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いわて酒蔵見学ツアー🚗💨~酔仙酒造~

こんにちは、i-Sakeメンバーのせきなです🙋‍♀️
第5回i-Sakeのいわて酒蔵訪問ツアーでは、今までで最長距離にある大船渡市猪川町に蔵を構える酔仙酒蔵さんに訪問させて頂きました!
沿岸側に蔵を構えるからこその良さや工夫している点など、今まで訪れた蔵とはまた違った酒造りの様子を醸造課課長の金野さんからお聞きすることができました。

その様子をお伝えしていきます🌊

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「酔仙酒蔵は昭和19年に、気仙地域にあった8軒の酒屋さんが合併したことで作られました。もともと陸前高田市に蔵を構えていましたが、東日本大震災で大きな被害を受け、2012年の夏に新しい蔵を大船渡に建てました。合併直後には気仙地域に複数の工場があり、その内の本社工場が当時大船渡市内にありました。その後、本社を陸前高田市に移しているので、大船渡の特に高齢の方から『酔仙が返ってきた』、『お帰りなさい』という印象が強いようです。」

「酒蔵を陸前高田から大船渡に移したことによる違いはありましたか。」

「現在酒蔵の近くに井戸があるのですが、その水は大船渡と陸前高田のちょうど真ん中にある氷上山からのもので、同じ山から流れてきた水なので陸前高田に蔵を構えていた時の水と同じものだと考えています。実際に酒造りをしていてもそこまで差がないように感じます。
 ちなみに、沿岸の水と内陸の水は全然違います。内陸の水はゆっくりと発酵するのに対して、沿岸の水は酵母の栄養になるミネラルが多く含まれているため発酵が早く進みます。また沿岸側の冬は比較的暖かいことも酵母の発酵を進ませます。最初から発酵がどんどん進んでしまうと味が荒々しくなってしまうので、沿岸では独自の配慮が必要だと感じています。しかしこのことも沿岸の持ち味や特徴と捉えることもでき、地酒らしさにつながるとも思っています。」

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「川崎フロンターレさんとこコラボも拝見したのですが、サッカーと日本酒のコラボはとても意外でした。」

「陸前高田市と川崎フロンターレが友好協定を結んでおり、震災後ずっと応援してもらっています。川崎フロンターレのホームスタジアムである等々力での試合の際には会場に販売ブースを設けてもらったこともあります。また去年川崎フロンターレのサポーターの方たちが陸前高田の田んぼに来てくださり、みんなで田植えを行いました。その田んぼでとれたお米を使って青椿というお酒を造り、川崎フロンターレで販売しています。

そして酔仙酒蔵の名前をユニフォームに入れて試合をしてくださったこともあります。このように川崎フロンターレさんちは様々な形で関わらせて頂いています。」


「酔仙酒蔵さんの今後の目標や展望を聞かせていただきたいです。」

「先代の杜氏から私に代わって4年目になるのですが、良い酒質を作るためのリズムをつくることが取り組み中の課題です。鑑評会などでも賞を頂けるようになってきたので、市販酒にもその技術をフィードバックして、安定した酒質にもっていきたいと思っています。また蔵人みんながどこを目指して酒造りを行っているのか分かるように、仕組みを整えることにも力を入れています。現在“雪っこ”という冬季限定商品が50周年を迎え、ダントツの数量で出荷しているのですが、アルコール度数が20度と高く、飲むことに高いハードルを感じている人もいます。そのため変わらないようで新しいことを考えていかなくてはならないと感じています。“ぶれる”と“変わる”は紙一重で判別するのは難しいですがよく考え、どこを変えてどこを変えないのかが大事なことだと思っています。」

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金野さん貴重なお話ありがとうございました🙇‍♀️

今まで知らなかった沿岸での酒造りの模様や、震災を乗り越えて酒造りを行う酔仙酒蔵さんの姿を見ることができました。またi-Sakeプロジェクトを進める上で“ぶれる”と“変わる”の判別など、学ぶことが多くありました。

沿岸で地元の特徴を生かした酒造りを行う酔仙酒蔵さんの日本酒を、ぜひ味わってみてください🙌

酔仙酒蔵さんのオンラインショップはこちら⤵
https://suisenshuzo.shop-pro.jp/

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