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聴覚過敏としてワタシの生きる術

聴覚過敏という言葉はご存知だろうか?
周りの音に敏感に反応しストレスに感じてしまう悩みだ。昨今ではHSPという症状の一種としても認知されている。

HSPとは、Highly Sensitive Personと略した言葉で、「生まれつき感受性が強く敏感な気質を持った人」という意味だそうだ。確かに私の聴覚過敏に似ている部分がある

今回の記事では、聴覚過敏について、悩み、そして改善するために行ったこと。そして最も効果があった方法をまとめている。
少しでも悩める誰かの力になれば幸いだ。

聴覚過敏なワタシ

学生時代

聴覚過敏だと気づき始めたのは、中学生2年の時。
当時、集合住宅の1Fに住んでいたワタシは上階の足音が嫌で仕方がなかった。
だが、この集合住宅はワタシが小学1年の時から住んでおり、それが当たり前の環境にも関わらず、ストレスのスイッチが入ってしまった。
何度か母親に相談したものの、「気にするのをやめなさい」と言われるだけっだ。当時を思い出しても、母のアドバイス正しかっただろうが、心の中でシコリは残っていた。

ただ、日によっては足音が気にならいない日もあり、「あの時ストレスを感じていたのは、何だったんだろう」と思う日も多くはなかった。

この当時を振り返ると、聴覚過敏なワタシになる時はストレスを抱えている時や焦りを感じている時に発症したのだと思う。

聴覚過敏になるたびに、母に当たってしまい本当に申し訳ないことをしたと今でも思う。

20代に入り

月日が経ち、20代中盤になったときワタシは一人暮らしを始めていた。少し田舎で、目の前には広い更地があるアパートに住んでいた。周りはとても静かで夜には鈴虫の音が聞こえる非常に快適が部屋だった。

だが、ストレスは急にやってきた。目の前の更地に大きなマンションが建つことになった。スグに工事が始まり日中は常に、カンカンと高い音が聞こえるようになった。
ワタシは当時、自宅で仕事をしており、どうにもこれがストレスだった。
彼らの作業が終わ19時台には、ドッと疲れを感じるようになった。

どうにか出来ない悩んだ挙げ句、Boseのノイズキャンセリングイヤホンを購入した。当時の収入では高級品だったので悩んだが、好奇心につられて購入した。これとても快適で、その日から全くストレスを感じることがなくなった。

工事は2年ほど、完了し騒音から解放されたが、ノイズキャンセリングイヤホンは生活のマストアイテムになっていた。

子供が生まれる

その後、数年が経ち住む場所も伴侶も変わり、ワタシにも子供が生まれた。男の子だ。信じられないほど、元気がある男の子だ。
嬉しいことだけではなかった。子供が生まれると、心の中で様々な変化が起きた。色々な感情に悩まされた。

特に不安と焦りは、何度もワタシを寝れないほど悩まされた。それは「子供にとって良い環境を築けるだろうか」、「ワタシにようにストレスに悩まされないように教育出来るだろうか」など、自分のコンプレックスの裏返すような内容ばかりだったと思う。

だが最も頭を抱えたのは、別の問題だった。それは子供の泣き声だ。信じられないほどの爆音で、こちらが予測出来ないようなタイミングで泣く。
耐えられない。

ワタシは、まだ自宅で仕事しており子供の世話もしていた。ノイズキャンセリングや、耳栓では防げないほど音量だったので随分と心を消耗した。

このままでは、自分を壊してしまう。子供に当たってしまう。自分の人生でコンプレックスに感じてきたこと子供にブツケてしまうのは、なんて情けないのだろう
心の外からも、中からも自分を傷つけてしまい、耐えられなくなっていった。

それから

ワタシが、どう聴覚過敏に向き合ったか。離婚して子供を切り捨てることが良かったかもしれない。別居することや、日中誰かに預ける事でストレスを減らすことも出来ただろう。

ストレスを感じている時、感情的になっている時は判断能力が鈍りロクな選択をしない。ワタシ達は一度別居し今後についてどうするか考えた。

結局、子供を切り離す事は出来なかった。両親もあまり仲が良くなかったが、こんなワタシを育ててくれた。子供にワタシ以上に寂しい気持ちを感じてほしくない。
だからワタシ達は寄りを戻し前の生活に戻った。

ワタシが聴覚過敏に向き合った術

根本的な問題が解決しない限り、銀の弾丸は存在しない。音の発生源を解消するのはスグ難しいので、自分の中で上手く聴覚過敏を抑えるために努力した。
そして、今ワタシの聴覚過敏の悩みは、感じなくなった。

ワタシの行った対策は以下になる。

  • 睡眠時間をしっかり確保し体力に余裕を持つ

  • イヤホンや耳栓に使用を控え、音へ免疫を持つ

  • 焦りを感じた時は、温かい物を飲んだりして心に余裕を持つ

  • どうしても耐えられなくなったら、散歩して平常心に戻す

ワタシの場合、聴覚過敏が発動するのは不安や焦りなどのストレスを感じてる発動する。
騒音を聞き流す事は出来ない時は、聞き流すほど心に余裕がないからだと思う。
だから、ワタシは常に心が余裕を持てるように全力を注いだ。

音への免疫を持つ

そして、音へ免疫を持つ。これがもしかしたら1番効果があったかもしれない。ワタシは戸当りの音が苦手で耳栓をしながら寝ていた。日中も、ノイズキャンセリングヘッドホンで耳を防いでいた。
だが、耳栓もヘッドホンも子供の泣き声をゼロにすることは出来なかった。

どこで見た記事か忘れたが、過去に聴覚過敏に対するアドバイスで、イヤーマフ*(銃撃つ時に耳を保護する、あれ)を付けるのはオススメしないと書かれていた。
それは音に対して、余計に過敏になってしまうからだと思う。
それを思い出してから、なるべき耳栓など控えるようにした。大きな音が鳴って心臓が高なっても、目の前のことに熱中するように意識した。
どうしても、頭の中で音について、思考ループが発生してしまうなら、それは体力と心に余裕がないサインだと意識し、落ち着かせるように努力する。

心を落ち着かせる

心を落ち着かせる方法は、人それぞれだ。ワタシの場合、散歩に行く。楽しい事を考えることだ。来週の有吉の壁を考えるのが、ワタシの楽しみだ。
楽しいこと、楽しみなことを考えると、少し気持ちがラクになる。

それでもどうしても、音から逃げた時はヘッドホンをする。だけど1曲だけでまた現実に戻ると決めている。

ワタシには薬はイマイチだった

心療内科を周り、最初に処方されたのは抗不安薬だった。デパスやワイパックスなどだった。
確かに薬を飲むと、ストレスを含めに何もかもどうでもよくなる感覚があった。
でもうるさいを感じる気持ちは同じだった。薬を飲んでも、うるさいものは、うるさいのだ。

寝れないこともあったため、睡眠薬を処方してもらった。ぐっすり寝れるが何度も使うにつれて効果が薄くなったり、夢を見たり、自分の中で一定の規則性を失れていく感じしていき。飲むのをやめた。

あなたへ

ワタシの体験談と解決法は、万人には当てはまらないだろう。
でもこれだけは、試して欲しい。心と体力に余裕を持つ、余裕が出来たら徐々に音に慣れる自分を作って欲しい。

辛くなっても大丈夫、あなただけじゃない。色々試していく内にきっとあなたに合った解決策が見つかると思う。
今、こういう社会でワタシのように悩んでる人がいると思う。こんな形でしか力になれないが、少しでも誰かの力になれたら幸いである。

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