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US または UK 配列の魅力を語りたい

職業柄パソコンを長時間さわる彼らは、共通の感覚を持っています。それは「仕事が面白いわけではない。仕事を工夫しているときが面白いのである」というもの。そんな彼らが夜な夜な Discord のサーバーに集まって、パソコンやスマホのツールについてたらたらと話をしています。

登場人物

  • イズミ 職業ディレクター。好きなボールペンはゼブラのサラサ。

  • ゲン 職業デザイナー、ボドゲクリエイター。三度の飯よりメモが好き。

  • ピエール 職業コピーライター。めんどくさがり屋。

US 配列キーボードの魅力

イズミ : 今回のテーマは「キーボードの US 配列、または UK 配列の魅力を語りたい」です。手垢のついた話題だと思うのだけど、ゲンちゃんが珍しい UK 配列推しということでなので、そのあたりを掘り下げらえれればなと思います。

まずは、よく言われる話ですが JIS 配列だと使わないひらがなの印字がうっとおしいですよね。使わないものがあるというだけでストレス。

他にも、US 配列は「{} 波括弧」や「- ハイフンと + プラス (正確には = イコール)」が左右で横に並んでいるというのも利点ですよね。最近のコードエディタは括弧を開けば自動で閉じ括弧が入力さるので、そこまで決定的ではないかもしれないけど、エンジニアほど US 配列派の人が多い印象があるから、記号入力が頻繁な彼らが選んでいるという点から見ても、記号の整理については US 配列に軍配が上がるのは間違いないと思います。これはエンジニアだけの話ではなく、大抵のクリエイションツールでも言えて、「- ハイフン」が縮小で「+ プラス (正確には = 一コール)」が拡大だったり、やはり横並びの利点は大きい。例えば AfterEffect を取り上げてみても「B と N のペア」「, と . のペア」など横並びのキーがペアでショートカットが割り当てられていることが多いので、JIS 配列だと「- と=のペア」や「[] 大括弧」が横に並んでいないので、ムキーってなります。

あとは、外付けのキーボードを選ぶときなんかには、US 配列のほうが選択肢が多いというのも利点ですかね。有名ブランドのものなんかは JIS 配列も用意があったりするけど、それでもやっぱり US 配列の選択肢に比べたら少なくなってしまう。

と、ここまでは広く一般に語られている US 配列の利点ですが、そんな中あえて UK 配列を選んでるゲンちゃんに、その魅力を語っていただきたい。

UK 配列という選択肢

ゲン : もともと US 配列派でしたが UK 配列派になってから、かれこれ 10 年くらいは経つかもしれないです。自分の持ってる Apple 製品は Mac Studio でメインで使っている Magic Keyboard はもちろん、MacBook や iPad のキーボードもすべて UK 配列で統一しています。きっかけは、海外の DJ が配信で使ってた MacBook が UK 配列で「なにこれ!?」となったのが最初です。

UK キーボードの魅力は大きく 2 つで、

  • 修飾キーがアイコンに簡略化されていて可愛い

  • Return キーが JIS を圧縮したみたいで可愛い

という点です。正直見た目だけですが、その見た目が良すぎる。 まず 1 つ目の修飾キーはこんな感じです。

JIS 配列のひらがな刻印がうっとうしいように、今となっては CapsLock とか Shift とか自明すぎるキーの刻印も同様にうっとうしく感じるようになってしまって。本来テキストの刻印がアイコンに置き換わってるんですよね。これ最高じゃ無いですか? ここまでミニマルにしておいて、なぜ control、option、command の印字は残したんだっていう。これだけ許せないです。

あとは、左 Shift キーの隣に「`キー」があるんですが、Slack や Discord で コメントするのにめちゃ良い位置なんですよねここ。迷わない。

2 つ目の Return キーはこれです。

JIS 配列キーボードで唯一好きなのが Return キーの形なんですよね。US 配列の横長は Return 感が弱い。やはりこの逆 L 字こそ Return 感だなと。JIS 配列の Return をちょっと圧縮したようなこの形。メタルグレイモンがアグモンに戻っちゃったみたいな佇まいがあって最高なんですよ。

