見出し画像

企画アイデアは他人には見えない

カタチになってサービスとして提供するまで、一般人に話しても理解は得られない。ってのを、頭から失っちゃダメなんだよね。

この場合の一般人ってのは、サービスの消費者の立場を9割くらい日常にしちゃってる人。
一般人じゃない人ってのは、起業家とか創業者とか投資家とか。

だから、趣味の企画案を、X(Twitter)とかで思いを話したところで、誰もわからない。
だって、そこにいるのはただの消費者だけだから。
どんなことができるようになって、どんな恩恵を受けることができて、それが「私」にとって、フィットするのかしないのか、あるいは、「私」が客(ユーザー)なのか、客(ユーザー)ではないのか。
なんてことは、判断できない。

ネガティブな意見ばかりがあふれるってのは、たいてい、「あなたは価値観がちがうからこの企画の客ではないし、興味も持たないでしょ」という類の、そもそもちがう世界の住人が、ディスカッションしていることが多い。
ポジティブな言葉(企画が成功するため前向きなアイデアや意見)が集まっている場所というのは、創業者ムーブができるひとが集まっていて、やりたいこと、実現したいことの本質や根源が共有できていることが多い。

iPhone3GSも、発売当初は「画面を指で触ったら指紋つくじゃん」と言われていたのだから。

そのくらい、自分以外の他人はアテにならないし、見える人はいない。
小説も物語も、構想段階で楽しめる人は、それなりに「創作の経験者」なんだよね。
他の9割の人は、物語が「小説」というカタチになって、提示されないとわからないんだから。

企画を思いつく人ってのは、完成された後の世界の変化を想像して遊ぶことができるひと。
それは、ある種の特殊能力で、それが無数に生み出せる人は、自分の特殊能力に価値を見出せなくなる。
アイデアの0→1に不器用な人ほど、たったひとつの思いついたアイデアが貴重だから、砂漠の中で見つけたミネラルウォーターの小瓶みたいに大事に大事に持ち運んで、一番いいときに開封して事業化することができる。
1になれば、別の能力が必要で、事業を維持していくときには、0→1の能力はいらない。

だから、0→1の特殊能力は、表面化しないし、社会の中に求められる機会も少ない。
だから、価値を測る尺度がない。

そんな現状で、まだカタチになっていないアイデアを、アイデアのタネをX(Twitter)で放り投げたらどうなるか?
否定されて終わるのだ。
だって、だれもわからないから。

それが、この地球ってヤツ。

だからこそ、歩みを合わせて、理解してくれる人が集まるスタートアップの環境は、奇跡だと思ったほうがいい。
今いる仲間は、クリエイティブな変人だ。価値に気づいて夢を現実にしようとする、変人に集う、変人だ。

けれど、それも、いつの間にか変化していく。
スタートアップの宿命は、クリエイティブから、現状維持に変わっていく。テコ入れと品質の安定にミッションが変わっていく。
得意分野が違うのだ。
だからこそ、人材の入れ替えが必要で、初期メンバーで永遠戦い続けることは、悪手でしかないのだ。

年齢とともに能力も衰える。
そのペースに合わせて、創業品質の能力が劣化して、一般品質に成り下がる。
それは、単なる劣化ではなく、自分自身も、クリエイティブな人間0→1を創るひとから、1→2、50→78みたいなテコ入れをする人間に、提供される目に見えるものだけしか認知できないユーザーに近い一般人になっていくことができるのだ。

幸せなんだよ。

入れ替わって離れる人材じゃなく、携わり続けることができるのだから。

見えてるから価値がわかる。
まだ、この世に現れていないものに、わくわくできる変人なんか、ほとんどいないんだよ。
これ読んでるアンタくらいだよ。

さぁ、目に見えないわくわくを、話してきかせてくれないか?
パクって事業化してやるよ(笑)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?