見出し画像

【Q7】なぜ硫黄島の遺骨収集作業現場は写真撮影が制限されているの?

【A】それは○○が写り込んでしまうことがあるから…と聞きました。

 「遺骨収集作業中は写真撮影が禁止されていました」―。
 先日のトークイベント「ぼくが『硫黄島』報道に執念を燃やすわけ」(6月30日)でそう話したところ、終了後に参加者から「どうして」という質問が寄せられました。

 果たして撮影禁止の理由って何なのか?

 「霊が写り込むから…」

というわけでは決してありません。
私が厚労省関係者から聞いた理由は以下の2つです。

(1)ご遺骨が写り込んだ写真をネットで拡散されると、ご遺族の感情が害される可能性があるため。

(2)硫黄島は島全域が自衛隊基地であり、防衛上、撮影されることが望ましくない施設が写り込んでしまう可能性があるため。

団員に事前に配られた「注意事項」。収集現場などでのカメラ所持禁止が記載されていました。

 このうち(1)については、厚労省関係者からこんな話を聞きました。

「かつて政府が遺骨収集を進展させるため、遺族や関係者以外のボランティアを大勢募った時期がった。ボランティアの中には、ご遺骨の写真をSNSなどで拡散する人もいて、問題化した。以来、制限が始まった」

 これはあくまで伝聞情報のため本当がどうか分かりません。
 ただ、多くの団員にとって(1)も(2)も納得のいく理由として受け止められているためか、カメラ制限に反発する団員と出会ったことは、これまでにありません。
(了)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?