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就寝用布ナプキンショーツKAANEができるまで⑧〜オーガニックコットンに恋しはじめる〜

他人事だったサステナビリティ

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サステナブルファッションEXPOの話に進む前に、ちょっとそれてオーガニックコットンとの出会いについて。

有機栽培された野菜や食品、オーガニックコットンの存在はもちろん知っていました。
だけど、それは金銭的に余裕がありさらにちょっと神経質な人が選ぶもの、という認識だった私。

SDGsとかサステナビリティとかエシカルだとか。
そりゃ叶えばそれに勝るものはないんだろうけど、そんな理想論言ったってさ…私ひとりが何したって変わらんよ、と思ってました正直。

でも今となってはKAANEのショーツは絶対オーガニックコットンであるべき、と考えるようになりました。
人とは不思議なものです。まるっきり考えが変わるんですから、しかもこんな短期間に。

私の中で考えが変わった理由はふたつあると思っていて、一つ目は子どもを持ったこと。
食べ物を与え成長させる、というタスクは思った以上に責任重大で、食に対する正しい知識を求めて自分なりに学んでいたところでした。
情報やモノがありふれている今、何を信じるのか何を手に取るのか、その選択肢を一任されているって負担大じゃないですか?
だから、しっかり知識を得る努力をし自分の考えをアップデートし続けるしかないんだなと実感しています。

そして、未来を生きる小さき存在ができるだけ生きながらえるように、できるだけ元気に。
さらにその先の未来につながるように、という願望をついに当事者として持つようになったというのは予想外でした。
それまで、本当に「最悪死ぬだけだしな」という考えが心のどこかにあったはずなのにそんな無責任なことは叶わなくなってしまった。
サステナビリティとはこういうことなのかなぁ、と少しだけ実感できる日々だったりします。

他人事だったエシカル

そしてもう一つは、これはこのプロジェクトを立ち上げたからこそ出会えた感覚でした。
それは、私が売り手になる、ということ。

極論、地球のことを考えるともうなにも作り出さないほうがいいんじゃないか、という結論にも至りたくなります。
でもやはり人は達成感を求め、人とのつながりを求めています。人から感謝されたい、という気持ちも強くあります。
そういう意味でもモノやサービスはなくならないんだろうな、と感じますし、この豊かな時代に生まれた私自身も必要なものはあるし楽しいことや美しいこと、幸せなことなどに消費を果たしたいという一人の人間です。

ならばどうあるべきなんだろう?
私はそれまで、安くていいものがいいと思っていました。
でも安くていいものってあるのかな?
多分そう簡単にないんですよ。旬のお野菜くらいかもしれません。

こんないいものがこんなに安いの?という商品は質はさておきとにかく原価を抑えているか、もしくは利益がなくて泣いている人がいるか、はたまた誰かが安く買い叩かれているか。
よく考えれば、いやよく考えなくても原理はそうなんだってことすぐわかるはずなのに。
お店に並んでいる商品はどれもきれいにパッケージされているし、キラキラした照明の下に並んでいると、「自分には関係ないこと」として見てみぬふり…ならず、見ようともしないというのが正しい解釈なのかもしれません。

私は自分が地球を救えるなんて思っていません。
子どもたちが輝ける未来の保証なんかもできない。

ただ、いちブランドとして考えた時に、誰かの不幸や不利益、不健康の上でないと成り立たないものは作っちゃダメなんだと考えるようになりました。
もしそれが守れないならやらない方がいいんです。

できたら、手にとる商品がたくさんの人の笑顔によって作られたものの方がよくないですか?
だってその方が単純に気分いいじゃないですか。
それ持ってたら自分も幸せになれそうじゃないですか。

オーガニックコットンを知るごとに、恋に落ちていくようでした。
久しぶりに。笑
そしてその仕組みの一環でありたいと強く願うようになっていきました。

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