実は UK 配列のデザインって JIS 配列に割と似てて。Apple のキーボードだと JIS 配列の修飾キーもアイコンですし、Return の形も似てますし。そういう意味で、日本人でひらがな刻印がいらない人は US 配列ではなく UK 配列の方が向いてるんじゃないか、と思っています。あまり語られていないけど。

イズミ : なるほど。US 配列と JIS 配列のいいとこ取りということか。しかも印字がさらにシンプルなのもポイント高い。知らなかったから今まで選択肢に上がらなかったけど、次の Mac はまじで UK 配列にしてしまいそうだ。

残る懸念点としては、いつでも UK キーボードの端末を手に入れることができるか?というところですかね。Apple エコシステム内なら問題なく揃えられるのはわかったけども、Apple 以外のマシンが欲しくなったときに困るのでは問題。

例えば最近、US 配列の小さめの Windows のラップトップが欲しくて探していたのですが、Amazon だと JIS 配列のものしか売ってなくて、メーカー直販サイトでも US 配列は SOLDOUT になっていたので、メルカリとヤフオクを張り込んで手に入れたというのがあった。そいうときに UK 配列はもはや手に入らないのではないかという懸念はあるな。

ゲン : 自分は生活を Apple 製品で染めてるのでなるべく Apple 以外のデバイスは買わないようにしてます。Apple から UK 配列が無くなった時はもう諦めですね。Apple が決めるんならしゃあなし。

そもそも UK 配列仕様は国内だとほぼ無いので、他のキーボードが本当に欲しくなった時は US 配列にします。HHKB など打鍵感がいいキーボードも買ったのですが、結局使わなくなってます。やはりデザインする上でキーストロークが高いとめちゃくちゃ押しづらく、Magic Keyboard のペチペチが一番ちょうど良い。

イズミ : まぁ Apple が UK 配列をやめるということは無いでしょう。US 配列派のぼくからすると JIS 配列がどうして頑なに無くならないのか疑問だけど、実際にほとんどの人は JIS 配列に固執しているわけだし、それくらいキーボード配列というのは惰性の強いものだから、UK の人は UK 配列を諦めないと思う。もしどうしても UK 配列のマシンが欲しくなったら、Amazon を UK に切り替えて買ってシッピングすればいいのかもしれないですね。できるかわからないけど。

汎用性はいかが?

ゲン : 海外だと UK 配列のキーボードは割と見つかるので輸入すればいけそうですね。

Windows はそもそも Apple とキー配列が全く違うため脳を切り替える必要があるので、墨刻印の JIS を使ってます。

イズミ : Windows と Mac の配置で混乱するのは、特に ⌘と Ctrl の位置ですよね。コピペとかの基本的なものの位置が違う。これはどう考えても Mac の方が指の負担が少ないと思って Windows 側の Ctrl と Alt を入れ替えるカスタムをやってみたのだけど、今度は、Alt + Tab でアプリ切り替えるのが指が辛くなって元に戻すはめになったり。Windows はウィンドウズボタンが便利で重要だから完全に一緒にするのは無理なのかもしれないですね。

ゲン : Windows はそこまで使いこなしてないんですが、ショートカットの割り当てルールが見えなくてめっちゃ覚えるのが難しいなという印象。Ctrl、Alt、Win キーそれぞれに Mac でいう ⌘ キー的な割と重要なのが当てられてますよね。

イズミ : Mac はとりあえず ⌘ が偉いという優先度で整理されてますよね。Windows はどうなんだろうね。どうしてそうなったかの経緯がわかると、整理の法則が理解できるのかもですね。ぼくの印象としては、Win キーは割と近年までショートカットキーとして空いていたので、ここにきて重宝されてる印象。例えば Windows PowerToys という Microsoft 謹製のカスタムツールがあるんだけども、それとかは Win キーを組み合わせたショートカットを巧みに使ってる。仕事で使ってるわけじゃ無いから Windows のヘビーユーザーからは違うって言われるかもしれないけど、泉の印象はそんな感じです。

ゲン : PowerToys 便利ですよね。CapsLock を切るためだけに入れてます。

イズミ : 便利よね。Microsoft Store に来てくれて最高。

ゲン : というわけで普段なかなか語る場のない UK 配列の魅力について存分に語れたので満足しました!

では、また次回。

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