ノーコードツールから生成AIへ
生成AIとノーコードツール。
デザイン系のオンラインスクールに苦言も書いた、前々回の投稿にも関係あるんですが。
さまざまなジャンルで急速に発展、普及する生成AI。
私がよく使うIllustratorやPhotoshopにも画像生成のAIが組み込まれました。
そんな中ウェブデザインについてお話しようと思います。
生成AIの登場前にあったのがノーコードツールと言われるもの。
ノーコードツールと言うと、プログラムやスクリプトをコードを書かずに作れるアプリケーションというイメージがまずあると思いますが、ウェブサイト作成にも古くからありました。
最初に開発されたのはGoLiveとDreamweaverというアプリケーションです。
同じ頃にホームページビルダーというのもありましたが、一般向けで趣味のサイトを作る程度のものでした。
仕事でも使えるのはGoLiveかDreamweaverのどちらかという感じでした。
この二つはHTMLとCSSを直接書かなくてもサイトを作っていけるノーコードツールの先駆けのようなものでした。
ただ、あくまで効率化のためのアプリで、使う人はHTML+CSSは勿論理解していたし、「デザイン」が何かも理解してました。
私はGoLive派だったんですがDreamweaverのマクロメディアとアドビが合併、一つのメーカーに同じ用途のアプリは必要ないので、間も無くGoLiveは廃止になりました。
それからしばらくしてWordPresも3.0になり現在までアップデートされ続けています。
CMSではMovable Typeの方が先だったんですが、有料ということでオープンソースのWordPressに乗り換える人も多かったです。
WordPressはHTMLとCSSのノーコードツールというだけでなく、JavaScriptなんかもノーコードで作ってくれる総合的なアプリケーションになっていきます。
GoLiveやDreamweaverの頃から変わらないのは、あくまでコードを書く手間隙を軽減してくれるアプリだと言うことです。
現在のWordPressを持ってしても、今まで一度もデザインを自動で作ってくれる機能は搭載されていません。
なので当たり前ですがWordPressを使いこなせる=デザインができるではありません。
ここでやっと前回の話に繋がってくるのですが、クラウドソーシング系のマッチングサイトでは、数ヶ月オンラインでWordPressを学んだ人がウェブデザインの仕事を受けているという現状です。
そこで「そこそこ仕事になってる」と言うのも問題を助長する一つの原因かもしれません。
仕事と言ってもデザイン系の制作会社に就職できてるとか言うことじゃなく、クラウドソーシング系のサイトで仕事が取れるということです。
「初心者デザイナーなので、勉強も兼ねてお安く制作します」ならまだしも、一丁前の料金取ってるんです。
発注する個人がウェブサイトやデザインの理解がないのをいいことに、簡単に適当なものを作ってお金を得るというのは見ていて気分の良いものではありません。
発注する(お金を払う)人が納得してればそれでいい、と言う問題ではありません。
ダークパターンと同じような胡散臭さを感じます。
仕事を受注する側も自分はデザイナーだと思い込んでるところが、なんともタチが悪いですね。
実際のウェブ制作会社がクラウドソーシングで仕事を受けることはまずないし、
知り合いの制作会社が、手が足りない時にそういうサイトの人材を使ったら全く使い物にならなかったと言うことです。
適当なオンラインスクールと、仕事のマッチングサイトでの受発注はデザインの質を下げる以外に何もありません。
クラウドソーシング系で安易に仕事が取れるので、それ以上の勉強も努力もしないでしょうし。
今後ノーコードツールを超える、デザインもしてくれる生成AIが出てくるかも知れませんが、デザイナーに取ってかわることはないでしょう。
私は本気でデザインを学びたいと言う人をサポートしていきたいと思います。
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