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サスペンス京都

25才の秋であった。

弥勒菩薩を拝観するために京都太秦広隆寺に向かう途中、

帷子ノ辻

というバス停の地名がなんか心に引っ掛かった。

帰りは清水寺に寄り、秘仏の十一面観音像が33年ぶり公開されてたので管理人の中では仏像の当たり年だった。

熊本に帰ってから帷子ノ辻を検索すると…

大皇太后、橘嘉智子の遺言によりご遺体を野ざらしにして獣に食わせた場所。

とまず記事が出る。

いくらご遺言でも大皇太后(天皇の祖母)だった方のご遺体を野ざらしにする訳は無い。

天皇家のしきたりどおりに葬儀が行われたのだろう。

とは思うけれど、女人で最高の位にまで上り詰めた人をここまで絶望させたものは一体何だったのだろう?

と橘嘉智子の心自体が気になって仕方が無くなり、16年後に彼女をヒロインにした歴史まのを書いている。

29の冬であった。北野天満宮大祭に行くため油小路近くのHという老舗旅館に宿を取った。

400メートル先には晴明神社があり、五芒星と桃と古びた野村萬斎さんのポスターが飾られていた面白い所だった。

一条戻橋は3メートルぐらいのちっちゃい橋だった。

すんげえ寒い中北野天満宮から帰って旅館の女将さんに「油小路って聞いたことあるんですよね」と言ってみたら、

「ああ、新撰組の藤堂平助殺されはった所や」と割とあっさり答えが帰ってきた。

ひええ…😨と思いながら熊本に帰って油小路で検索したら油小路事件の詳細が、

前もって暗殺した伊東甲子太郎の骸を野ざらしにしといてそれを取りに来た新撰組隊士7人を裏切り者と見なして40人で取り囲んでその場で藤堂平助、服部武雄、毛内有之助3人を斬殺してしまった。

(逃げた者たちは薩摩藩邸に匿われた)

新撰組血の粛清を代表する大事件だったそうな。

裏切り者をはっきりさせるために伊東の死体を囮にするなんて💧

もうアプリゲームで萌え萌えするよーな奴らでは無いよ新撰組…

さらに漫画へうげもの関連で知った事ですが、晴明神社が建つ以前は千利休屋敷跡地で、そこで利休が切腹したそうな。

と、ここまで書いているとこの世で人間が死んでない場所なんて無いから、

事故物件怪談ネタがちっちぇえものにも思えて来ますな( ´・_ゝ・)


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