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「スター・ウォーズ:レジスタンス」 非公式ガイダンス

2018年末から2020年にかけて放送された「スターウォーズ:レジスタンス」を紹介します。10年振り返り記事の通り不遇の時期に放送されたファンでも見ている人が少ない印象の、シークエル時代を舞台にしたスピンオフ作品です。かくいう自分も未視聴でした。最近一気見して未視聴を後悔しています。面白かったです。

監督は筆頭にジャスティン・リッジの名前がありますが、制作を担当したポリゴン・ピクチュアズは監督としてデイブ・フィローニを挙げていて実際内容もフィローニ節が全開なのでデイブ・フィローニ作品と言って良いと思います。

シークエルの世界観を映画よりも丁寧に描いています。
元帝国軍と元反乱軍の兵士が同居するコロッサスという空間を舞台に、それぞれがファースト・オーダーや新共和国をどう見ているのかや、戦争が始まることで分断され、平和を奪われ、それでも希望を捨てずに戦う人々の様子が描かれます。

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作品の特徴として、特にメカニックは続3部作が過去作の「モドキ」やパッとしない物が多かったのに対して、様々なアプローチでデザインされた(それでいてデザインコードに則った)チャレンジングで面白いメカが沢山登場します。

またプリクエルの時代の兵器やその進化形も出て来たりファンサービスに余念がありません。序盤で描かれるスカイレースでは個性的なそれぞれのレーサーの機体も見所です。個人的にお気に入りは元帝国軍兵グリフの改造型TIEファイターです。

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シーズン2になると戦闘シーンが増えますが、そこで登場するヴェニーサの改造を重ねた旧型Xウイングも格好いいですね。「ジェダイの帰還」でBウィングやラムダ級シャトル、第2デス・スターなどを手掛けたビル・ジョージのデザインです。舞台となる「コロッサス」の造形にも彼が関わっています。

ドローン型のXウイングなど設定面での挑戦も見られます。シーズン2はこうした実験的な試みが多くなり、制作者も楽しんで作っているように感じました。

主人公カズが最初に乗る「ファイアボール」は円筒形の機首が珍しいですが、レシプロ機というか翼の形からも第二次大戦の戦闘機コルセアがモデルのように思われます。ヒロインのトーラが乗る「ブルー・エース」の元ネタは、最初「帝国の影」でグリが乗っていた「スティンガー」かなと思いましたが、おそらくルーカスの「THX1138」に登場したレースカーの「ローラT70」ですね。

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また銀河内戦で使われた各勢力の機体をミキシングビルドしたような海賊のメカ群はマッドマックスの改造車のようで、そちらも見ていて非常に面白いです。

ドロイドも様々なバリエーションのものが登場します。BB-8やその他のボール型ドロイドも、映画よりも存分に活躍している印象です。頭部と胴体の比率もアニメ版のほうが可愛くてすっかり魅了されました。

ジェダイやフォースといった要素はホンの少しだけ触れますが、基本的には戦争に振り回される人々のお話です。ホズニアン・プライムがスターキラー基地によって破壊される場面は映画よりも断然エモーショナルでした。この作品が映画の言葉足らずな部分を補完・補修しようとしているようにも見て取れました。

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シークエル作品を取っつきにくくしている要因の一つは、解りにくい各勢力の実態やそれぞれの相関関係なのではないかと思います。

そのあたりのフォローも含めたガイダンスを作成しましたので、もし未視聴の方で興味を持って頂けたらぜひ参照のうえ、ディズニープラスで配信中の本作をご視聴をお薦めします。もちろん見てからこちらの資料で情報を補完いただいても面白いかと思います。

ガイダンスは下記記事よりダウンロードください。

制作は「クローン・ウォーズ」も手掛けた日本の老舗CGスタジオであるポリゴン・ピクチュアズです。セルルックのビジュアルに最初抵抗があるかもしれませんが、すぐに気にならなくなります。それぞれのキャラクターが本当に表情豊かにアニメーションしています。

日本語版の声優さんの情報がほとんど無く、二次情報など参考にしています。もしご存じの方がいたらコメントにて教えて頂けると嬉しいです。