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ゆくプロジェクト就寝用布ナプショーツができるまで③

コミットなんてそもそもできるのか?私は。

夫を説得できた私は嬉しかった反面、ちょっとした焦りみたいなものもありました。
というのも、もし本当に会社の新規事業として着手するのであれば様々な機会損失を払って尽力しなければならない。
機会損失とは主に時間のことでしょうか。

同じ時間を使って今すぐお金を生み出す仕事もできるはずだけど、あえてそれを選ばずにビジネス(仮)という名の不確定な未来に投資するということです。それは時間というコストなわけで。実際その間お金は生み出しませんしね。

つまり犠牲を払う分、当たり前なんだけど成果を見せていかねばらならない。
その事実は少しその時の(今もだけど)私には荷が重くて、深く考えるとドキドキしてきちゃうような状況でした。

というのも、当時次男咲良くんがようやく1歳を迎えたばかりで保育園にも行き始めたばかり。
新しい生活に家族が慣れ始めるべき時期に、私はそこまで頭が回るかなぁという不安がありました。

実際には最初の数ヶ月は案の定、咲良くんは隔週で保育園の洗礼を受け、さらに発熱はおろかすっかり風邪すらひかなくなっていた長男マルも最終的には体調を崩して毎週のように保育園から呼び出しがある日々。
実務的にもメンタルも二歩進んでは三歩下がる、といった毎日でエンストを繰り返している感じで非常に疲れる・・・。

だけどそのうちエンストすることにも慣れてきて、というかエンストする前提で日々を過ごすようになってきて。
エンストしてもエンジン切って、またクラッチ踏んでギア入れればいいんだって気持ちになってきたんですよね。
ローギアはとにかく丁寧に、ゆっくり。
バスの運転手さんくらいになればギアチェンジも巧みなんでしょうけど、私は超初心者運転ですから。
車も小さくして、素人なりのギアチェンジを少しずつ学んでいけた気がします。

今思うとあのスロースタートは私にとって必須だったなぁと感じています。
私の心をやさしく少しずつ「ready」へと導いてくれた気がしています。

はてニーズはあるのか?

そんな中、意に反して(なのか?)パッションがクツクツと。
少しずつでも「作りたい!」という気持ちが育ってきてしまった私。
なにより私が欲しくてたまらなくて、毎月生理が来るたび「あれがあればなぁ」とまだ見ぬ製品に想いを寄せていました。
そんな中、夫から最初に出されたお題。じゃじゃん。

ペルソナを見つけよ!

でした。
ぺ、ペルソナ・・・?
早速ググりなんとなく状況を掴む。

そうかぁ、誰を相手に作るのかということか。
確かに私はすごい欲しいけど、他に「あの人もきっと気にいるだろうな」という身近な人がいなかったんです。
私だけが確信してる状況なだけで、人々にとって本当にニーズがあるのだろうか、と急に自信がなくなってきました。

「まずは、布ナプキンを使っている人探さなくちゃ・・・」
とは言え、連絡が取れる友人で布ナプキン使っている人なんて思い当たりません。
というか知らなかったんですよね。
実は女性同士ってどんな生理用品使っているかって話す機会って少ないのかも。
若いころならともかく、ここまで生理を繰り返していると自分の中でルーチン化しているし。

なにはともあれ、普段から連絡を取り合ってる知人友人に片っ端から連絡してみることに。
「使ってるよ!」という返答はゼロだったんだけど、なんと「使ってる友達知ってるよ!」という返信をいくつかもらうことができました。

そうして、まだ出会わぬ布ナプキンユーザーの人々とつないでもらうことに!
ペルソナは見つかるのか?
旅は続く・・・。

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