見出し画像

第8回 薬剤師 起業の道 収益編

私はとある調剤薬局グループで執行役員をしております。
そんなただの薬剤師でしたが2022/06/06に起業をいたしました!
会社の名前は「株式会社イヤクル」です!

⇩第7回の記事はこちら⇩

今回のテーマは薬剤師をやりながら起業した道のりを記事にしていきたいと思います。
第8回は「収益編」
起業ってこんな感じなんだ!と興味がある人は是非とも読んでいただけると嬉しく思います。

会社設立、開発環境、税理士契約、マーケティング、資金面(不安あり)etcと順調に運営体制は進んでいっておりますが重要な部分についての記事をまだ書いていませんでしたね。

マネタイズ!(収益化)

それは収益方法について・・・つまりユーザーにとっては料金体系ですね。
既にご存じかとは思いますがアプリ「イヤクル」では年会費・月額費は無料、サブスクリプションもないものとして開発を進めております。
いただく費用は「出品医薬品の売却時に薬価の10%を手数料としていただく」という形で手数料を頂くシステムです。
この収益の部分が本当に悩みました。

以下、脳内

メルカリのようなフリマアプリを基準として開発しているので、同じ収益システムの採用で良いとは思うのだが、本当に調剤薬局ユーザーは納得してくれるのだろうか?
同系統のサービスでは利用料は購入時:薬価の3% 売却時:薬価の10%という割と高額なサービスもある・・・
逆にプラットフォームではなく郵送して検品して買取してしまうサービスもある。
その競合に勝つためにはどうしたらよいのだろうか?
操作方法などをユーザーフレンドリーにして更に安価であれば薬価の10%のみの「イヤクル」も使ってくれるか?
それ以外だと、サービスは違うが電子お薬手帳などはユーザー無料で利用時に広告を載せることによって収益を得るシステムもあるとか・・・

脳内、終了

どれが正解か・・・
私が株式会社イヤクルを設立する前に最初にぶち当たった壁でした。
この辺をしっかりと決めないと会社設立はできないと思った私は得意の「人に相談をしてみる!」を実行いたしました。

私の勤める調剤薬局グループの社長(全24店舗)
「薬価の10%が高いのか安いのかは俺にはわからないけど、これって大事なのはアプリを利用する薬局にどう思って貰うかだよね?
経営者視点からパッと思ったのは売れた薬の金額と同額を購入すれば実質、薬価交換になるよね。
つまり【売り】も【買い】も両方をすることが薬局にとって最も損がないシステムなんだろうなと思ったけどさ・・・
そこに気付く人が何人いるかな?単純に薬価の10%は高い!って思っちゃう人も多いような気もするね・・・
かといって薬局経営って保守費用とか掛かるものが沢山あるから月額だと俺はちょっと抵抗あるな~」

アプリ開発会社 代表取締役(大阪弁)
「ええサービスってのは世に沢山あるけど、値段の決め方で失敗してまうサービスもいっぱい見てきたからな~
開発側から言わせてもらうと御社のサービスは「メルカリ」をベンチマークにしてますよね?
そう考えたら「メルカリ」はなんで広告収入にしなかったのか考えてみるとええと思いますよ。
調剤薬局のみのニッチなサービス「イヤクル」より遥かにユーザー数を多く見込めるのフリマアプリなのに広告じゃなくて手数料収入を選んだ・・・
理由はわからなくても答えはそこにあると思うんやけどな~
それに医薬品っていう薬価が決まってますやん?
絶対値が決まっている商品を取り扱うなら薬価から10%って言うのは妥当だと思いますけどね。
なんせ市場は不動在庫のみなんですから。
サービスはニッチになればなるほど価格は高くなりますよ。
まぁ、そこをユーザにわかってもらうのが一番難しいのやけど」

東大出身の元官僚
「サービスの価格設定は難しいですよね。
イヤクルのサービスって色んなところを巻き込めると思うのですけどね。
そのサービスが浸透することで別の薬局向けの業種と共催することもできないですかね?卸会社さんとかにシステムを貸すとか・・・
私はどちらかというとそっちから利益を得る方を考えてしまいますね。
つまりイヤクルのシステムを他の会社のサービスに組み込んでもらって、そこから利用料を得るっていうのも一つの手かなって。
そこに至るまでが大変なのですが、この事業をスタートアップと考えたらそういう道もあることは覚えておいてください。
ただ先の未来を見据えて実績を作る上で運営費としては手数料が最適だと思いますよ」

本当に沢山の人に相談させてもらうことができました。
お忙しい中、私のために時間を割いてくれた皆様には感謝しかございません!

ネットワークサービスでは収益の上げ方が一つじゃないこともあり、収益の上げ方を明確にしないと事業計画書も書けない。
この部分は起業する上で一番悩んだ部分でした。
しかし、いつか決心しなければいけません!!決めました!!!!

「出品医薬品の売却時に薬価の10%を手数料としていただく」

出品薬局側は【薬価×数量】の金額に【割引率】を入力した金額を出品価格とするように対応。
例:アムロジンOD錠5mg 100錠 出品なら
薬価 18.9円 × 数量 100錠 × 割引率 30%OFF = 1323円 出品
イヤクルは手数料として薬価の10% 189円を手数料としていただきます。

この金額を全国の調剤薬局の皆様が、高いと思うのか安いと思うのかは正直わかりません。
世の中には沢山のサービスがあり、人によって高かったり安かったりと感じ方はバラバラです。
一つ私が忘れっちゃいけないことは・・・
支払っていただく金額より価値を高めたサービスを目指し続けること!
それに見合うように日々努力して満足・納得のサービスを提供できるように頑張ること!より使いやすく!便利なサービスを目指し続ける!
是非、皆様の手で「イヤクル」を育てさせてください。
よろしくお願いします!

次回、「リリース編」へ

最後まで読んでいただき感謝です!もしよければ「スキ」と「フォロー」していただけると嬉しいです!

⇩私が薬剤師をやりながら起業した会社はこちら⇩

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?