【Q5】米国人も遺骨収集を続けているの?
【A】硫黄島では「米側も継続中」と関係者から聞きました。
日米が激突した硫黄島戦で、米軍側の死者数は約7千人に上りました。
米軍側は戦死した兵士の遺体を島内で埋葬。埋葬された遺体はその後、硫黄島を含む小笠原諸島の施政権が日本側に返還(1968年)されるのを前に、全て掘り起こされ、米国本土のアーリントン墓地などに再埋葬された、とされています。
米国側の遺骨収容については「完了済み」とする報道があります。
その一方で、米国防総省捕虜・行方不明者調査局(DPAA)が、依然として行方不明の米軍兵の消息調査を継続中という話を近年、厚労省関係者から聞きました。DPAAへの直接の取材ではないので正確な回答はできませんが、私が現時点で答えられるのは以上です。
ちなみに、私がこれまでに閲覧した米海兵隊の記録写真のマイクロフィッシュの中には、米軍側戦没者が硫黄島に埋葬された当時(1945年3月ごろ)の状況を伝えるものもありました。
米軍にとって「勝利」の象徴である摺鉢山と、星条旗と見られる大きな旗を背景に、兵士の墓標が整然と並んでる写真。こうした風景を見ると、戦没者を巡る戦勝国と敗戦国の対応の差を改めて実感させられます。
(了)
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