パンチライン百科事典 p.5 -I Got Cha Opin(Vocal Mix)-
ついに過去投稿4本目である。今回は少し歴史を遡り90年代のニューヨークシーンを代表するラッパーグループ、Black Moonの『I Got Cha Opin(Vocal Mix)』を取り上げようと思う。なぜリミックスなのかというと、私がこのリミックスを手がけたビートメイカーデュオ、Da Beatminerzのファンであり、リミックスバージョンの歌詞が好きだからである。やはりメンバーの中でもカリスマと呼び声の高いMC、Buckshotのラップのキレは一味違う。それを是非紹介したい。
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Black Moon - I Got Cha Opin(Vocal Mix) 0:59〜
Herbal verbal letters give the mic contact
草の(Herbal)口からの(Verbal)文字達がマイクと接触させてくれる
0:59〜
これはメンバーの1人、Buckshotのバースにあるラインである。上の和訳は完全に直訳であるために読んだだけでは少々理解に困るかもしれない。しかし、実際に彼が言っていることはラッパーとしては至極単純なことで、「俺はウィードでハイになれば、やばいラップをカマせる」ということである。彼にとってウィードとは彼とマイクの間の接着剤、もしくは化学反応を促進する触媒のようなものであり、それを介することで彼はマイクとのマッチングが完璧に行えるのだ。実際にそのヤバさというものがこのラインにおいて既に感じられる。あえてWeed(ウィード)ではなくHerbal(草の)、Rap(ラップ)ではなくVerbal letters(口からの文字達)という言葉使いをし、彼がいかに上手いかという部分に関してはThe mic contact(マイクとの接触)という表現を用いることで、彼とマイクの相性の良さを生々しく表している。つまりはその捻った言い回しこそが彼のやばさの象徴なのである。加えてこのラインは歌詞だけでなく、フローも非常に良い。是非皆にも1度は聞いてほしい曲である。
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written by じょん
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