけで、気分は大きく改善する。明らかに変化が起きるのだ。


最後に、適切な運動量について筆者の所見をまとめさせて頂く。各人の状況や、罹患している方の場合は症状次第で適切な運動は異なるようであるが、概ね推奨としては次の通り。

週に六日、なんらかの有酸素運動を四五分から一時間するというのが理想だろう。そのうちの四日は中強度で長めにやり、あとの二日は高強度で短めにする。
公衆衛生のガイドラインを基準にして「高用量」の運動としては、ほぼ毎日、中程度の有酸素運動を三〇分間つづけることを勧めている。体重が一五〇ポンド(六七・五キロ)の人なら、中程度の運動を週に三時間することになる。「低用量」は、同じ運動を週八〇分するのに相当する。



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